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KUSHIDAが日本人スター名の技を使う理由/WWEの世界(3)

投球フォームから右ストレートを放つ技「マサヒロ・タナカ」を披露するNXTクルーザー級王者KUSHIDA(C)2021 WWE,Inc. All Rights Reserved.

マサヒロ・タナカ。ショウヘイ・オオタニ。いずれも米国マットで使われるプロレス技だ。WWEのNXTクルーザー級王者KUSHIDA(37)は米国で活躍の日本人メジャーリーガーの名前を技に持つ。名付けられた経緯は偶然だが、KUSHIDAがWWE加入後も技名を変えずに使い続ける理由がある。「WWEの世界」第3回は米国で活躍する日本アスリートの名前を技名にするWWE現役王者の思いを紹介する。【取材・構成=藤中栄二】

◇  ◇  ◇

野球投手のように大きく振りかぶる投球フォームから右ストレートで対戦相手の顔面を打ち抜くマサヒロ・タナカ。KUSHIDAがWWEマットで使用する代表的な得意技の1つだ。NXTクルーザー級王座挑戦時にも使用し、王座獲得に結びつけた。MLBヤンキースで活躍し、今季から楽天に復帰した田中将大に由来する。初めて新技として披露したのは15年5月、ROHと新日本プロレス合同の北米(米国、カナダ)ツアーだった。

このツアーでKUSHIDAが新技として右ナックルパート(パンチ)という“反則技”で局面を打開し続けると、会場に集結した米ファンから大きなどよめきが起こったという。会場の盛り上がりぶりに当時、試合中継で解説していた元プロレスラー、スティーブ・コリノ氏(47)に「マサヒロ・タナカだ」と命名された。KUSHIDAは「彼(コリノ氏)がヤンキースのファンで、自分の顔が田中選手に似ているということで解説の時、マサヒロ・タナカと言ってしまってからですね。そのまま技名として使っています」と振り返る。

日本マットのゼロワンでも活躍し、ROHテレビ解説者を経て、現在はWWEのNXTプロデューサーを務めるコリノ氏が名付け親とは運命的でもある。その後、米国で田中本人と対面したものの、KUSHIDAは「ご本人に『マサヒロ・タナカを使っています』とは言えなかったですね」と苦笑いを浮かべた。

ショウヘイ・オオタニ(打撃フォーム式ダブルスレッジハンマー)は18年5月、新日本プロレス滋賀大会のタッグ戦。対戦相手だった田口隆祐のマサヒロ・タナカ対抗技を返す形で誕生した。往年の名投手「ヒサシ・ヤマダ(山田久志)」「ミツオ・スミ(角盈男)」の技名がついた田口のアンダースローから繰り出されるパンチに対し、KUSHIDAは打者がバットを振り抜くようにダブルスレッジハンマーで返した。もちろんMLBエンゼルスで二刀流を貫く大谷翔平が由来で「自分がパンチを返したら、新日本プロレスのサイトにその技名リポートに書いてありましたね」と説明しつつも、本人は気に入っているという。

本来ならWWE入りと同時に技名を変更しても良いものだが、KUSHIDAはあえて使い続ける。それは田中、大谷のように、プロレス界で日米の懸け橋になりたいという願いがある。「チームジャパンとして敬意を表して使い続けます」。もちろん今後も新技に米国で活躍する日本人アスリートを技名にするプランが胸にある。

「ヒデキ・マツヤマ(松山英樹)、ルイ・ハチムラ(八村塁)、ナオミ・オオサカ(大坂なおみ)は考えています。米国で活躍する日本人選手名を技名につけるWWEスーパースターとして、日米で少しでも目にとまってもらえたらありがたいですから」

日本人アスリートの名前が技名として飛び出すWWEの実況も、日本のファンにとっては身近に感じられる。世界中にファンを持つWWEで、王者KUSHIDAが「日本人ブランド」をアピールしている。

マサヒロ・タナカを放つNXTクルーザー級王者KUSHIDA(C)2021 WWE,Inc. All Rights Reserved.
NXTクルーザー級王座ベルトに刻まれた自身の名前を誇示する同級王者KUSHIDA(C)2021 WWE,Inc. All Rights Reserved.
NXTクルーザー級王座ベルトを巻き、ポーズを取るKUSHIDA(C)2021 WWE,Inc. All Rights Reserved.

