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連勝の貴景勝「自分にとってありがたい」国技館に熱気戻りファンへ感謝

明生を破り懸賞を手に引き揚げる貴景勝(撮影・滝沢徹郎) 

<大相撲夏場所>◇4日目◇12日◇東京・両国国技館

国技館に熱気が戻ってきた。この日から上限5000人で観客を入れて開催。大関貴景勝(24=常盤山)がファンの見守る中、今場所初の連勝を飾った。先場所に敗れた東前頭2枚目明生を押し出して3勝目。入場制限が緩和された昨年11月場所では、大関として初優勝を果たした。ファンへの感謝を胸に、残り11日間を戦う。勝ちっ放しは大関照ノ富士ただ1人となった。

   ◇   ◇   ◇

番付の違いを見せつけた。明生のかち上げをはじき返すと、利き手の左から強烈なおっつけを見舞う。横向きにさせて一押し。今場所初めて訪れた観客に、持ち味の突き押し相撲を存分に見せつけた。

春場所で黒星を喫した相手に何もさせなかった。「集中して明日もやりたい」と淡々と振り返る。土俵下で取組を見守った幕内後半戦の高田川審判長(元関脇安芸乃島)は「当たりがいい。だから自分のリズムで相撲が運べている」と称賛。「4大関が引っ張っていってほしい」と話す同審判長の期待に応えるように、初日以来、今場所2度目の4大関安泰に貢献した。

会場の“温度”からファンのありがたみを感じ取っている。前場所から観客の上限が2500人から5000人に緩和された昨年11月場所では、初日の取組を終えて「花道より土俵の方が温かくなる。2500人のときには感じられなかった。自分にとってありがたい」と話した。同場所では大関として初めての優勝。観客の存在が励みになった。

「拍手をいただけるのはありがたいこと」とこの日も感謝。ファンを大事にするからこそ、テレビ越しに応援するファンにも力強い相撲を届ける。「(有観客と無観客)どっちも均等に力を出さないといけない」と決意を新たにした。昨年は協会公式アプリの有料会員が選ぶ「敢闘精神あふれる力士」で、最多12回の1位を獲得。人気、実力を兼ね備える24歳は期待を力に変えていく。【佐藤礼征】

○…夏場所4日目から有観客開催となった。日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)は「拍手だけの応援かもしれないが力士には励みになる」と感謝した。緊急事態宣言を受け、同場所の入場券販売を4月27日で売り止めにして以降、再販売や当日券の販売はない。販売当初から1日あたりの観客数は5000人が上限。4日目から千秋楽までの12日間分で売れた入場券は約3万枚と春場所よりも少ないが「お客さんがいるのといないのでは違う」と話した。

明生(右)を押し倒しで破る貴景勝(撮影・鈴木正人)

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貴景勝が今場所初の連勝「拍手プラスに」先場所敗れた明生にリベンジ果たす

北勝富士(左)を攻める貴景勝(撮影・鈴木正人)

<大相撲夏場所>◇4日目◇12日◇東京・両国国技館

大関貴景勝(24=常盤山)が今場所初めての連勝を飾って3勝1敗とした。

先場所敗れた平幕の明生にリベンジ。立ち合いから突き放し、強烈な左おっつけで横向きにさせ、一気に押し出した。

3日目まで無観客だったが、この日から観客を入れての開催となった。「お客さんいる方が盛り上がる。どっちにしろ力を出すことを最初にやっていかないといけない。拍手いただけるのはありがたいこと。プラスにして明日もやっていきたい」と意気込んだ。

かど番の先場所は10勝5敗で千秋楽まで優勝争いに絡んだ。4大関では唯一の大関優勝経験者。昨年11月場所以来の優勝を目指す。

明生(手前)を押し倒しで破る貴景勝(撮影・滝沢徹郎) 

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6場所連続休場中の白鵬言及に注目、横審定例会を夏場所千秋楽の翌日に開催

横綱白鵬(21年3月撮影)

<大相撲夏場所>◇3日目◇11日◇東京・両国国技館

日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)が11日、夏場所千秋楽翌日の24日に横綱審議委員会(横審)の定例会を開催する方針を明らかにした。

