<大相撲:名古屋場所>◇18日◇9日目◇ドルフィンズアリーナ
横綱照ノ富士が、遠藤の粘りに苦しみながらも押し出して勝ち、2敗を守った。中に入られたが、左から強引に小手に振り、力でねじ伏せた。前日の若元春との長い相撲、まわし待ったによる珍事の影響は見せなかった。
東前頭2枚目の琴ノ若は関脇若隆景に完勝で、2敗を守った。おっつけられてもかまわず圧力をかけ、右四つに組み止めて寄り切った。
若隆景は4敗目となり、大関昇進の目安となる三役で3場所合計33勝には届かない星勘定となった。
他に2敗勢は逸ノ城が連敗を止め、翔猿は志摩ノ海との激しい攻防の末にはたき込んだ。錦木は翠富士をきめ出し。錦富士は不戦勝でいずれも2敗を守った。
かど番の大関正代は阿炎を突き落とし、4連勝で白星を先行させた。大関貴景勝も快勝した。
9日目の取組の模様を写真で振り返ります。
幕内
☆千代丸 組みたくないのはあった。もろ手で自分の距離でとりたかった。土俵際で右四つになりかけたが、そこで止まらずいけたのでよかった。(連敗)長かったというか、気持ちで落ち込むところがあった。止められてよかった。

- 英乃海(左)を押し出しで破る千代丸(撮影・和賀正仁)
☆剣翔 ずっと負けている相撲が引いてついてこられている。何がなんでも引かないと、前に出たのがよかった。

- 妙義龍(右)を押し倒しで破る剣翔(撮影・和賀正仁)
☆千代翔馬 突っ張られたら持っていかれるかと思って、しっかり当たってまわしを取りたかった。何とか勝ってよかったです。昨日、楽に勝てると思って立ち合い変わったら負けた。負けてもいいから前に出ようと思った。
★豊山 「あっやばい」と思って、なんとかもう1回低くなろうと思ったんですけど、後手になった。右を絞ってなんとかと思ったんですけど、巻き返された。ここにきて足も動いてないし、情けない。応援して下さっている方に申し訳ない。あと6番しかないので思いっきり、自分らしい相撲が取れれば結果が付いてくると思うので頑張りたい。

- 豊山(右)を寄り切りで破る千代翔馬(撮影・和賀正仁)

- 不戦勝で勝利する錦富士(撮影・和賀正仁)
☆宝富士 左が入ってうまくおっつけながら。体も大きいし、無理に出ていって投げを食わないように。連敗はあったけど、連勝できなかった。このまま連勝が続けばいいですね。

- 王鵬(左)を寄り切りで破る宝富士(撮影・和賀正仁)

- 照強(左)は足取りで大奄美を破る(撮影・和賀正仁)

- 照強(左)は足取りで大奄美を破る(撮影・和賀正仁)

- 照強(左)は足取りで大奄美を破る(撮影・和賀正仁)
☆琴勝峰 最後の最後まで相手の流れだったけど、体が動いた。立ち合いだけ考えてあとは流れでと考えていましたが、最後は気を抜かずにしっかりやれたのが良かった。あす以降も立ち合いをしかっりして、1日一番変わらずに相撲を取っていきたい。

- 琴勝峰(手前)は阿武咲を小手投げで破る(撮影・和賀正仁)

- 琴勝峰(手前)は阿武咲を小手投げで破る(撮影・和賀正仁)
☆錦木 いつも肩すかしとかでやられているんで、落ち着いていこうと。差されてもきめようと決めていた。相手に何もできないように。このまま勝って勝ち越しを早く決めたいです。(優勝争い)とりあえず勝ち越してから考えます。

- 翠富士(右)を極め出しで破る錦木(撮影・和賀正仁)
栃ノ心(5勝4敗) | ● | はたき込み | ○ | 千代大龍(6勝3敗) |
☆千代大龍 いい相撲だったと思います。一発当たってはじけたらいいと思っていたんで。自分でも体は動いていると思います。(4連勝)上出来ですね。5連勝、6連勝と目標持ってやっていきたい。

- 栃ノ心(右)を叩き込みで破る千代大龍(撮影・和賀正仁)
☆隠岐の海 きょうは前に出れて良かったです。思い切って(相撲を)取れる相手でしたので、良かったです。(疲れは)勝てば疲れないですけど、負ければドッと来る。今日みたいな気持ちでいきたい。

