上へ戻る

au版ニッカン★バトル

記事検索

亀田氏主催3150FIGHTがデビュー前のアマと異例のプロモート契約「プロ向きな試合する」

亀田興毅氏(中央)の3150FIGHTとの専属プロモート契約を結んだ日本スーパーバンタム級6位中川麦茶(左)とトップアマの政所椋

プロボクシング元世界3階級制覇王者・亀田興毅氏が運営する3150FIGHT興行は6日、プロデビュー前のトップアマ政所椋(22=KWORLD3)と日本スーパーバンタム級6位・中川麦茶(34=一力)と専属プロモート契約を結んだと発表した。政所は東洋大時代の22年国体優勝を果たしたトップアマで、今月10日にはエディオンアリーナ大阪第2競技場でアッカポン・ヌガムカエオ(18=タイ)とのスーパーフライ級6回戦でB級デビューを控えている。

3150FIGHTがプロデビュー前のボクサーと専属契約するのは初めて。6日の都内のジムで亀田氏、中川とともに会見に出席した政所は「デビューもしていないのに専属契約していただきありがたい。最前線に立ってボクシング界を盛り上げていきたい。目標は世界王者」と宣言。亀田氏は「パンチが強くて好戦的。プロ向きな試合をするので」と異例となるデビュー前契約を結んだ経緯を解説。さらに「デビュー戦であかん試合したら専属契約はなし。デビュー戦から崖っぷちの政所」とゲキを飛ばした。

日本スーパーバンタム級6位の中川は「配信やSNSでボクシング界が盛り上がっている。この流れを逃さず、今の10倍は3150FIGHTを盛り上げる」と意欲満々。専属契約後初試合は8月11日、エディオンアリーナ大阪第1競技場で予定されており、亀田氏のいとこ亀田京之介(ハラダ)らが候補に挙がる。

また7月25日に東京・有明アリーナでWBC、WBO世界スーパーバンタム級王者スティーブ・フルトン(28=米国)に挑戦する同級1位井上尚哉(30=大橋)陣営からスパーリングパートナーのオファーが届いていることも明かした。中川は「まずは井上選手のスパーリング。試合以上に気合を入れていかないといけない」と受ける姿勢を示した。

亀田興毅氏の3150FIGHTと専属プロモート契約を結んだ日本スーパーバンタム級6位中川麦茶(左)とトップアマの政所椋

関連するニュースを読む

朝乃山 謹慎開始、復帰…節目の名古屋場所で「2桁&優勝争い」20代最後の名古屋への思い

名古屋場所に向けた稽古を開始し、ダンベルを持ち上げて筋力強化に努めた朝乃山

大相撲で大関経験者の朝乃山(29=高砂)が5日、都内の部屋で名古屋場所(7月9日初日、ドルフィンズアリーナ)に向けて稽古を開始した。幕内力士として2年ぶりに土俵に立った5月の夏場所では、東前頭14枚目で12勝3敗の優勝次点という好成績。その千秋楽から1週間の休みを経た、稽古始めのこの日は四股やすり足といった基礎運動、ダンベルを使った筋力強化などに終始し、相撲は取らなかった。

稽古休みの1週間は、主に体のケアなどに充てたという。ただ「3月の大阪場所よりも疲れは出ていないですね。やっぱり幕内は十両とは雰囲気も違った。でも声援をもらえてうれしかったし、そういう声援に乗せられた気がする」と、場所後は疲労感よりも充実感が大きかった様子。終盤戦まで4年ぶり2度目の優勝が期待される活躍を見せたが、優勝の意識は「逆になかったですね。やっぱり12日目、13日目で負けたので、優勝は見えてこなかった」と、全くなかったという。

本来は上位との対戦はない番付だった。だが好成績で終盤戦に入っていたため、12日目に関脇大栄翔、13日目には横綱照ノ富士との割が組まれた。そこで連敗し、自力優勝が消滅。特に照ノ富士戦を振り返り「自分なりに考えて取った。左は下からおっつけるつもりだったけど差してしまい、その左をきめられた。決められたら抜けなかった」と、誘われるように差してしまった左の使い方を課題に挙げた。

新型コロナウイルスのガイドライン違反で6場所の出場停止が始まったのが、21年の名古屋場所だった。本場所には出場しないが、その時も名古屋には同行し、稽古していた。名古屋のファン、後援者に顔を合わせるのは「やっぱり気まずかった」と振り返った。そして1年後、謹慎明けで三段目から復帰したのも、22年の名古屋場所。そこから1年で今度は、幕内上位から中位に番付を戻すことが予想される。

「幕内上位になるかは分からない。でも、あれ(復帰)から1年で、ようやくここまで来ることができた。名古屋は(出身の)富山から車だと来やすいらしく、準ご当所だと思っている。応援に来てくれた人の前で、自分の相撲を取り切って白星を挙げたい。番付的に、今場所よりは厳しくなるけど、2桁白星と優勝争いに絡むことを目標にしたい」。

夏場所前と変わらない目標を立てたのは、大関経験者の意地ではない。今年中に、少しでも早く、三役に戻りたいという挑戦者の気持ちの表れ。今月は茨城県内、静岡県内と、2カ所で行う部屋の合宿で、一段と相撲漬けの生活を送る予定。さまざまなことがあった20代の名古屋場所の最後に、鮮やかな足跡を残す準備を進めている。【高田文太】

名古屋場所に向けた稽古を開始し、ダンベルを使って筋力強化に努めた朝乃山
名古屋場所に向けた稽古を開始し、すり足を繰り返した朝乃山

関連するニュースを読む

鶴竜、断髪式終えて整髪「どうですか私の髪は?」御礼あいさつで「今度は恩返しするのが役目」

元横綱日馬富士のダワーニャム・ビャンバドルジ氏(右)から言葉をかけられる鶴竜(代表撮影)