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照ノ富士「相当努力したんだな」池江璃花子、松山英樹から刺激

21年3月28日、優勝インタビューで笑顔を見せる照ノ富士

大相撲春場所後に大関復帰を果たした照ノ富士(29=伊勢ケ浜)が、競泳女子で白血病から復帰し東京オリンピック(五輪)代表に内定した池江璃花子や、男子ゴルフでメジャー王者となった松山英樹から刺激を受けた。

19日、報道陣の電話取材に応じた。自身も糖尿病や内臓疾患に苦しんで番付を落とした経験があるだけに、池江について「すごいなと思いますよ。けがしているより病気の方が怖いこと。けがで死ぬことはないけど、病気で死ぬことはたくさんありますから。そういった意味で(自分も)病気の怖さというのは体で感じた。(池江は)相当な努力をしたんだなと思います」と感銘を受けていた。松山とは同学年。「同世代の方たちが頑張っているのは刺激になる」と話した。

アスリートのドキュメンタリー番組を通じて、自身の姿を重ねることもある。印象的なのは片腕の肘から先を切断しながら、アマチュア相撲で奮闘した選手のドキュメンタリー番組。「この体でも一生懸命相撲を取っているのを見ると、自分もという気持ちになる」。両膝のけがなどに苦しんで車いす生活を送っていた時期も、同番組を思い出したこともあったという。

21場所ぶりの大関復帰場所となる夏場所(5月9日初日、東京・両国国技館)に向けて、この日は都内の部屋で関取衆を相手に15番相撲を取って調整した。春場所終盤に痛めた右膝については「大丈夫」と回復を強調。2場所連続優勝を目指す夏場所へ「堅苦しいことを考えず、できることを精いっぱいやろうと考えてます」と意気込んだ。

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角界の英樹!朝乃山が大関初V誓う「同じ英樹。頑張る」メジャーV松山刺激

夏場所に向けて稽古に励む朝乃山(代表撮影)

大相撲の大関朝乃山(27=高砂)が、男子ゴルフで日本人初のメジャー王者となった松山英樹に刺激を受けた。

朝乃山はしこ名の下の名が「英樹」。本名ではなく富山商高の恩師、浦山英樹氏が由来。15日、都内の部屋での稽古後に代表取材に応じ「同じ英樹でもありますし、レベルは違いますけど、今の地位で出場しているからには優勝が条件ですし、出場しているからには優勝目指して頑張りたいです」と、自身も大関として初優勝を誓った。

10勝5敗の成績を収めた春場所後、故郷富山に帰った。1年ぶりの帰省で3泊4日。「何カ所か、決めていたところにあいさつに行った。大関になって初めて帰ったので、お祝いの言葉やメッセージもいただいた。地元の空気を吸って、気分転換に。あとはごはんもおいしいですし、リフレッシュできた」。地元のファンの期待を、改めて感じる機会になったという。「出身地があったからこそ、応援されて、支えられて、今の自分がある。そういう感謝の気持ちを忘れずに」と話した。

大関在位6場所目となる夏場所(5月9日初日、東京・両国国技館)に向けて、この日は朝玉勢や寺沢ら部屋の幕下力士を相手に計30番相撲を取った。番数は「(周囲から)言われていますから。しっかりその言葉を見極めて」と、意識的に増やしている様子。19日から両国国技館内の相撲教習で行われる合同稽古にも「行きます」と参加する意向を示した。

照ノ富士が大関に復帰して、来場所から4大関に。“角界の英樹”は「3大関(との対戦)も大事ですが、前半は下の番付と当たるので、そこをこぼさないようにしていかないといけない」と気を引き締めた。

若い衆に胸を出す朝乃山(右)(代表撮影)

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貴景勝、合同稽古参加は「体調次第」マスターズV松山は「すごいですね」

貴景勝(2021年3月18日撮影)

大関貴景勝(24=常盤山)が13日、大相撲夏場所(5月9日初日、東京・両国国技館)に向けた朝稽古後、報道対応した。

この日の稽古は約1時間半。四股、スクワット、かかと上げ、すり足などの基礎運動と、立ち合いの確認を8回、行った。その後もてっぽう、腕立て伏せ、アームカールなど基礎運動で汗を流した。

かど番を脱出した初場所後、1週間の休養を経て先週から稽古を再開。夏場所に向けて「頑張って稽古をするだけです」と話した。19日から4日間の日程で予定されている合同稽古の参加については「体調次第ですね」と現状では明言を避けた。マスターズで優勝した男子ゴルフ松山英樹の快挙には「すごいですね」と答えた。

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村田諒太が松山偉業絶賛「歴史に名を残した」数年前対面「“ごついな”と」

WBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(2021年1月12日撮影)

ボクシングWBA世界ミドル級スーパー王者村田諒太(35=帝拳)が、男子ゴルフ松山英樹(29=LEXUS)のマスターズ優勝という偉業をたたえた。12日、都内の所属ジムで練習に臨んだ村田は「今まで青木(功)さんをはじめ、誰も成し遂げていないすごいこと。本当に偉業だと思います」と日本初となるメジャー制覇を喜んだ。

松山とは数年前に表彰式で対面したといい「今まで出会ったゴルファーの方とは違い『ごついな』と感じましたね。自分の身長(183センチ)と変わらないし、同席していたプロ野球選手と遜色ない体格だった。飛距離という欧米人との体格差が出る競技の最高峰で勝つというのは、歴史に名を残したなと思います」と絶賛した。

村田自らは5月下旬から6月上旬に国内で計画されている2度目の防衛戦に向けて調整中。今後の米ツアーをはじめ、今年控える東京オリンピックでも活躍が期待される松山に向け「スポーツ界を盛り上げてもらえればと思います。自分も次の試合に向けて調整していきます」とエールを送っていた。

米ゴルフのマスターズ・トーナメントで、日本男子初のメジャー制覇を果たし、トロフィーを手に笑顔の松山(AP)

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ゴルフ大好きグレート小鹿、松山偉業に感激「池ポチャにはオレが冷や汗」

グレート小鹿(2020年3月16日撮影)

松山英樹(29=LEXUS)が、日本男子ゴルフ界悲願のマスターズ優勝を果たした。これを受けて、国内最年長現役レスラーのグレート小鹿(78=大日本)も、松山の偉業に感激した。

「いやあ、感動するね。これまで、ジャンボ尾崎や青木功とか、多くの日本人が越えられなかった壁を越えて、グリーンジャケットに袖を通した。途中、15番で池ポチャしたときは、オレが冷や汗かいたよ。2日連続で早起きして、眠いけど、朝早くから日本国民に感動を与えてくれて、うれしいね」としみじみと話した。

米国でレスラーとして活躍していた1968年。ジョージア州アトランタで試合をしているときに、マスターズの存在を知った。

「米国でゴルフのすごい大会をやっているって。そのあと、ジャンボ尾崎が来るようになって、注目していたもんだよ。ジャンボ鶴田が来ていたときには、尾崎と会えないかって、いろいろ手配したんだよ。結局実現しなかったけど」

自身も、現役時代は1週間に5回プレーするほどのゴルフ好きだった。全日本時代は、ジャイアント馬場の運転手として、巡業のたびに全国のゴルフ場を回った。「馬場さんが、ゴルフ場の名前の入ったステッカーを集めるのが趣味で、ステッカー収集用のアルバムを何冊も持って回ったものです」。

「次に生まれ変わったらゴルファーになりたいと思った時期もあった。ゴルフは面白いね。松山は今日も試練を乗り越えて頑張った。彼の表情が印象的だったね。失敗しても“しまった”っていう顔をしないし、表情が変化しない。オレからみたら、とても安心感があった」と、松山のプレーに感動しきりだった。

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亀田和毅、3兄弟30戦目の世界戦で王座統一に失敗

13日の王座統一戦に向け、米ロサンゼルス郊外で記者会見に臨んだ亀田和毅。レイ・バルガスとのフェースオフではベロを出して挑発(協栄ジム提供)

<プロボクシング:WBC世界スーパーバンタム級王座統一戦12回戦> ◇13日◇米カリフォルニア州カーソン

WBCスーパーバンタム級暫定王者亀田和毅(28=協栄)がプロ33戦無敗の正規王者レイ・バルガス(28=メキシコ)に判定で敗れた。アマ時代に唯一敗れた因縁の相手に12年越しのリベンジはならなかった。

リーチで大きく上回り、手数の多いバルガスに苦しんだ。最後まで懸命に前に出続けたが、有効打は少なく、決定打は奪えなかった。

「ほんまに最高の相手」。12年間ずっと待ち望んでいた再戦だった。バルガスとはメキシコ修行中だった07年にアマチュアトーナメント大会の決勝で対戦。場所はメキシコシティの格闘技の聖地アレナ・メヒコ。ブーイングを浴びるアウェーの中、判定で敗れた。177センチの長身でリーチも上回る相手に「何も出来なかった」。この時の悔しさが、その後メキシコではい上がる燃料となった。