- 隠岐の海(右)は押し出しで明生を破る(撮影・和賀正仁)
志摩ノ海(1勝8敗) | ● | はたき込み | ○ | 翔猿(7勝2敗) |
☆翔猿 我慢できてよかったです。引かずに我慢して前に出ることができた。苦手だったんでよかったです。相手の形にいつもなってしまう。(研究して)そうですね。

- 志摩ノ海(右)を叩き込みで破る翔猿(撮影・和賀正仁)

- 志摩ノ海(右)を叩き込みで破る翔猿(撮影・和賀正仁)
☆琴恵光 (立ち合いは)決めてはなかったです。正面に置いたら相手に分がある。横から攻めようといったのがよかった。

- 碧山(右)を突き落としで破る琴恵光(撮影・和賀正仁)
北勝富士(4勝5敗) | ○ | 押し倒し | ● | 佐田の海(2勝7敗) |
☆北勝富士 とにかく立ち合い集中して思いっきりいこうと思って、あとはがむしゃらに前にいった。前に出て自分の相撲を取れて良かった。(過去負けなしと合口が良いが)相手が誰だろうと関係ないので、こういった相撲を取れていると星も伸びてくる。

- 北勝富士(左)は押し倒しで佐田の海を破る(撮影・和賀正仁)

- 霧馬山(右)を寄り切りで破る逸ノ城(撮影・和賀正仁)
☆豊昇龍 やっと自分の相撲を取りきったなという感じです。(今場所1番の出来だったか)どうですかね。1日1番としか考えていないです。(2桁白星を目指すうえで大事なことは)集中が一番大事です。

- 豊昇龍(右)は押し出しで玉鷲を破る(撮影・和賀正仁)
☆大栄翔 しっかり見て落ち着いて攻めようと思った。その通りにいけた。見過ぎてもダメなので、圧力をかけながら。1日一番集中して、体調とかも崩さずにやっていきたい。
★宇良 (後半戦に向けて)元気のいい相撲を取りたい。(上位戦が続くが)何もないです。早いのも遅いのも変わらないです。

- 宇良(右)を叩き込みで破る大栄翔(撮影・和賀正仁)
☆琴ノ若 じっくり攻めながら形を作って出られたかなという感じです。体がしっかり反応してくれました。1日1日集中していくだけなんで。(勝ち越し王手)やることは変わらないので、きっちりいい相撲をとって、それがつながればと思います。(三役も)特には考えてないです。

- 若隆景を寄り切りで破る琴ノ若(撮影・和賀正仁)
☆正代 押し込めていないなという感じです。押し込まれているわりに何とか対応できてるかなと。(白星先行)序盤の4敗がもったいないですね。連敗が続いていたときに比べたら、余裕というか自分のペースがつかめてきている。(場所中に間垣親方から)「土俵向かう前に汗をかいていった方が腰も割れる」とアドバイスいただいた。連敗が続いていたので。そこから連勝も続いていると思う。

- 阿炎(右)を突き落としで破る正代(撮影・和賀正仁)

- 阿炎(右)を突き落としで破る正代(撮影・和賀正仁)

- 阿炎(左)を突き落としで破る正代(撮影・和賀正仁)
貴景勝(6勝3敗) | ○ | 突き落とし | ● | 若元春(4勝5敗) |
☆貴景勝 (初顔だったが)今日は今日と集中してやりました。(立ち合いから)自分はどうやっていくかとしっかり考えられた。(後半戦に入ったが)勝ちたいす。(師匠の兄弟子でもある元横綱2代目若乃花が亡くなった発表されたが)親方のしこ名は師匠のしこ名、横綱隆の里関と若三杉関からいただいたというのは聞いたことあります。(これを受けてあすからの意気込みは)一生懸命頑張ります。
★若元春 突いてから左四つと狙ったが、思ったより体の距離が空いた。そこを大関は逃してくれない。今日の相撲は完敗。技量の差を感じました。勉強になりました。

- 貴景勝(右)は突き落としで若元春を破る(撮影・和賀正仁)

- 遠藤(右)の攻めを土俵際でこらえる照ノ富士(撮影・小沢裕)

- 照ノ富士(右)は押し出しで遠藤を破り7勝目をあげる(撮影・和賀正仁)

- 照ノ富士(右)は押し出しで遠藤を破り7勝目をあげる(撮影・和賀正仁)

- 照ノ富士(右)は押し出しで遠藤を破り7勝目をあげる(撮影・和賀正仁)