<大相撲:鶴竜引退相撲>◇3日◇東京・両国国技館

2021年春場所中に引退した鶴竜親方(37=元横綱)が、断髪式後の整髪を終えて、集まった観衆にお礼のあいさつを行った。

あいさつの冒頭で「皆さん、どうですか私の髪は?」と、髪を指さしながら笑顔で問い掛けると、会場は大きな拍手に包まれた。その後は、感謝の思いを伝える言葉を並べた。引退相撲の最後を締める「御礼あいさつ」の全文は以下の通り。

「今日は『鶴竜引退披露大相撲』に、大勢の皆さまに来ていただき、本当にありがとうございます。2001年の秋。16歳のバスケ少年が日本に来て22年の月日が経ち、今日来てくれたファンの皆さんはもちろんのこと、どんな時でも支えてくれた家族、仲間たち、そして同じ時代に戦ってきたライバルたちに感謝の気持ちを伝えたいと思います。ありがとうございます。そのおかげで、今日の自分がいます。今度は恩返しするのが私の役目ですので、将来、1日でも早く協会の看板を背負って立っていく力士たちを育てていきたいと思います。そして大相撲がこれからも、永遠に続いていけるように、一生懸命努力して参りたいと思います。本日は誠にありがとうございました」。

手紙を読む長女のアナンダ・アニルランちゃん(右から4人目)を見つめる鶴竜(代表撮影)
手紙を読みながら涙する長女のアナンダ・アニルランちゃん(右)をやさしくなでる鶴竜(代表撮影)
泣きながら手紙を読む長女のアナンダ・アニルランちゃんにキスをする鶴竜(代表撮影)
家族から花束が贈られ写真に納まる鶴竜。左2人目から長女アナンダ・アニルランちゃん、次女アナンダ・エネルレンちゃん、ダシニャム・ムンフザヤ夫人、長男アナンダ・アマルバヤスガラン君(代表撮影)
ダシニャム・ムンフザヤ夫人(右)からキスされる鶴竜(代表撮影)
鶴竜の断髪式に出席した中川家の礼二(左から3人目)と剛(右)(代表撮影)
整髪を終え、ダシニャム・ムンフザヤ夫人(右)にネクタイを整えてもらう鶴竜(代表撮影)
整髪を終え笑顔で写真に納まる鶴竜(後方左)。手前左から長男アナンダ・アマルバヤスガランくん、長女アナンダ・アニルランちゃん、次女アナンダ・エネルレンちゃん、後方右はダシニャム・ムンフザヤ夫人(代表撮影)
宮城野親方(右)から花束が贈られる鶴竜(代表撮影)
宮城野親方(左)に見守られながら笑顔で整髪する鶴竜(代表撮影)
ダシニャム・ムンフザヤ夫人(右)に見守られながら整髪する鶴竜(代表撮影)
笑顔で整髪する鶴竜(代表撮影)
笑顔で御礼のあいさつをする鶴竜(代表撮影)
鶴竜の断髪式に出席した中川家の礼二(右)(代表撮影)
鶴竜の断髪式に出席した中川家の剛(右)(代表撮影)
鶴竜の断髪式に出席したT-BOLANの森友嵐士(手前右)(代表撮影)
断髪式に臨んだ鶴竜(代表撮影)
元横綱鶴竜親方(23年5月撮影)
鶴竜の引退相撲ではさみを入れた後、おいの豊昇龍(左)と記念撮影に納まる元朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏

関連するニュースを読む

【RIZIN】7・30超RIZIN2の最前列は100万円 チケット価格が決定

真駒内大会の追加カードが発表されて写真に納まる、左から久保優太、RIZINの榊原信行CEO、木村“フィリップ”ミノル(撮影・丹羽敏通)

超(スーパー)RIZIN2大会(7月30日、さいたまスーパーアリーナ)のチケット価格が決まった。VVIP1列目は、驚きの100万円。VVIP2、3列目は30万円に決まった。VIP席は、10万円。一番安い席で2万円で、全て税込みとなっている。

22年9月以来2度目の開催となる超RIZIN。今回の大会では、フェザー級ワンマッチで朝倉未来(30=トライフォース赤坂)-ヴガール・ケラモフ(31=アゼルバイジャン)戦、元RIZINバンタム級王者朝倉海(29=トライフォース赤坂)-元ベラトール同級王者フアン・アーチュレッタ(35=米国)とのRIZIN同級王座決定戦が決まっている。

また今回の超RIZIN2はベラトールと「合体興行」となる。前RIZINバンタム級王者堀口恭司(32=アメリカントップチーム)は、ベラトール・フライ級王座決定戦に出場し、DEEP同級王者の神龍誠(22=神龍ワールドジム)と同王座を懸けて激突する。

さらにベラトール・ライト級GP1回戦として元ベラトール・フェザー級王者AJマッキー(28=米国)-元ベラトール・ライト級王者パトリッキー・フレイレ(37=ブラジル)戦も行われる。前半の試合はベラトールの試合がケージ(金網)が行われ、その後、リングに変更。RIZINのカードが行われる。

朝倉未来(2023年5月20日撮影)

関連するニュースを読む

2年連続アマ横綱の大の里が相撲教習所に入所 茨城から始発通い「5時半ですか。頑張ります」

入所式を終えた相撲教習所の看板を指さす大の里

2年連続アマ横綱から、5月の大相撲夏場所で初土俵を踏んだ大の里(22=二所ノ関)が1日、東京・両国国技館にある相撲教習所の入所式に出席した。

教習所では相撲史などの座学、土俵の稽古があり、原則的に新弟子は半年間、本場所中を除いた平日に通うことになる。茨城・阿見町の部屋で暮らす大の里は、朝稽古に間に合わせるには最寄り駅を午前5時31分発の始発電車に乗るのが絶対。そこから通勤列車に揺られることになる。それでも「5時半ですか(苦笑)。でも自分で選んだ道、部屋なので。朝は…、大丈夫です。頑張ります」と、最後は笑い飛ばした。

幕下10枚目格付け出しだった夏場所は6勝1敗。来場所へ「関取が見えてくる場所。とにかく勝ち越し」と力を込めた。

相撲教習所の入所式を終え、報道陣の取材に応じる大の里
相撲教習所の入所式を終え、報道陣の取材に応じる大の里

関連するニュースを読む

井上尚弥が22年IBF年間最優秀選手に選出 授賞式は欠席も大橋会長「ありがとうございます」

井上尚弥が受賞したIBF22年の年間最優秀選手のトロフィー(大橋ジム提供)