33戦無敗のバルガスは、亀田にとって過去最強の相手。勝てばスターへの道が開け、負ければ後がない。覚悟を胸にこの一戦に備えてきた。3月からはゴルフ松山英樹、ボクシング長谷川穂積ら数々のトップアスリートを指導してきた秀島正芳トレーナー(37)にフィジカルコーチを依頼。弱かった腸腰筋を鍛えることでパンチの力強さはアップ。また、胸椎のしなりを高めることで拳1つ分ほど、リーチを伸ばせるようになった。また筋量はトレーニング前より1・2キロ増加。「相手からすれば前にサンドバッグがある感じだと思う。打ってもびくてもせんから」。強靱(きょうじん)な肉体とともに「これだけやったから負けない」と揺るがぬ自信も身につけた。12回で「どこかでつかまえられるはず」と攻めたが、力及ばなかった。

メキシコでの苦労。「亀田家」の呪縛で試合がしたくてもできない時期。すべてを糧に28歳でやっとビッグマッチにたどり着いたが、不利の下馬評を覆せなかった。この一戦をステップに2階級上のスーパーフェザー級まで制覇する夢も思い描いていたが、先は不透明となった。

ただ、ボクサーとして決めていることがある。「練習したくない。もうやりたくない。そこまで追い込みたい。そこまでかけている」。兄2人は世界王者にはなったものの、引退後「強い相手とやりたかった」と後悔を漏らした。だからこそ、すべて出しきってボクシング人生を終わらせると自らに課す。「自分はトップにいける力があると思っている」。信じて、再起の道を探る。

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亀田和毅「根性も鍛えてもらった」6日米国出発へ

7月の統一戦に向け、フィジカルトレーニングをきりあげた亀田和毅

プロボクシングWBC世界スーパーバンタム級暫定王者の亀田和毅(27=協栄)が26日、7月13日(日本時間14日)に米カリフォルニア州カーソンで行われる同級正規王者レイ・バルガス(28=メキシコ)との統一戦に向け、神戸市内でフィジカルトレーニングを打ち上げた。

亀田は今年3月からフィジカル強化を開始。これまでゴルフの松山英樹、プロ野球の中田翔、ボクシング長谷川穂積らトップアスリートを指導してきた秀島正芳トレーナーの厳しい指導のもと、肉体改造に取り組んできた。

亀田は「パワーだけでなく、根性も鍛えてもらったので、自信を持って試合に臨むことができる。試合で成果を発揮できるのを楽しみにしています」と自信を口にした。

大阪で最終調整し、6日に米国へ移動する。

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亀田和毅「ほんまに鬼」統一戦へ名コーチと地獄合宿

“鬼教官”秀島トレーナー(右)の指導のもと、和歌山で走りこみ合宿をスタートさせた亀田和毅(撮影・高場泉穂)

WBC世界スーパーバンタム級暫定王者亀田和毅(27=協栄)が8日、7月に予定する同級正規王者レイ・バルガス(28=メキシコ)との統一戦、“レイワ対決”に向け、和歌山・上富田町の南紀白浜ゴルフ倶楽部で地獄の走り込み合宿をスタートさせた。

朝6時20分から8時40分までゴルフ場内をほぼ走りっぱなし。ダッシュの合間のスクワットとシャドーボクシングが休憩代わりと“鬼教官”秀島正芳トレーナー(37)が用意した練習メニューは文字通り、地獄だった。

練習終盤、秀島トレーナーの「よし。“部屋”にもどるぞ!」の声に亀田が一瞬ほっとした表情をみせたが「部屋」ではなく「フェア(ウエー)」の聞き間違い。笑いとともに、がくっと肩を落としながらフェアウエーに移動し、下半身を鍛えるランジウオークで最後の力を振り絞った。「ほんまに鬼。覚悟していたけど、めちゃくちゃきつかった」。だが、その分達成感もある。「1回から12回まで全部マックスでいける」とバルガス戦に向け、さらに自信を深めた。

“鬼教官”秀島トレーナーは、ゴルフの松山英樹、プロ野球の中田翔(日本ハム)、ボクシング長谷川穂積、八重樫東らトップアスリートを指導してきたトレーニングのプロ。亀田は3月から秀島氏が所属する神戸のジムに通い、肉体改造に取り組んできた。弱かった腸腰筋を鍛えることでパンチの力強さはアップ。また、胸椎のしなりを高めることで拳1つ分ほど、リーチを伸ばせるようになった。今回の走り込み合宿では、12回最後まで俊敏に動き続けるためのスタミナをつける狙いがある。「いまは8合目ぐらい。順調にきている」と秀島トレーナー。この合宿後、実戦練習にきりかえながら、7月まで調整を進めていく。【高場泉穂】