6場所連続休場中で一人横綱の白鵬への言及に注目が集まる。白鵬は途中休場した春場所後に右膝の手術を受け、7月の名古屋場所で進退を懸ける意向。横審は昨年11月場所後、白鵬に対して「引退勧告」に次ぐ重さの「注意」を決議。春場所後の定例会ではこの措置を継続し、名古屋場所の結果を見て最終判断するとの意見でまとまった。

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元関脇琴勇輝の君ケ浜親方「いろんな人に応援してもらった」涙ぬぐう場面も

大相撲初場所13日目、塵手水(ちりちょうず)を切る琴勇輝(21年1月22日撮影)

<大相撲夏場所>◇初日◇9日◇東京・両国国技館

先月14日に現役を引退した元関脇琴勇輝の君ケ浜親方(30=佐渡ケ嶽)が9日、都内で会見に臨んだ。「少しホッとしている。安堵(あんど)感もあるけど、これから親方として気の引き締まる思い」と心境を明かした。「いろんな人に応援してもらった」と周囲への感謝を口にすると言葉が詰まり、涙をぬぐう場面もあった。

引退を決断した要因は、相撲を取る恐怖心からだったという。昨年11月場所前に左膝の内視鏡手術を受けた影響で休場し、十両に陥落した初場所は4勝11敗と負け越して幕下に陥落。たび重なる膝の負傷を乗り越えてきたが「土俵に上がるのが怖いという気持ちが先行していた。勝負師として終わり。いろいろ考えて決断した」と、リハビリの中で気持ちを立て直すことができなかった。

現役生活で印象に残る一番は、16年春場所3日目の日馬富士戦で挙げた金星。この場所は上位総当たりで12勝3敗の好成績を残して殊勲賞も獲得し、翌場所は新関脇昇進も果たした。「とにかく稽古場通りの自分の立ち合いがどこまで通用するかという気持ちだった。結果的に12番勝ったというのも分からなかったくらい、体もよく動いていた」。

会見に同席した師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)は「私の中ではもう少しできるんじゃないかと思っていた」と、弟子の引退を惜しんだ。「負けず嫌いなところが相撲に出る力士。本当にいい力士だった。先代師匠が元気だったら、琴勇輝の相撲を喜んで見ていたと思う。先代に似ている部分があった」と「猛牛」と呼ばれた亡き先代佐渡ケ嶽親方(元横綱琴桜)に姿を重ねた。

一時は立ち合いの直前に「ホウッ」と気合のこもった声を発することでも注目を浴びていた。琴勇輝は「関取になってからかなり注目されるようになったけど、もっと前からやっていて、地位が上がるにつれて覚えてもらえるきっかけになっていった。しっかりと気合を入れて、おなかに力を入れるイメージだった。一気に自分の気合が入るようなルーティンになった」と振り返った。

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幕内返り咲き狙う炎鵬は千代ノ皇 宇良は東龍 初日十両取組

炎鵬(21年3月撮影)

日本相撲協会審判部は7日、東京・両国国技館で取組編成会議を開き、大相撲夏場所(9日初日、東京・両国国技館)の初日と2日目の取組を決めた。

3月の春場所を3日目から途中休場し右膝を手術した横綱白鵬(36=宮城野)は、かねて師匠の宮城野親方(元前頭竹葉山)が示唆していた通り、休場届を提出。6場所連続休場が決まった。年6場所制となった58年以降で、横綱として6場所連続休場は3番目の長さとなった(最長は稀勢の里の8場所連続)。これにより出場する番付最上位は、今場所から4人になった大関陣となった。

十両以上の休場は白鵬の他、平幕の碧山(34=春日野)、竜電(30=高田川)、翠富士(24=伊勢ケ浜)の4人で、28人の十両で休場力士はおらず、14番が組まれた。

その十両で注目は4場所ぶりの幕内返り咲きを狙う炎鵬(26=宮城野)。東前頭筆頭の最上位で、勝ち越せば昨年11月場所以来の幕内復帰は確実だ。初日は西筆頭の千代ノ皇(九重)と対戦する。また、こちらも17年九州場所以来の再入幕を目指す宇良(28=木瀬)も、西十両2枚目の好位置につけておりファンの期待は高まる。初日は東龍(玉ノ井)と対戦する。