プロボクシング前4団体統一バンタム級王者で現WBC、WBO世界スーパーバンタム級1位の井上尚弥(30=大橋)が、IBFの22年度の年間最優秀選手に選出された。5月31日(日本時間6月1日)、米イリノイ州シカゴで開催されている第38回IBF年次総会で発表された。

井上は7月25日に東京・有明アリーナで行われるWBC、WBO世界同級王者のスティーブン・フルトン(米国)戦に向けて調整中のため、代理人が同日の授賞式に出席したという。受賞の報を受けた所属ジムの大橋秀行会長は「7月25日の世界戦に向けて練習に集中しているので出席はできず、トロフィーは代理人が受け取りました。ありがとうございます」とコメントした。

井上は19年5月、当時のIBF世界同級王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)から同団体王座を獲得。その後、昨年12月に当時のWBO世界同級王者ポール・バトラー(英国)を下して史上9人目となる4団体王座統一を成し遂げるまでIBF王座の6度防衛に成功していた。

今年1月に4本の世界ベルトをすべて返上し、スーパーバンタム級への転向を表明。当初、5月7日に横浜アリーナで予定されていたフルトン挑戦は3月の拳負傷で延期されたものの、現在は7月25日に向けて横浜市内のジムで元世界3階級制覇王者の八重樫東トレーナー、12年ロンドン五輪ウエルター級代表の鈴木康弘トレーナーのもと、集中的な体力系の合宿に取り組んでいる。

井上尚弥(2023年3月6日撮影)

関連するニュースを読む

俺たちも新大関霧島に続く 大栄翔、豊昇龍、若元春の3関脇は名古屋場所で大関とりに挑む

名古屋場所で大関とりを目指す、左から大栄翔、豊昇龍、若元春

名古屋場所で大関とりの3関脇が、新大関霧島に続く。

夏場所でいずれも2桁白星を挙げた大栄翔、豊昇龍、若元春の3人はそろって勝負の場所に挑む。先場所と今場所の合計は大栄翔が22勝、豊昇龍と若元春は21勝。昇進の目安は三役での直近3場所計33勝とされる。

関連するニュースを読む

【ボクシング】アマ13冠・堤駿斗「自分自身のペースでしっかりやる」国内最速で世界王座奪取も

東洋太平洋フェザー級王者に輝いた堤(撮影・中島郁夫)

<プロボクシング:東洋太平洋フェザー級王座決定戦12回戦>◇31日◇東京・後楽園ホール◇観衆819人

同級2位堤駿斗(23=志成)が国内最速3戦目での同王座獲得に成功した。

世界挑戦の経験を持つ同級3位ジョー・サンティシマ(27=フィリピン)と拳を交え、3-0の判定勝利。田中恒成、清水聡の4戦目を超える国内最速でアジア王座を手にした。22年7月のプロデビューから約10カ月で初タイトルを獲得した。

ダウンこそ奪えなかったものの、左ジャブからの右、左フック、右アッパーで圧倒。ジャッジ1人がフルマークという完勝劇だった。アマ13冠の実力を発揮し「ダウンは取れなかったが明確な勝利。(最速の)実感はないが勝てば自然と記録がつく。眼前の試合を乗り越えれば世界王者になれる」と笑顔。国内最速4戦目の世界王座奪取という可能性を残したが「自分自身のペースでしっかりやる。プロ4~6戦目で化けられる」と先を見据えていた。

12回、ジョー・サンティシマ(右)に左アッパーを浴びせる堤(撮影・中島郁夫)
12回、ジョー・サンティシマ(左)に右アッパーを浴びせる堤(撮影・中島郁夫)
東洋太平洋フェザー級王者に輝きラウンドガールとポーズを決める堤(撮影・中島郁夫)
LIFE TIME BOXING FIGHT 14ラウンドガールの上原沙弓理(撮影・中島郁夫)

関連するニュースを読む

【ボクシング】アマ13冠・堤駿斗が国内最速3戦目で東洋太平洋獲得に成功「ほっとしています」

東洋太平洋フェザー級王者に輝きラウンドガールとポーズを決める堤(撮影・中島郁夫)

<プロボクシング:東洋太平洋フェザー級王座決定戦12回戦>◇31日◇東京・後楽園ホール◇観衆819人

アマ13冠で東洋太平洋フェザー級2位の堤駿斗(23=志成)が国内最速3戦目で同王座獲得に成功した。

世界挑戦の経験を持つ同級3位ジョー・サンティシマ(27=フィリピン)と同王座を懸けて拳を交え、3-0(118-110、119-109、120-108)の判定勝利を収めた。元世界3階級制覇王者田中恒成(畑中)、元東洋太平洋、WBOアジア・パシフィック同級王者清水聡(大橋)のプロ4戦目を抜く国内最速での同王座奪取となった。

22年7月のプロデビューから約10カ月での初タイトル獲得。ダウンこそ奪えなかったものの、ポイント差で完勝と言える内容だった。堤は「せっかく回ってきたチャンスを1回目でつかむことができて、ほっとしています。プロキャリア3戦目で12回戦。強敵に力の差をみせることができて良かった。(国内最速記録に)この機会をつかむことで自然と記録がついてくる。目の前の試合を乗り越えれば世界王者になれると思う。日々精進したい」と安堵(あんど)の笑みでベルトを手にした。左ジャブからの右、左フック、接近戦での右アッパーなど多彩な攻撃で主導権を握ると、7回には切れ味よい右で相手の左目下を切り裂き、11回、12回は連打で追い詰めた。

この3戦目から元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者内山高志や元世界4階級制覇王者井岡一翔を担当してきたトレーナー、佐々木修平氏との初コンビを組み、効果的にパンチ力を生かすスタイルに着手。左ジャブから効果的に右を生かすパターンを吸収してきた。さらに今年4月から約1カ月間、米ラスベガスでキューバ人トレーナー、イスマエル・サラス氏のもとスパーリングを中心とした実戦練習も積んできた。その成果をリングの上で示した。