“鬼教官”秀島トレーナー(左)の指導のもと、和歌山で走りこみ合宿をスタートさせた亀田和毅(撮影・高場泉穂)

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亀田和毅が統一戦「レイ和対決」12年ぶり雪辱誓い

レイ・バルガスとの王座統一戦が決まり、大鷲像の前でポーズをとる亀田和毅。右は南紀白浜ゴルフクラブを経営する中務稔也氏

令和のボクシング界を盛り上げる「レイ和対決」が決まった。WBC世界スーパーバンタム級暫定王者亀田和毅(27=協栄)が7日、和歌山・上富田町で会見を行い、同級正規王者レイ・バルガス(28=メキシコ)との統一戦を7月中旬に米ロサンゼルスで行うと発表した。日時など詳細は追って発表される。亀田はアマチュア時代唯一敗れた因縁の相手に、12年ぶりのリベンジを果たすと誓った。

   ◇   ◇   ◇

令和の元号スタートに合わせるように、ボクシング界の「レイ和対決」が決定した。会見に同席した父史郎氏は「レイ・バルガスのレイと和(とも)毅の和で『レイ和対決』」と興奮気味に説明。元号が決まる前から「こうなるのは分かっとった」と偶然の一致にうなずいた。

この12年間、亀田が待ち望んだ試合だった。バルガスとはメキシコ修行中だった07年にアマチュアのトーナメント決勝で対戦。メキシコシティの格闘技の聖地アレナ・メヒコで、大ブーイングを浴びながら3回判定負けした。「あの時は完敗で、何もできなかった」。177センチの長身でリーチも長い相手に手も足も出なかった悔しさは、今も鮮明に覚えている。

だからこそ「今までの中で1番重要な試合。何がなんでも勝たないと」と思いは強い。2月にバルガスが防衛し、統一戦が濃厚となって以来、着々と準備を進めてきた。タフな試合を想定し、ゴルフ松山英樹ら数々のトップアスリートを指導する秀島正芳トレーナーにフィジカルコーチを依頼。約2カ月間の厳しいトレーニングで「(パンチを)打っていて体幹が強くなった」と成長を実感している。また妻シルセさんの協力のもと、和食中心の食事で栄養管理も徹底。体を万全に整えて大一番に臨む。

10日まで南紀白浜ゴルフ場で走り込み合宿を行い、その後は大阪を拠点に本番まで調整していく予定。バルガスが契約する米大手プロモーター、ゴールデン・ボーイプロモーションズの興行となるため、この試合が全世界に配信される可能性も高い。

「めちゃめちゃテンションが上がる。アメリカの大きな舞台でできるのは本当に最高」

亀田三兄弟の通算30度目となる世界戦を価値ある勝利で飾る。【高場泉穂】

世界戦に向けた会見を行った亀田和毅。左は父の亀田史郎氏、右は南紀白浜ゴルフ倶楽部経営の中務稔也

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村田諒太の決定的瞬間CMで見逃した?フジに不満も

7回終了で、アッサン・エンダム(手前)をTKOで下し新王者となって泣きながら喜ぶ村田(撮影・浅見桂子)

<プロボクシング:WBA世界ミドル級王座決定戦12回戦>◇22日◇東京・両国国技館

 WBA世界ミドル級戦を生中継したフジテレビが、1位で挑戦者のロンドン五輪金メダリスト村田諒太(31=帝拳)が、同級世界王者のアッサン・エンダム(33=フランス)に7回終了TKO勝ちする直前にCMを挟んだため、勝利の瞬間がよく分からなかったとインターネット上で不満の声が上がった。

 フジテレビは7回終了後にCMを1本流した。CM明けに、画面の左半分にエンダム、右半分に村田が映っていたが突然、画面の左半分に頭上で両手を振る主審の姿と、右半分に涙を流す村田の姿が映った。実況では村田の勝利を伝えていたが、一見、画面を見た限りでは村田が勝ったがどうかは分かりにくかった。

 ツイッターでは「CM明けに、いきなり決着なんて最悪」、「判定の決定的な瞬間が映っていない」、「TKOの瞬間を、きちんと放送できていない」、「よそ見をしていたら村田が勝っていた」、「勝利の瞬間が流れていない。やってしまった」などと批判が相次いだ。