初日の十両取組は以下の通り(左が東)。

武将山 -王  鵬

大翔鵬 -錦  木

千代の海-錦富士 

東白龍 -貴健斗 

千代鳳 -水戸龍 

若元春 -美ノ海 

一山本 -旭大星 

常幸龍 -旭秀鵬 

松鳳山 -佐田の海

琴勝峰 -貴源治 

豊  山-大翔丸 

東  龍-宇  良

徳勝龍 -白鷹山 

炎  鵬-千代ノ皇

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白鵬が6場所連続休場 年6場所制で3番目長期

横綱白鵬(21年3月撮影)

3月に右膝を手術した大相撲の東横綱白鵬(36=宮城野)が7日、日本相撲協会に夏場所(9日初日・両国国技館)の休場を届け出た。6場所連続休場となる。年6場所制となった1958年以降で、横綱としては3番目の長さ。ワーストは稀勢の里の8場所連続。

史上最多44度の優勝を誇る白鵬は3月の春場所で、膝の故障が悪化して3日目から休んだ。今場所の休場は既定路線で、7月の名古屋場所に進退を懸ける意向。

日本相撲協会の諮問機関、横綱審議委員会は昨年11月場所後、白鵬に対し引退勧告に次いで重い「注意」を決議した。これを春場所後も継続させ、名古屋場所の結果を注視するとしている。(共同)

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天空海 春場所中また追突事故遭っても勝ち越し 自分の“超人”ぶりに驚き

夏場所に向けて稽古に励む天空海(左)(日本相撲協会提供)

大相撲夏場所(9日初日、東京・両国国技館)で2場所ぶりの幕内復帰を果たした東前頭17枚目天空海(30=立浪)が5日、春場所中に再び追突事故に巻き込まれていたことを明かした。

茨城・つくばみらい市の部屋での稽古後、報道陣の電話取材に応じ「(春場所)2日目ですね。びっくりですよ。ぎりぎり(土俵入りに)間に合ったから良かったけど」と当時の心境を明かした。

天空海は場所中、つくばみらい市の部屋から父の送迎で国技館まで移動している。所要時間は約1時間、渋滞時は約1時間半という。

昨年11月場所中も部屋から両国国技館に移動している最中、高速道路を下りて出入り口で信号待ちしているところで、後方からダンプカーに追突された。当時乗っていた車の後方部はへこみ、自身は大事には至らなかったものの病院でむち打ちの診断を受けた。

春場所で巻き込まれた2度目の追突事故は、高速道路の料金所を出たところで「左後ろから突っ込まれた」と説明。「本線に入った後ですね。本線入って、あっちは一番左の料金所から入ってきて、急いでたんじゃないですかね。しかも向こうは無保険、無車検だったんですよ。やんなっちゃいますよ、踏んだり蹴ったり(笑い)。勘弁して欲しいですよ。(昨年11月場所で追突事故に巻き込まれた)前の車から買い替えたばっかで、事故車になっちゃいました、すぐに」。車の修理費は約60万円で、現状は自腹。「(向こうは)保険も入ってないから。(修理費は)自分の保険を減らすしかない」と嘆いた。

自身は後部座席で追突の衝撃をもろに受けた。事故時は頸椎(けいつい)を捻挫したというが、痛みを抱えながらも8勝7敗で勝ち越し。「がむしゃらに出ようと思って出たりしていたら、勝ちがどんどん重なってって感じですね。当てられた場所は勝ち越しているんですよね。当たりがいいのかもしれないですね」と自身の“超人”ぶりに驚いていた。

自動車保険に加入していたことも幸い。保険会社からの懸賞を期待したいかと問われると「自分は日新火災なので日新火災が希望です」と笑った。

再入幕の夏場所まで残り4日。同部屋の明生と豊昇龍は幕内上位に就いただけに「早く追いつけるように大勝ちして。追いついて抜かしたいですね」と意気込んだ。

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阿炎、幕下56枚目から49枚上昇 再十両に全勝必要か/夏場所新番付