幼少時代、空手で一緒だった無敗の格闘家・那須川天心(24=帝拳)がプロボクサーに転向し、4月8日のプロデビュー戦で判定勝利を収めてスーパーバンタム級で日本、東洋太平洋ランキングク入り。またアマ時代のライバルだった「ミライモンスター」松本圭佑(23=大橋)が同18日に日本フェザー級王座を獲得した。2人の活躍にも刺激を受けながら、自身もプロ初タイトル獲得に成功した。

国内最速となるプロ4戦目での世界王座奪取のチャンスもある。しかし堤は「今日の試合結果では厳しいですが、世界での経験を積む機会はある。自分自身のペースでしっかりやっていきたい」と着実にキャリアを積む姿勢を示していた。

◆堤駿斗(つつみ・はやと)1999年(平11)7月12日、千葉市出身。幼少時代から空手、小学5年でボクシングに転向。キックボクシングも並行し、同じジムで那須川天心と一緒に練習し、交流も深い。中学2年からボクシングに専念。プロ主催のU-15、アマ主催のアンダージュニアなどで全国制覇。習志野高時代はフライ級、バンタム級で高校6冠を達成。16年世界ユース選手権(フライ級)を日本男子で初制覇、全日本選手権も制覇するなどアマ13冠。家族は両親と兄、弟。身長171センチの右ボクサーファイター。

12回、ジョー・サンティシマ(左)に右アッパーを浴びせる堤(撮影・中島郁夫)
12回、ジョー・サンティシマ(右)に左アッパーを浴びせる堤(撮影・中島郁夫)
東洋太平洋フェザー級王者に輝いた堤(撮影・中島郁夫)

関連するニュースを読む

「ベストボディ」出身石田梨緒、上原沙弓理がラウンドガール ホワイトのビキニ風衣装で興行彩る

LIFE TIME BOXING FIGHT 14ラウンドガールの上原沙弓理(撮影・中島郁夫)

<プロボクシング:Life Time Boxing14大会>◇31日◇東京・後楽園ホール

志成ボクシングジム主催興行となるLife Time Boxing14大会で、健康的なボディーの美しさを競うコンテスト「ベストボディ・ジャパン」で活躍する2人がラウンドガールを務めた。ベストボディ・ジャパン京都大会3連覇中の石田梨緒(27)、ベストボディ・ジャパン横浜大会で22年優勝、23年準優勝の上原沙弓理(20)が第1試合のからリングに登場。日本大会でもトップ10入りしている2人はホワイトのビキニ風コスチュームを着用し、第1ラウンド終了後からラウンドボードを持ってリングウオーク。聖地・後楽園ホールに集まった観客に向けて笑顔をふりまいた。

現役大学生の上原は昨年大みそかの世界スーパーフライ級2団体王座統一戦となった井岡一翔-ジョシュア・フランコ戦でラウンドガールとしてデビュー。モデルとして活動している。また石田はパーソナルトレーナー兼メンタル心理カウンセラーとして選手サポート、出張トレーニングなども展開している。

LIFE TIME BOXING FIGHT 14ラウンドガールの上原沙弓理(撮影・中島郁夫)
LIFE TIME BOXING FIGHT 14ラウンドガールの石田梨緒(撮影・中島郁夫)
LIFE TIME BOXING FIGHT 14ラウンドガールの石田梨緒(撮影・中島郁夫)
LIFE TIME BOXING FIGHT 14ラウンドガールの石田梨緒(撮影・中島郁夫)
LIFE TIME BOXING FIGHT 14ラウンドガールの上原沙弓理(撮影・中島郁夫)
LIFE TIME BOXING FIGHT 14ラウンドガールの石田梨緒(撮影・中島郁夫)
LIFE TIME BOXING FIGHT 14ラウンドガールの上原沙弓理(撮影・中島郁夫)
LIFE TIME BOXING FIGHT 14ラウンドガールの石田梨緒(撮影・中島郁夫)
LIFE TIME BOXING FIGHT 14ラウンドガールの上原沙弓理(撮影・中島郁夫)
LIFE TIME BOXING FIGHT 14ラウンドガールの石田梨緒(撮影・中島郁夫)

関連するニュースを読む

RIZIN三浦孝太7・1タイでジョーカーとキック特別ルールで対戦「スターvsストリート」

7月1日、タイでジョーカー・ファイトクラブ(右)とのキックボクシング特別ルールで対戦する三浦孝太(ラジャダムナムスタジアム公式インスタグラムから)

サッカー元日本代表FWのカズこと三浦知良(56)の次男で、総合格闘家の三浦孝太(21)が、7月1日にタイのムエタイの殿堂、ラジャダムナン・スタジアムでジョーカー・ファイトクラブと対戦することが31日までに決まった。

ラジャダムナン・スタジアムの公式インスタグラムで対戦カードが発表され、キックボクシング特別ルールでの対戦だという。公式戦となれば、三浦は5月6日のRIZIN42大会でYA-MANに1回TKO負けでプロ初黒星を喫して以来の再起戦となる。

相手のジョーカーはストリートファイターと表現され、タイで人気のファイターだという。ラジャダムナン・スタジアムの公式インスタグラムでは「日本のライジングスター、コウタとストリートファイター、ジョーカーが対決するキックボクシング特別ルール」「スターVSストリート」「まったく違う世界から来た2人の戦士」「1人は失うものは何もない。もう1人は失うものをすべて持っている」と両者の対決を説明した。

三浦は22年8月、ラジャダムナン・スタジアムで行われた元K-1MAX世界王者のブアカーオ・バンチャメーク(タイ)とのキックボクシングのエキシビション戦(3分3回)に出場している。前回のタイ遠征時には女性を中心に人気を誇っていることが話題となっていた。

三浦孝太(2023年4月21日撮影)

関連するニュースを読む

【大関昇進伝達式】最近昇進した大関の口上/写真特集

霧馬山の大関昇進伝達式が行われた。最近誕生した大関は、伝達式でどんな口上を述べたのか。写真特集で紹介します。

霧馬山(2023年5月31日)