 フジテレビは、松山英樹が8月に出場した全米プロゴルフ選手権の第3日を生中継した際も、松山のラウンド途中に放送を終了したこと、また村田も出場した12年ロンドン五輪の女子マラソンの中継でも、CMが多すぎると批判が殺到した過去があり、今回の批判につながったようだ。

 また、この日は衆院選の投開票日と重なり、午後8時から8分間、選挙速報が流れた上、画面の下に開票速報を伝える帯が出続けたことにも「見づらい」、「邪魔だ」などと批判が多数あった。

 日本列島に接近している台風21号の情報も流れ「画面が見づらい」という声もあったが、一部で、ボクシング、衆院選、台風情報を一目で見られたことを「お得」という声もあった。

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清水聡最速タイ新王者、パワーで頭攻めねじ伏せた

4回、ノ(手前)にパンチを見舞う清水(撮影・足立雅史)

<プロボクシング:東洋太平洋フェザー級タイトルマッチ12回戦>◇2日◇東京・後楽園ホール

 ロンドン五輪銅メダリストの清水聡(31=大橋)が初防衛を狙った王者ノ・サミュング(韓国)を5回1分54秒TKOで下し、初タイトルを獲得した。頭から突っ込む韓国スタイルに手を焼いたが、作戦変更した4回にダウンを奪い、5回もラッシュでレフェリーストップ。4戦目の東洋太平洋ベルト獲得は、WBO世界ライトフライ級王者田中恒成と並ぶ国内最速タイ記録で、4戦全勝4KOとした。

 3回終了後だった。清水にセコンドの大橋会長が声をかけた。「レパード玉熊戦法でいけ!」。90年代初頭にWBA世界フライ級ベルトを巻いた王者の名前を挙げたのは、バッティング気味に頭から突っ込む往年の韓国スタイルのノへの特効薬を思い出したから。時は90年7月、王者李烈雨に水戸で挑んだ玉熊の王座戦は、「頭」に対して細かい連打で10回TKO勝ち。その意図を理解した清水は、「切り替えて、力でねじ伏せられた」と、4回から戦い方を一気に変え、終わりなき連打で試合を決めた。

 「パンチより頭のほうがもらっていたかも」と、面食らった。3回に右ももらい、ペースに巻き込まれそうになった。作戦のアウトボクシングから変更を余儀なくされたが、相手土俵の接近戦でも圧倒してみせた。

 昨年末からプロゴルファーの松山英樹らを指導してきた早川トレーナーに師事。四つんばいになり、片脚を上げて階段200段を5往復などの過酷メニューで肉体改造してきた。連打、連打でも拳に伝わるパワー。「ねじ伏せ」て、その向上も実感。16年9月のデビュー戦から約1年でタイトル獲得し、来年は世界戦を見込む。技術の幅を示し「次は世界王者になります」と高らかに言った。【阿部健吾】

清水聡のプロ全成績
チャンピオンベルトを腰に巻き、声援に応える清水(撮影・足立雅史)
4回、ノ(左)に右パンチを見舞う清水(撮影・足立雅史)

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大翔丸1敗で折り返し、報道陣多さに「いなくなる」

Vの予感? 大翔丸(左)ははたき込みで豪風を下す(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇8日目◇17日◇両国国技館

 大翔丸は合口の悪い豪風をはたき込み1敗で折り返した。

 「びっくり。(報道陣が)多いけど、もうちょっとしたら多分、いなくなる」と笑わせた。大阪出身で、相撲留学した高知・明徳義塾中2年のとき、プロゴルフの松山英樹と同じクラスになり「普通にしゃべっていました」。今、同学年でプロは2人だけ。松山に負けじと、優勝争いを演じる。

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大翔丸1敗で首位並走!同級生・松山英樹の活躍刺激

Vの予感? 大翔丸(左)ははたき込みで豪風を下す(撮影・小沢裕)

<大相撲秋場所>◇8日目◇17日◇東京・両国国技館

 東前頭12枚目の大翔丸(26=追手風)が1敗で折りかえした。

 過去3連敗中と合口の悪い豪風をはたき込み。

 「当たっていこうと思ったけど、豪風関の変化に負けているのが多いので、今日も何かしてくるんとちゃうやろな…と思ってしまった。でも、反応は悪くない」と胸をなで下ろした。