阿炎(2021年3月20日撮影)

日本相撲協会は26日、大相撲夏場所(5月9日初日、東京・両国国技館)の新番付を発表した。

幕下以下の注目力士の1人、阿炎(26=錣山)は東幕下7枚目に番付を上げた。阿炎は昨年夏、新型コロナウイルスの感染防止のため日本相撲協会が策定したガイドラインに違反し、9月の秋場所、11月場所、今年1月の初場所と3場所連続休場の処分を受けた。処分が明け3月の春場所で土俵復帰。西幕下56枚目で7戦全勝優勝し、番付を49枚上げた。

阿炎は17年名古屋場所から守っていた関取の座を、初場所の幕下陥落で逃した。それ以来の関取復帰となる再十両には今場所、やはり先場所同様の7戦全勝が求められそうだ。

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貴景勝「一生懸命やるだけです」夏場所に向けて気持ち高める

ダンベルを使って両腕を鍛える貴景勝(代表撮影)

大相撲の大関貴景勝(24=常盤山)が15日、夏場所(5月9日初日、東京・両国国技館)に向けて、都内の部屋で調整した。

四股やすり足の基礎運動のほか、バーベルを扱ったトレーニングで上半身、下半身を鍛えた。稽古後、代表取材に応じ「一生懸命やるだけですね」と、夏場所に向けて気持ちを高めた。

3月の春場所では千秋楽まで自力優勝の可能性を残していたが、本割で照ノ富士に敗れて10勝5敗に終わった。夏場所では昨年11月場所以来、大関として2度目の優勝を目指す。

立ち合いの姿勢を真っすぐにすることを意識させるために、ほうきを使って貴健斗を指導する貴景勝(右)(代表撮影)

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元関脇・琴勇輝が引退 「膝が限界」手術後は満足な稽古できず

立ち合い前に「ホウッ」と気合を入れる琴勇輝(2015年3月撮影)

日本相撲協会は14日、元関脇琴勇輝(30=佐渡ケ嶽)の引退と年寄「君ケ浜」襲名を承認した。

電話取材に応じた師匠の佐渡ケ嶽親方(元関脇琴ノ若)は「膝を手術して四股が踏めず、稽古が思うようにできなくなっていた。加えて番付も落ちてしまった。それが一番。本人からも『膝が限界です』と言われた」と引退を決断した理由を明かした。

琴勇輝は昨年10月に左膝の内視鏡手術を受け、同年11月場所を全休。十両に陥落した1月の初場所では4勝11敗と負け越して、3月の春場所では西幕下筆頭まで番付を落とした。1場所での関取復帰を目指していたが、手術した膝の状況が悪く、春場所を全休。佐渡ケ嶽親方は「膝を治療しながらすぐじゃなくてもいい、焦らなくてもいいからやれることをやろう、という風には声を掛けたんですけど。なかなか難しかったです」と話した。

香川・小豆島町出身の琴勇輝は、08年春場所で初土俵を踏み、11年秋場所で新十両。13年初場所で新入幕を果たし、東前頭筆頭だった16年春場所では横綱日馬富士から初金星を獲得するなど12勝を挙げ、翌夏場所で新三役となる新関脇の座をつかんだ。立ち合いからもろ手突きで一気に押し出す相撲が魅力のほか、一時は立ち合いの直前に「ホウッ」と気合のこもった声を発することでも注目を浴びていた。通算480勝430敗70休。金星1個、殊勲賞1回受賞だった。

今後は君ケ浜親方として、後進の指導に当たる。佐渡ケ嶽親方は「部屋にも突き押し相撲の力士がいる。そういう力士たちに押し相撲の基本を教えて欲しい。何が必要なのか教えて欲しい」と期待を込めた。

白鵬の前で「ホウッ!」とほえる琴勇輝(2016年撮影)

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日本相撲協会、秋と冬巡業は中止を発表 コロナ感染拡大の影響

日本相撲協会は13日、今年9月の秋場所後の秋巡業と11月場所後の冬巡業を、新型コロナウイルス感染拡大の影響により中止することを発表した。巡業開催は19年九州場所後の冬巡業が最後となっている。