「大関の名を汚さぬよう、今まで以上に稽古して頑張ります」

大関昇進の伝達を受け口上を述べる御嶽海(中央)。左は出羽海親方(2022年1月26日撮影)

大関昇進伝達式を終えた霧馬山(上)は若い衆の騎馬の上でガッツポーズ。左から勇輝、神谷、大日堂(撮影・小沢裕)

「霧島」に改名する霧馬山。大関昇進伝達式に駆けつけた母エンフゲレルさん(左)父ビャンブチュルンさんのキスに笑顔(撮影・小沢裕)

御嶽海(2022年1月26日)

「大関の地位を汚さぬよう、感謝の気持ちを大切にし、自分の持ち味を生かし、相撲道にまい進してまいります」

大関昇進伝達式を終えお祝いのタイを手に笑顔を見せる霧馬山(前列左から3人目)。前列左から陸奥親方夫人、陸奥親方(元大関霧島)、1人おいて伊勢ノ海理事。霧馬山の後ろは母エンフゲレルさん(後列右から4人目)父ビャンブチュルン(同3人目)(撮影・小沢裕)

大関昇進の伝達を受け、タイを手に笑顔の御嶽海(手前中央)(2022年1月26日撮影)

大関昇進を伝達された後、肩車で祝福される御嶽海(2022年1月26日撮影)

大関昇進の伝達を受け、記念撮影に応じる、左から御嶽海の父大道春男さん、御嶽海、母マルガリータさん(2022年1月26日撮影)

照ノ富士(2021年3月31日)

「謹んでお受けします」

大関再昇進を果たした照ノ富士(左から2人目)は伊勢ケ浜親方夫妻らと記念撮影。左はツェグメド・ドルジハンド夫人(2021年3月31日撮影)

大関昇進に笑顔の照ノ富士(中央)。左から淳子夫人、1人おいて伊勢ケ浜親方(2015年5月27日撮影)

大関昇進を決めた照ノ富士は、騎馬に乗ってガッツポーズ(2015年5月27日撮影)

正代(2020年9月30日)

「至誠一貫の精神で相撲道にまい進してまいります」

大関昇進の伝達を受ける正代(中央)。右は枝川親方(2020年9月30日撮影)

大関昇進の伝達を受ける朝乃山(右)と高砂親方(2020年3月25日撮影)

若手力士らに担がれ笑顔を見せる朝乃山(2020年3月25日撮影)

朝乃山(2020年3月25日)

「大関の名に恥じぬよう、相撲を愛し、力士として正義を全うし、一生懸命努力します」

タイを手に笑顔の朝乃山(中央)。前列右側は高砂親方夫妻、後列左から2人目は父の石橋靖さんと母の佳美さん(2020年3月25日撮影)

大関昇進の伝達式で口上を述べる貴景勝(左)、右は千賀ノ浦親方(2019年3月27日撮影)

大関昇進の伝達式を終え騎馬で祝いを受ける貴景勝(2019年3月27日撮影)

貴景勝(2019年3月27日)

「大関の名に恥じぬよう、武士道精神を重んじ、感謝と思いやりの気持ちを忘れず、相撲道に精進してまいります」

大関昇進の伝達式を終え鯛を手にする貴景勝(2019年3月27日撮影)

大関昇進伝達式に臨む、左から春日野親方の紀子夫人、栃ノ心、春日野親方、使者の出羽海理事、大鳴戸委員(2018年5月30日撮影)

大関昇進伝達式を終えた栃ノ心(中央)はお祝いの鯛を手に、前列左から春日野親方の紀子夫人、1人おいて先代春日野親方、春日野親方ら関係者と記念撮影に臨む(2018年5月30日撮影)

栃ノ心(2018年5月30日)

「親方の教えを守り、力士の手本となるように稽古に精進します」

大関昇進伝達式を終えた栃ノ心(中央)はジョージア国旗を掲げて、部屋の若い衆が作った騎馬上で笑顔を見せる(2018年5月30日撮影)

大関昇進伝達式で口上を述べる高安(左から2人目)と田子ノ浦親方、琴美夫人。右は片男波審判(2017年5月31日撮影)

高安(中央)は母ビビリタさん(左)と父栄二さん(右)らと記念撮影する(2017年5月31日撮影)

高安(2017年6月1日)

「大関の名に恥じぬよう、正々堂々精進します」

大関昇進伝達式の後、高安は母ビビリタさん、父栄二さんと記念撮影する(2017年5月31日撮影)

大関再昇進の伝達を受ける照ノ富士(中央)と伊勢ケ浜親方夫妻(2021年3月31日撮影)

大関再昇進を果たした照ノ富士(上)は部屋の関取衆から祝福される。左から宝富士、翠富士、錦富士(2021年3月31日撮影)

照ノ富士(2015年5月27日)

「今後も心技体の充実に努め、さらに上を目指して精進いたします」

大関昇進を決めた照ノ富士は、お祝いのタイを手ににっこり。左は伊勢ケ浜親方、右は淳子夫人(2015年5月27日撮影)

大関昇進伝達式に臨む、左から陸奥親方夫人、口上を述べる霧馬山、陸奥親方(撮影・小沢裕)

大関昇進伝達式後の記者会見で師匠のしこ名「霧島」への改名を発表し色紙を持つ霧馬山(左)と陸奥親方(撮影・小沢裕)

関連するニュースを読む

霧馬山は「今まで以上に稽古して-」 過去の大関昇進伝達式での主な口上/一覧

大相撲夏場所番付編成会議 井筒部屋の若い力士がつくる騎馬上で喜ぶ霧島(1990年3月撮影)

日本相撲協会は31日、東京・両国国技館で大相撲名古屋場所(7月9日初日、ドルフィンズアリーナ)の番付編成会議と臨時理事会を開催し、関脇霧馬山(27=陸奥)の大関昇進を全会一致で承認した。