 大阪に生まれ、高知・明徳義塾中に相撲留学した。2年生のとき、プロゴルファーの松山英樹(25)が転校してきて同じクラスになった。「普通にしゃべっていましたよ」という当時、松山は「人見知りで、体も小さかった」(大翔丸)。それが「急にでかく」なり、今では世界で活躍する。その姿に「すごいっすね」と目を見張る。同学年で今、プロで活躍するのは2人だけ。自分も負けじと…という気持ちはおいそれと口に出せないが、同級生の誇りはある。「明徳の集まりはあるので、みんな全国バラバラですが1度、そういうのをやりたいですね」と、再会を待ち望んだ。

 そのとき胸を張って参加するには、今場所は大きなチャンス。首位を並走し、集まる報道陣も日に日に増えた。ただ「多いっす。でも、もうちょっとしたら多分、いなくなる」と笑わせた。自己最高位が前頭7枚目の男に、欲はない。こつこつと白星を重ねていく。

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長谷川穂積背中丸めベタ足で高齢克服 肉体改造効果

3回、重心を下げルイス(右)に左ストレートを放つ長谷川(撮影・加藤哉)

<プロボクシング:WBC世界スーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦>◇16日◇エディオンアリーナ大阪

 奇跡の復活だ。挑戦者の長谷川穂積(35=真正)が、鮮やかによみがえった。王者ウーゴ・ルイス(29=メキシコ)を9回終了TKOで破った。

 勝利を導いたのは、ベタ足と起きない上体だった。14年4月の世界戦に敗れ失意の長谷川を現役続行に向かわせた「原動力」の1つが、筋連動トレーニングだ。昨年3月から大阪・豊中市内のジムに通い、プロゴルファー松山英樹らも指導した早川怜氏(35)に師事。「12回までスピードを落とさず戦い切ること」を目的に、肉体を改造した。

 「初めは腰痛で、背中を反ることもできなかった。赤ちゃんにハイハイを教えるように、体を引っ張りながら可動域を広げた」と早川氏は言う。ジムワーク以外の筋力トレを否定してきた長谷川には新鮮だった。「紹介してもらって、また強くなっている自分がいた」。最初は自転車の全速こぎ1分で足がよろめいたが、半年で筋肉量は5キロ増えた。

 今年に入ると、長谷川から習得したい「理想の動き」をリクエストした。早川氏に見せたのは、プロ7戦で2階級を制した現WBO世界スーパーフェザー級王者ロマチェンコの映像。「彼は重心を低く保てる選手。穂積さんは若いころに比べ上体が起きる傾向にあったので、まず足の動きをベタ足にしたんです」と早川氏。かかとを上げてつま先を使い過ぎるとふくらはぎに疲労がたまり、上体が起きる要因になる。その予防にベタ足を意識して背中を丸めることで、重心を下げる練習を繰り返した。

 腹筋に加えて尻の筋力、股関節の柔軟性向上にも成功した。重心の低い体勢から押す力が3割増した。この日も上体を起こさず、効果的な左のパンチを何度も王者の腹に打ち込んだ。柔らかく背中を丸め、相手の強打も寸前でかわした。「負けても年のせいにはしたくない」と、自らの加齢を反骨心に努力を重ねてきた。7・5センチも身長が高いルイスを、35歳の年齢を感じさせないしなやかな動きで攻略した。【木村有三】

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長谷川穂積は“松山の尻力”で下半身強化に成功

予備検診を受ける長谷川穂積(撮影・木村有三)

 ボクシングの16日のダブル世界戦(エディオンアリーナ大阪)の予備検診が13日、東京都内などで行われた。神戸市内で受診した長谷川穂積(35=真正)は順調な調整ぶりを強調した。

 元2階級王者の長谷川が「進化ボディー」で奇跡の復活劇を見せる。予備検診では14年4月の前回世界戦から胸囲が2・8センチアップして88センチを記録。その上半身以上に自信を持つのが足腰だ。「下半身と体幹は(トレーニングを)たくさんやったので、効果はあると思う」と胸を張った。

 プロゴルファーの松山英樹らも指導してきた早川怜トレーナー(35)に昨年から師事し、肉体改造を開始。世界戦を見据えた今年は「重心を落とした姿勢を長時間維持できる体」をテーマに、股関節の柔軟性と尻の筋力向上に着手した。「重心が低いと上下にパンチを打ち分けられる。お尻に力がつけばパンチ力もつく。低い姿勢から押す力は、30%アップしました」と、早川トレーナーも35歳での進化に太鼓判を押す。