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石崎拓馬の三段目付け出しを承認 学生相撲で3位

高砂部屋入り口(2021年2月26日撮影)

日本相撲協会は1日、東京・両国国技館で理事会を開き、日体大相撲部出身で昨年の全国学生相撲選手権で3位となった石崎拓馬(22=高砂)の三段目100枚目格付け出しを承認したと発表した。夏場所(5月9日初日、両国国技館)でデビューする。

高砂部屋の入門は、昨年の11月場所後に部屋を継承した高砂親方(元関脇朝赤龍)と同じ高知・明徳義塾高出身だったことが縁。日体大では主将を務めていた。

元関脇朝赤龍の高砂親方(2018年2月4日撮影)

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王鵬と大翔鵬が十両復帰 番付編成会議

王鵬(2021年1月21日撮影)

日本相撲協会は3月31日、大相撲夏場所(5月9日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議を開き、十両昇進力士2人を発表した。ともに再十両の王鵬(21=大嶽)と大翔鵬(26=追手風)で、新たに関取の座を射止めた新十両はいなかった。

昭和の大横綱・大鵬の孫にあたる王鵬は、今年1月の初場所で待望の新十両昇進を果たしたが、5勝10敗で負け越し1場所で幕下に陥落。だが、3月の春場所は東幕下2枚目で4勝3敗と勝ち越し。1場所での十両復帰を決めた。

モンゴル出身の大翔鵬は、19年3月の春場所では新入幕も果たし、5場所連続で幕内の座にいたが、昨年初場所から十両、さらに同11月場所で幕下に陥落。陥落後、3場所目の幕下となった3月の春場所は、西幕下2枚目で5勝2敗の成績を収め、4場所ぶりに関取復帰となる再十両を決めた。

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照ノ富士が大関返り咲き 十両以下から復帰は史上初

大関昇進伝達式で口上を述べる照ノ富士(中央)と伊勢ケ浜親方夫妻(代表撮影)

大関照ノ富士が帰ってきた。日本相撲協会は31日、東京・両国国技館で大相撲夏場所(5月9日初日、東京・両国国技館)の番付編成会議と臨時理事会を開催し、春場所で3度目の優勝を飾った関脇照ノ富士(29=伊勢ケ浜)の大関昇進を全会一致で承認した。平幕以下に落ちて大関に返り咲くのは、77年初場所後に昇進した魁傑以来2人目。十両以下に落ちて大関に復帰するのは史上初となった。

返り三役の昨年11月場所で13勝、1月の初場所は関脇で11勝、今場所は12勝を挙げて大関昇進目安の「三役で3場所33勝」を大きく上回る「36勝」としていた。照ノ富士が昇進したことで夏場所は1横綱、4大関となる。

◆照ノ富士春雄(てるのふじ・はるお)本名・ガントルガ・ガンエルデネ。1991年11月29日、モンゴル・ウランバートル市生まれ。18歳で来日し、鳥取城北高に留学して相撲を始める。3年時に中退して間垣部屋に入門。しこ名「若三勝」で11年技量審査場所で初土俵。13年春場所後に伊勢ケ浜部屋に転籍。同年秋が新十両昇進で「照ノ富士」に改名。関脇だった15年夏場所で初優勝を果たし、場所後に大関昇進。17年秋場所後に大関陥落。5場所連続休場して19年春場所に西序二段48枚目で本場所に復帰。192センチ、177キロ。血液型はO。家族は妻。得意は右四つ、寄り。

15年、大関昇進伝達式で笑顔の照ノ富士(中央)。右は伊勢ケ浜親方(2015年5月27日撮影)

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横審が引退鶴竜へ期待、親方で「後進の指導励んで」

鶴竜

日本相撲協会の諮問機関である横綱審議委員会(横審)の定例会合が29日、東京都内で開かれた。春場所中に引退表明した横綱鶴竜(35=陸奥)に対し、横審は昨年11月場所後の定例会合で、横綱白鵬(36=宮城野)とともに「注意」を決議していた。