東京・墨田区の陸奥海部屋で昇進伝達式に臨んだ霧馬山は、協会から送られた使者から昇進が決まったことを伝えられると「大関の名を汚さぬよう、今まで以上に稽古して頑張ります」と口上を述べた。また、しこ名を師匠の陸奥親方(元大関)の現役時代のしこ名「霧島」に改名すると発表した。

過去の大関昇進伝達式での口上では、貴ノ花(後の横綱貴乃花)の「不撓(ふとう)不屈」、若ノ花(後の横綱3代目若乃花)の「一意専心」、さらに琴奨菊の「万里一空」や正代の「至誠一貫」など、四字熟語も、用いられることがあった。

【過去の大関昇進伝達式での主な口上】

・霧島「稽古に精進し、大関の名を汚さぬよう一生懸命頑張ります」(1990年春場所後)

・曙「大関の地位を汚さぬよう稽古に精進致します」(92年夏場所後)

・貴ノ花「不撓不屈の精神で、相撲道に精進致します」(93年初場所後)

・若ノ花「一意専心の気持ちを忘れず、相撲道に精進致します」(93年名古屋場所後)

・武蔵丸「日本の心を持って相撲道に精進致します」(94年初場所後)

・出島「力の武士(もののふ)を目指し、精進、努力致します」(99年名古屋場所後)

・武双山「大関として常に正々堂々、相撲道に徹します」(2000年春場所後)

・魁皇「大関の地位を汚さぬよう稽古に精進します」(00年名古屋場所後)

・朝青龍「大関の名に恥じぬよう、一生懸命頑張ります」(02年名古屋場所後)

・白鵬「大関の地位を汚さぬように、全身全霊を懸けて努力します」(06年春場所後)

・琴奨菊「大関の地位を汚さぬよう万理一空の境地を求めて、日々、努力精進致します」(11年秋場所後)

・稀勢の里「大関の名を汚さぬよう、精進致します」(11年九州場所後)

・鶴竜「お客さまに喜んでもらえるような相撲が取れるよう努力します」(12年春場所後)

・照ノ富士「今後も心技体の充実に努め、さらに上を目指して精進します」(15年夏場所後)

・貴景勝「武士道精神を重んじ、感謝の気持ちと思いやりを忘れず相撲道に精進して参ります」(19年春場所後)

・朝乃山「相撲を愛し、力士として正義を全うし、一生懸命努力します」(20年春場所後)

・正代「至誠一貫の精神で相撲道にまい進してまいります」(20年秋場所後)

・御嶽海「感謝の気持ちを大切にし、自分の持ち味を生かし、相撲道にまい進してまいります」(22年初場所後)

大関昇進伝達式に臨む、左から陸奥親方夫人、口上を述べる霧馬山、陸奥親方、使者の伊勢ノ海理事、枝川審判委員(撮影・小沢裕)
大関昇進伝達式に臨む、左から陸奥親方夫人、口上を述べる霧馬山、陸奥親方、使者の伊勢ノ海理事、枝川審判委員(撮影・小沢裕)
大関昇進伝達式に臨む、左から陸奥親方夫人、口上を述べる霧馬山、陸奥親方(撮影・小沢裕)
大関昇進伝達式後の記者会見で師匠のしこ名「霧島」への改名を発表し色紙を持つ霧馬山(左)と陸奥親方(撮影・小沢裕)

関連するニュースを読む

新大関霧馬山「ギャグでしょ?」いぶかしがられるメニューこなし3場所連続以上技能賞/連載<2>

若い衆3人を縦に並べ、一丁押し稽古をする霧馬山

<“新大関”霧馬山の心・技・体>

関脇で大関昇進を確実にした霧馬山(27=陸奥)がモンゴル出身として6人目の大関昇進を目前にした。3回連載「“新大関”霧馬山の心・技・体」で素顔に迫る。

   ◇   ◇   ◇

1947(昭22)年11月場所から実施された三賞のうち、3場所連続以上技能賞を獲得したのは過去にわずか9人。2012年夏~秋場所にかけて獲得した妙義龍が最後だったが、今回の夏場所で11勝を挙げて大関とりに成功した霧馬山(27=陸奥)が10人目として名を刻んだ。直近3場所計34勝をみると、「寄り切り」や「押し出し」などの基本技は12、投げ手8、ひねり手5、「送り出し」や「はたき込み」などの特殊技5、掛け手2、不戦2だった。

四つ相撲を得意とするが、型にこだわらない多彩な取り口が目立つ。師匠の陸奥親方(元大関霧島)から助言を受けて、「稽古場の時から何でもやる」姿勢になった。最近では押す力に磨きをかけようと、部屋では若い衆3人を縦一列に並べて、立ち合いの当たりを繰り返している。他の部屋の力士たちから当初は「ギャグでしょ?」といぶかしがられる異例のメニューを難なくこなし、今では余りの圧力に受け止める若い衆が「意識が飛んじゃう」「1人や2人では足が残せない」と音を上げるほどだ。

兄弟子で部屋付き親方の元横綱鶴竜親方は、弟弟子の良さに「何でも聞き入れる素直さ」を挙げた。強くなるために、食事でも、筋トレでも何でもやってみる。その一途さが今の霧馬山を作る礎になっている。【平山連】

若い衆3人を相手に一丁押し稽古をする霧馬山
【イラスト】3場所以上連続技能賞を受賞力士

関連するニュースを読む

大栄翔、豊昇龍、若元春の3関脇が来場所で大関とり目指す 目安の「三役で3場所33勝」視界

名古屋場所で大関とりを目指す、左から大栄翔、豊昇龍、若元春

<大相撲夏場所>◇千秋楽◇28日◇東京・両国国技館

大栄翔(29=追手風)、豊昇龍(24=立浪)、若元春(29=荒汐)の3関脇が、名古屋場所(7月9日初日、ドルフィンズアリーナ)で大関とりを目指す。今場所いずれも2桁白星で、先場所と今場所の合計は大栄翔が22勝、豊昇龍と若元春は21勝。そろって勝負の場所に臨む。