 相手のルイスには身長とリーチで7・5センチ劣るが「懐に入りやすい」と不安はない。練習を打ち上げたこの日は、左手親指の突き指予防に入念にバンデージを巻くなど、調整もぬかりなし。終了後には体重もリミットの55・3キロに到達した。「ラストチャレンジ」と公言する大一番へ「きれいな顔で終わりたい」。長谷川の頭には、勝つイメージしかない。【木村有三】

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遠藤 ゴルフ松山Vに「すごい」

 幕内前頭4枚目遠藤(23=追手風)が、1学年下で米男子プロゴルフツアー初制覇の松山英樹(22=LEXUS)に「すごいんじゃないですか」と尊敬の念を抱いた。ゴルフは過去2度のコース経験しかなく、スコアは「ひどいものです」。新横綱鶴竜を破り初金星を獲得した夏場所後は「まあまあ休めた。ほどよく(忙しく)。相撲のことは考えなかった」。今日3日に放送される「徹子の部屋」の収録にも臨み、司会の黒柳徹子の印象を「そのまま。見たまま」と語った。四股、てっぽうなど基本運動で稽古を再開した。

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村田がANAと契約 ボクサー初

計量をパスし、笑顔でポーズをとる村田。左は対戦相手のネリオ(撮影・田崎高広)

 ボクシングのロンドン五輪男子ミドル級金メダリストで東洋太平洋、日本同級1位の村田諒太(28=三迫)が、航空会社大手の全日本空輸(ANA)と年間スポンサー契約を結んだことが21日、分かった。今日22日にはヘスス・ネリオ(25=メキシコ)とプロ4戦目を行う。本格的な世界での戦いに向け、地元京都で成長した姿を見せつける。

 プロ4戦目を迎えた村田が、ボクシング選手としては初めてANAとスポンサー契約を結んだ。就職や転職の情報サービスを展開する「マイナビ」、スポーツ用品メーカーの「アンダーアーマー」に続く3社目の年間契約。同じくANAと契約するゴルフの石川遼、松山英樹らのように、海外での試合や合宿の際に航空チケットなどのサポートを受けるとみられる。関係者は「これから本格的になる世界での戦いをサポートするということ」と説明した。

 ミドル級で戦う村田にとって、「移動」は大きな意味を持つ。国内でスパーリング相手を探すのは容易ではなく、海外に出向くことが多くの実戦経験を積む近道となる。試合前には米ラスベガスでの合宿が恒例となっており、来春に予定される初の世界ランカー戦、その先の世界挑戦に向けても、大きな後ろ盾となる。

 村田はこの日の前日計量で、契約体重(73・4キロ)より200グラム少ない73・2キロでパス。試合に向け「最高のストレート」とほれ込む元WBO、WBCミドル級王者ジェラルド・マクラレン(米国)の映像を参考に、得意の右ストレートにさらに磨きをかけてきた。「毎回の試合が最高傑作でないといけないと思っている。最終的にKOで終われればいいと思う」。言葉には自信がみなぎった。

 これまでの3戦でプロでの戦い方に手応えをつかんだ。「世界でも勝負出来るんだという姿を見せたい」と語る4戦目。京都から世界へ。村田が次なるレベルの戦いをスタートさせる。【奥山将志】

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山中慎介、来月から初のラスベガス合宿

表彰式に出席した山中。後方は松山(撮影・野上伸悟)

 WBC世界バンタム級王者山中慎介(31=帝拳)が来月から自身初の米ラスベガス合宿に臨むことが27日、内定した。来年1月下旬に渡米し、2週間の予定でボクシングの聖地でトレーニングを積む。米プロモート大手トップランク社の会員制ジムで練習する見通しだ。同日、山中は今年3度の防衛を評価されて2年連続の報知プロスポーツ大賞を受賞し、都内で開かれた表彰式に出席。「昨日の練習で会長から米合宿の話を聞きました。ずっとお願いしていたので、うれしい」と顔をほころばせた。

 表彰式で同席した楽天の田中将大投手、ゴルフ松山英樹がそろって来年から米進出する。山中も触発され「自分も皆さんと一緒の来年、米国で試合をしたい」と目標を掲げた。ターゲットは米国でも人気の高い1階級上のWBC世界スーパーバンタム級王者レオ・サンタクルス(メキシコ)への挑戦。「もし対戦できるなら王座を返上し、階級を上げたい」と意気込んだ。所属ジムの本田明彦会長も「あと1~2回防衛できたら1階級上げることを考えている」と後押し。来年早々のラスベガス合宿は、山中にとって米進出の第1歩となりそうだ。

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