鶴竜の決断について、横審の矢野弘典委員長(産業雇用安定センター会長)は「注意の措置を真摯(しんし)に受け止めたものの、再起の努力は実らず横綱の責任を果たせないと決断したと受け止めている」と察した。その上で「横綱として力士として立派な実績を残し、努力の人ではなかったかと思う。人間的にも温厚で、粗暴な振る舞いもなく、多くのファンの心をとらえたのではないか」と評価。親方として「後進の指導に励んでほしい」と期待した。

また、春場所優勝で大関復帰を確実にした関脇照ノ富士(29=伊勢ケ浜)についても言及。「奇跡的な復活で多くのファンの心をとらえ、共感を得た」と評価し、さらに1人横綱となったことから「大関陣を先頭に競い合って上を目指してほしい」と期待を寄せた。

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白鵬5場所連続休場「注意」継続、横審全会一致で

横綱白鵬(2021年3月15日撮影)

日本相撲協会の諮問機関である横綱審議委員会(横審)の定例会合が29日、東京都内で開かれ、横綱白鵬(36=宮城野)に対して、昨年11月場所後の会合で出した「注意」の決議を、継続することを決めた。出席7委員(1人欠席)の全会一致で、あらたに決議することはなかった。

白鵬と、春場所中に引退を発表した鶴竜(35=陸奥、現鶴竜親方)の両横綱に対しては、休場の多さから昨年11月場所後の定例会合で「引退勧告」に次ぐ重さの「注意」が決議されていた。白鵬は春場所3日目から、右膝負傷で休場。5場所連続休場となり、今回の協議が注目されていた。

横審の矢野弘典委員長(産業雇用安定センター会長)は、既に右膝の手術を終え7月の名古屋場所で再起をかける意思を、師匠の宮城野親方(元前頭竹葉山)が明かしている白鵬について「厳しい意見も出たが、もう1回チャンスを与えようということで一致した。7月場所の奮起に期待したい」と話し、さらに「7月場所の結果によっては厳しい意見が出ると思う」とし最も重い「引退勧告」が決議される可能性にも言及した。7月場所の「結果」のラインについては「状況を見て決めるしかない。仮定に基づく話は出来かねる」と具体的な数字については言及を避けた。

矢野委員長は、注意の決議を継続した3つの理由についても言及。<1>1月の初場所は新型コロナウイルス感染で休場はやむを得ないこと<2>3月の春場所は2日だけの出場だったが意欲を示したことは評価<3>7月場所で進退をかけることを明言している、の3点を挙げた。3点目については発言の真意を確認するため、八角理事長(元横綱北勝海)に確認を要請。同理事長は師匠の宮城野親方を呼び真意を確認。その説明を同委員長も受けたという。

「横綱の在り方を含め相当、時間をかけた」と矢野委員長。あらためて「横綱の責任を全うすることを強く求めたい」と期待し、さらに「横綱は大相撲の象徴的な、富士山のような存在。それは単なる自然でなく文化遺産。それと同じように大相撲も単なるスポーツではなく、歴史や伝統に支えられた国技。その意義を十分にかみしめて(白鵬のみならず)師匠や協会も自覚をもってほしい」と注文した。

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正代「またかど番…」悔しさバネに来場所V争い狙う

朝乃山(左)に上手投げで敗れる正代(撮影・河田真司)

<大相撲春場所>◇千秋楽◇28日◇東京・両国国技館

大関正代(29=時津風)は立ち合いで朝乃山に圧力負けてして、上手投げに屈して土俵外へ。負け越しが決まり「またかど番になってしまった」と昨年11月場所で大関に昇進してから2度目のかど番が決定した。

「悔しいけど、それをバネにやっていくだけ。来場所は持ち味を生かして優勝争いも引っ張りたい」と大関としての自覚を口にした。

朝乃山の上手投げで敗れた正代の巻き添えを食らい、行司の式守伊之助は土俵下に(撮影・小沢裕)

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照ノ富士の大関復帰が事実上決定、臨時理事会を承認

賜杯を手にする照ノ富士(撮影・河田真司)