◆大栄翔 千秋楽は強烈な突きで若元春を押し込み、そのまま強烈な突き倒しで土俵下へ転がした。「今日は一番良かった」と会心の攻めで10勝目。これで3場所連続で2桁白星に乗せ「来場所につながる一番になった」とうなずいた。大関とりがかかる名古屋へ視線を向けながら、「しっかり休んで、気合入れて稽古、場所へ準備したい」と引き締めた。

◆豊昇龍 千秋楽は、大関昇進を事実上決めた霧馬山を破って11勝目を挙げ、大関とりへ大きな1勝を挙げた。もろ差しで体を密着させると、持ち上げてから下手投げ。関脇だった先場所の10勝と合わせて2場所で21勝を挙げた。大関昇進目安は「三役で3場所33勝」で、大きな意味を持つ1勝となった。「来場所のことはまだ気にしていない。負けた相撲は(研究し)もっと稽古して直したい」と力を込めた。

◆若元春 技能賞で三賞を初受賞した。小結の先場所が11勝、新関脇の今場所が10勝。磨きをかけた左四つの型を評価された。念願の三賞を初受賞も、千秋楽は大栄翔に突き倒され完敗。表情を曇らせ「こんな相撲を取っていたら、どうしようもない」と猛省した。ただ同じ時津風一門で、若い衆のころから競ってきた霧馬山の大関昇進は「大きな刺激」と前向きに話した。

関連するニュースを読む

霧馬山が大関昇進へ、佐渡ケ嶽審判部長「成績申し分ない」 残る3関脇は来場所大関とりと明言

北青鵬(左)を外掛けで破りホッとした表情を見せる霧馬山(撮影・中島郁夫)

<大相撲夏場所>◇千秋楽◇28日◇東京・両国国技館

関脇霧馬山(27=陸奥)の、事実上の大関昇進が決まった。この日午後、日本相撲協会の佐渡ケ嶽審判部長(元関脇琴ノ若)が、八角理事長(元横綱北勝海)に、霧馬山の大関昇進をはかる臨時理事会の招集を要請し、これを受諾された。31日の臨時理事会と大相撲名古屋場所の番付編成会議を経て、大関霧馬山が正式に誕生する。

打ち出し後、佐渡ケ嶽部長は霧馬山について「成績も(3場所)合計34勝で申し分ない」と14日目時点の数字を挙げたことから、千秋楽の結果を待たずに大関昇進を審判部内で決め、理事会招集を要請したことを示唆した。相撲内容についても「初日からぎこちなかったが、勝つごとに内容が良くなってきた」と総評した。霧馬山の良さについても、私見としながら「いろいろな見方がありますが、足腰の良さ、土俵際の粘りで最後は自分の形になっているように見えた」と評価した。

大関昇進が決まれば「立ち合いの変化とかをなくして真っ向勝負で行ってほしい。自分の相撲を磨いてほしいですね」と看板力士になるからこその注文を付けた。

また、今場所の残る3関脇についても言及。先場所と今場所の合計が22勝の大栄翔(29=追手風)、ともに21勝の豊昇龍(24=立浪)と若元春(29=荒汐)の3人だが「来場所は(3人とも)大関とりの場所になるか」の問いに「大関をかける場所になります」の明言。その上で「この3人が『俺が先に』という気持ちで頑張ってほしい。そうすれば平幕から(新たな候補が)また上がってくる」と相乗効果に期待。「来場所が楽しみです」と話し、場合によっては9月の秋場所で最大5大関も考えられる飽和状況にも「いいんじゃないですか」と活性化は歓迎、の様子だった。

豊昇龍に下手投げで敗れた霧馬山(手前)(撮影・足立雅史)
【イラスト】名古屋場所の予想番付

関連するニュースを読む

2年連続アマ横綱の大の里、デビュー場所は6勝1敗「最初の負けがあったからこそ」

大の里(左)は大辻を押し出しで破る(撮影・小沢裕)

<大相撲夏場所>◇千秋楽◇28日◇東京・両国国技館

日体大で2年連続アマチュア横綱に輝いた、幕下10枚目格付け出しの大の里(22=二所ノ関)が、6勝1敗でデビュー場所を終えた。

立ち合いから前に出続け、大辻を押し出す完勝。「自分の相撲を取り切ろうと思って取れた。よかった」と、ホッとした表情を見せながら話した。

プロデビューとなった初日の取組は、日体大の2学年先輩の石崎に、土俵際で逆転負けした。だが、そこから6連勝。来場所は幕下5枚目以内、勝ち越した段階で新十両昇進に前進する番付となることが予想される。「最初の負けがあったからこその6勝1敗。最初の負けが、いい形になってくれた。そこから6番につなげられたのでよかった」と話し、黒星デビューは長い力士生活を考えれば、好材料だったと今は思える。

15日間を振り返ると「長かったし難しかった。(6番相撲から)最大の3日間相撲がなかったけど、国技館に来たらスイッチが入った」と、心身の調整の難しさを感じた。また、審判部の師匠、二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)の付け人として、結びの一番まで会場内で相撲を見ることもあった。「幕内の土俵は、負けても勝っても華がある。1日も早くそこで、幕内以上で相撲を取れるように頑張りたい」と、あこがれの気持ちが日に日に強まった様子だ。

「本当に初めてのことだらけ。最初の1週間は気疲れもした。2週間目からはプロの生活も理解できて集中できた。師匠にも目配り、気配りができたかなと思う」。部屋での生活、場所中の取組までの準備などにも慣れてきた。「来場所も(目標は)とにかく勝ち越し。初日が課題」。気を緩める様子もなく、終始前を向いて話していた。

関連するニュースを読む

【ROAD TO UFC】フライ級鶴屋伶が一本勝ちで初戦突破 佐須KO負け、神田は判定勝ち

ロナル・シアハーン(下)にパウンド攻撃する鶴屋伶(C)Zuffa LLC/UFC

<米総合格闘技:ROAD TO UFC第1日>◇27日◇中国・UFCパフォーマンス・インスティチュート上海

UFCとの契約を懸けてアジアの有力ファイターたちが競い合うROAD TO UFCが開幕、パンクラス・フライ級王者の鶴屋怜(パラエストラ松戸)が一本勝ちで初戦突破を果たした。ロナル・シアハーン(インドネシア)との同級5分3回に臨み、2回1分19秒、一本勝ちを収めた。

1回からテークダウンを成功させてマウントの状態で攻めるなど優位に試合を進めた鶴屋は2回、首投げでテークダウンを奪取。けさ固めからVクロスアームロック(腕ひしぎヒザ固め)でギブアップに追い込んだ。鶴屋は「1回でフィニッシュしたかったですが、相手がタフでなかなか一本を取りづらかった。次(準決勝)と決勝はちゃんと一本で決めてフィニッシュして勝ちたいと思う」と意気込みを示した。

20歳の鶴屋はRIZINを主戦場とする扇久保博正、浅倉カンナらを育成したパラエストラ千葉の鶴屋浩代表の次男。幼少からレスリングと柔術を学び、21年に総合格闘家としてデビュー。22年12月にはパンクラス同級王者猿飛流に2回、裸絞めで一本勝ちし、新王者となっていた。

昨年に続きROAD TO UFCに参戦した修斗フェザー級王者の佐須啓祐(マスタージャパン)はキム・サンウォン(韓国)との5分3回に臨んだが、2回1分42秒、KO負け。右ストレートを浴び、ダウンを喫するとパウンド連打を浴びてレフェリーストップ。2年連続の初戦敗退となってしまった。

またDEEP同級暫定王者・神田コウヤ(パラエストラ柏)は、伊布格勒(イーブーゲラ=中国)との同級5分3回で3-0の判定勝利。2回に相手打撃を受けて左目下をカットして出血しながらもテークダウンを奪うなど粘り強くタックル、打撃で攻め続け、最後にジャッジの支持を得た形となった。神田は「おかげさまで勝つことができた。次も頑張ります」と安堵(あんど)の笑みを浮かべていた。

ROAD TO UFCフライ級初戦を突破した鶴屋伶(C)Zuffa LLC/UFC
キム・サンウォン(右)の右ストレートを浴びる佐須啓祐(C)Zuffa LLC/UFC

関連するニュースを読む

照ノ富士復活優勝の陰に安治川親方の助言 手術を後押し「体が続く限り頑張ってもらいたい」

断髪式ではさみを入れてくれた照ノ富士(右)と握手をかわす元安美錦の安治川親方(2022年5月撮影)

<大相撲夏場所>◇14日目◇27日◇東京・両国国技館

横綱照ノ富士(31=伊勢ケ浜)が、3場所連続全休からの復活優勝を果たした。

1差で迎えた2敗の関脇霧馬山との直接対決。寄り切りで制して13勝目を挙げ、千秋楽を残して6場所ぶり8度目の賜杯を決めた。3場所以上続けて全休して優勝した横綱は3人目。1989年初場所を制した北勝海(現八角理事長)以来34年ぶりの復活劇となった。

    ◇    ◇    ◇

元関脇安美錦の安治川親方(44)は、伊勢ケ浜部屋の部屋付き親方だった頃、弟弟子の照ノ富士に膝の手術をするように助言していた。約22年半の現役生活の大半を右膝のケガと闘ってきただけに、膝の痛みを抱えながら現役を続ける苦労を人一倍理解する。「(当時の照ノ富士の膝は)使えば使うほど、悪くなっていく」状況だった。だからこそ、「どこかで手術するしかないんじゃないか」と後押しした。

最終的に、照ノ富士は師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)と相談した上で、昨年10月に両膝の内視鏡手術を受けた。信頼する兄弟子からの言葉は、大きな決断に踏み切る上で背中を押したに違いない。安治川親方は「思い切ってメスを入れて、もう1度現役をやろうと思えるのが彼の良さであり、横綱としての責任感なんだろう」と言った。

昨年12月に伊勢ケ浜部屋から独立し、6月中旬に東京・江東区に創設する安治川部屋での部屋開きに向けて準備する。場所中は部屋の力士たちの活躍を気にかけながら、両膝にサポーターをつけて土俵に上がる照ノ富士を追った。復帰場所で8度目の優勝を飾った弟弟子に「体が続く限り、頑張ってもらいたいね」とエールを送った。【平山連】

優勝を決め遠くを見つめる照ノ富士(撮影・中島郁夫)
幕内優勝を決めた照ノ富士は詰め掛けた観客の拍手を受けながら花道を引き揚げる(撮影・小沢裕)
幕内優勝を決めた横綱照ノ富士は支度部屋の囲み取材を受ける
霧馬山(左)を寄り切りで破り優勝を決めた照ノ富士(撮影・中島郁夫)

関連するニュースを読む

【RIZIN】堀口恭司がベラトール2階級制覇挑戦 7・30神龍誠と初代フライ級王座決定戦

超RIZIN2大会の発表会見にオンラインで登場した前RIZINバンタム級王者堀口恭司

総合格闘技の超(スーパー)RIZIN2大会が7月30日、さいたまスーパーアリーナで開催されることが27日、発表された。超RIZINは22年9月以来2度目の開催となる。同日、東京・新宿区で記者会見が行われ、米人気団体ベラトールのスコット・コーカー代表も出席。RIZINとベラトールの「合体」興行になることが発表された。

ベラトール提供の注目は前RIZINバンタム級王者堀口恭司(32=アメリカントップチーム)がベラトール・フライ級王座決定戦に出場し、DEEP同級王者・神龍誠(22=神龍ワールドジム)と同王座を懸けて激突するカードとなる。堀口は19年6月、RIZIN、ベラトールのバンタム級王座を統一しており、初代フライ級王座を獲得すれば同団体での2階級制覇となる。会見にオンライン登場した堀口は「神龍選手、良い選手なのですけど、当日ぶっ飛ばすのでみていてください」と意気込んだ。

一方、記者会見に出席した神龍は「フライ級最強の神龍誠です。堀口選手の時代は終わりです。ぶっ倒して3本目のベルトを獲得します」と強気の姿勢だった。

7・30超RIZIN2大会で堀口恭司とベラトール初代フライ級決定戦に臨むDEEP同級王者神龍誠

関連するニュースを読む