<大相撲春場所>◇千秋楽◇28日◇東京・両国国技館

関脇照ノ富士(29=伊勢ケ浜)の大関復帰が事実上、決まった。単独先頭で迎えた千秋楽。大関貴景勝を押し出して12勝目を挙げ、3度目の優勝を果たした。

打ち出し後、伊勢ケ浜審判部長(元横綱旭富士)が大関昇進を諮る臨時理事会の招集を八角理事長(元横綱北勝海)に要請して八角理事長が承認した。31日の臨時理事会、夏場所の番付編成会議を経て「大関照ノ富士」が帰ってくる。

照ノ富士は返り三役の昨年11月場所で13勝、関脇の初場所で11勝を挙げていた。大関昇進の目安は「三役で3場所33勝」だが、今場所の12勝で目安を上回る「36勝」となっていた。

貴景勝(手前)を攻める照ノ富士(撮影・鈴木正人)

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照ノ富士が史上最大のカムバックV、大関復帰に花

賜杯を手にする照ノ富士(撮影・河田真司)

<大相撲春場所>◇千秋楽◇28日◇東京・両国国技館

関脇照ノ富士(29=伊勢ケ浜)が昨年7月場所以来の優勝を果たして、確実にしている大関復帰に花を添えた。大関貴景勝を破って12勝目。3度目の幕内優勝は関脇以下では初となる快挙を成し遂げた。

史上最大のカムバックとなった。23歳で初優勝を果たし、場所後に大関昇進。しかしその後はけがと病気との戦いが続いた。両膝の負傷に加えて、C型肝炎、糖尿病なども患い、移動の際は人の手が必須。トイレに行くのさえ容易ではなかった。幕下陥落が決定した18年6月に両膝を手術。右膝には前十字靱帯(じんたい)が、左膝には半月板がなくなった。

17年の大関陥落後、師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)には何度も引退を申し出たが、認められなかった。「必ず幕内に戻れる」と粘り強い説得を受け、照ノ富士も「もう1度新弟子になろう」と決意。大好きな酒を断ち、黒まわしで再出発した。

19年春場所に序二段で復帰すると破竹の勢いで番付を上げ、昨年初場所で関取に復帰。再入幕となった昨年7月場所では幕尻優勝を果たした。返り三役の昨年11月場所で13勝、初場所で11勝を挙げて“再”大関とりとなった今場所。大関昇進目安は「三役で3場所33勝」だったが、目安を大きく上回る白星を積み重ねて大関復帰を確実にした。

平幕以下に落ちて大関復帰なら77年初場所の魁傑以来となる。現行のかど番制度となった1969年名古屋場所以降で大関陥落の翌場所に10勝以上を挙げて復帰したのは6人7例、加えて陥落から7場所を要して返り咲いた魁傑もいるが、大関復帰を決めた場所での優勝は初めて。記録ずくめの賜杯となった。【佐藤礼征】

貴景勝(右)を土俵際に追い込む照ノ富士(撮影・河田真司)
貴景勝(右)を押し出しで破り、幕内優勝を決める照ノ富士(撮影・河田真司)

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貴景勝が自力V夢つなぐ「明日勝たないと意味ない」

正代を押し出しで破り勝ち名乗りを受ける貴景勝(撮影・鈴木正人)

<大相撲春場所>◇14日日◇27日◇東京・両国国技館

大関貴景勝(24=常磐山)が、自力優勝の可能性をつないだ。

正代との大関戦で立ち合いから圧力をかけ、一方的に押し出す快勝。千秋楽は11勝3敗で単独トップに立った照ノ富士との一番。貴景勝が本割で勝てば、優勝を決めるともえ戦に持ち込める。

かど番を脱出して、本来の出足が戻ってきた。正代をまるで問題にしない10勝目も「自分は内容を覚えていないタイプなんで。集中してやるだけなんで。それはできたかなと思う」。低い立ち合いから一気の圧力。昨年11月場所で優勝した強い貴景勝の相撲だった。

照ノ富士以外でただ1人、自力優勝の可能性を持つ。まず本割で勝たないことには、先がない。「明日勝たないと何も意味がない。一生懸命やることだけ考えます」。かど番で苦しんだ場所の最後。思い切り本来の相撲をとりきる。

正代(右)を押し出しで破る貴景勝(撮影・鈴木正人)

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