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【ROAD TO UFC】フライ級鶴屋伶が一本勝ちで初戦突破 佐須KO負け、神田は判定勝ち

ロナル・シアハーン(下)にパウンド攻撃する鶴屋伶(C)Zuffa LLC/UFC

<米総合格闘技:ROAD TO UFC第1日>◇27日◇中国・UFCパフォーマンス・インスティチュート上海

UFCとの契約を懸けてアジアの有力ファイターたちが競い合うROAD TO UFCが開幕、パンクラス・フライ級王者の鶴屋怜(パラエストラ松戸)が一本勝ちで初戦突破を果たした。ロナル・シアハーン(インドネシア)との同級5分3回に臨み、2回1分19秒、一本勝ちを収めた。

1回からテークダウンを成功させてマウントの状態で攻めるなど優位に試合を進めた鶴屋は2回、首投げでテークダウンを奪取。けさ固めからVクロスアームロック(腕ひしぎヒザ固め)でギブアップに追い込んだ。鶴屋は「1回でフィニッシュしたかったですが、相手がタフでなかなか一本を取りづらかった。次(準決勝)と決勝はちゃんと一本で決めてフィニッシュして勝ちたいと思う」と意気込みを示した。

20歳の鶴屋はRIZINを主戦場とする扇久保博正、浅倉カンナらを育成したパラエストラ千葉の鶴屋浩代表の次男。幼少からレスリングと柔術を学び、21年に総合格闘家としてデビュー。22年12月にはパンクラス同級王者猿飛流に2回、裸絞めで一本勝ちし、新王者となっていた。

昨年に続きROAD TO UFCに参戦した修斗フェザー級王者の佐須啓祐(マスタージャパン)はキム・サンウォン(韓国)との5分3回に臨んだが、2回1分42秒、KO負け。右ストレートを浴び、ダウンを喫するとパウンド連打を浴びてレフェリーストップ。2年連続の初戦敗退となってしまった。

またDEEP同級暫定王者・神田コウヤ(パラエストラ柏)は、伊布格勒(イーブーゲラ=中国)との同級5分3回で3-0の判定勝利。2回に相手打撃を受けて左目下をカットして出血しながらもテークダウンを奪うなど粘り強くタックル、打撃で攻め続け、最後にジャッジの支持を得た形となった。神田は「おかげさまで勝つことができた。次も頑張ります」と安堵(あんど)の笑みを浮かべていた。

ROAD TO UFCフライ級初戦を突破した鶴屋伶(C)Zuffa LLC/UFC
キム・サンウォン(右)の右ストレートを浴びる佐須啓祐(C)Zuffa LLC/UFC

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【UFC】ROAD TO UFCの日本勢4選手が計量クリア 上久保周哉「人生が楽しくなる」

計量クリアし、ポーズを取るバンタム級の上久保周哉(C)Zuffa LLC/UFC

UFCとの契約を懸けてアジアの有力ファイターたちが競い合うROAD TO UFC(RTU)第2日に出場する日本勢4選手が計量クリアした。

27日、開催地の中国・上海のUFCパフォーマンス・インスティチュート上海で行われた前日計量では、バンタム級5分3回に出場する上久保周哉(30=頂柔術)が対戦相手のバーエゴン・ジェライスー(中国)とともに135・51ポンド(約61・46キロ)でクリアした。

アジアを拠点とするONEチャンピオンシップで6戦全勝と実績を残し、UFCとの契約を狙ってRTUに初出場する。主催者を通じ、上久保は「自分の人生がとても楽しくなると思う」と初戦を待ち構える。

また同級5分3回を控える野瀬翔平(25=マスタージャパン福岡)は136ポンド(約61・69キロ)、対するシャオ・ロン(中国)は135・5ポンド(約61・46キロ)でパス。昨年に続くRTU出場となる。

ライト級5分3回に出場する丸山数馬(30=Tri.H studio)は、対戦するキム・サンウクとともに156ポンド(約70・76キロ)で計量パス。同級5分3回を控えるGRACHAN同級王者・原口伸(24=BRAVE)は対戦相手のウィンドリ・パティリマ(インドネシア)とともに155ポンド(約70・31キロ)で計量クリアした。

計量パスし、ガッツポーズするバンタム級の野瀬翔平(C)Zuffa LLC/UFC
ROAD TO UFCのライト級にエントリーした丸山数馬が計量パス(C)Zuffa LLC/UFC
ROAD TO UFCのライト級に出場する原口伸が計量クリア(C)Zuffa LLC/UFC

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【UFC】27日上海で開幕ROAD TO UFC出場の鶴屋伶ら日本勢3選手が計量クリア

ROAD TO UFCフライ級5分3回に向け、計量パスした鶴屋怜(C)Zuffa LLC/UFC

UFCとの契約を懸けてアジアの有力ファイターたちが競い合うROAD TO UFCが27日から中国・上海のUFCパフォーマンス・インスティチュート上海で開幕する。27日に初戦を控える日本勢3選手が26日、同地で計量に臨み、そろってクリアした。フライ級5分3回に臨むパンクラス・フライ級王者・鶴屋怜(パラエストラ松戸)は、対戦相手のロナル・シアハーン(インドネシア)とともに126ポンド(約57・15キロ)でクリアした。

20歳の鶴屋はRIZINを主戦場とする扇久保博正、浅倉カンナらを育成したパラエストラ千葉の鶴屋浩代表の次男。幼少からレスリングと柔術を学び、21年に総合格闘家としてデビュー。22年12月にはパンクラス・フライ級王者猿飛流に2回、裸絞めで一本勝ちし、新王者となっていた。

昨年に続きROAD TO UFCに参戦する修斗フェザー級王者・佐須啓祐(マスタージャパン)は同級5分3回に向け、146ポンド(約66・22キロ)でパス。対するキム・サンウォン(韓国)は145・5ポンド(約66・0キロ)でクリアした。また同じくフェザー級5分3回を控えるDEEP同級暫定王者・神田コウヤ(パラエストラ柏)は145ポンド(約65・77キロ)、対戦相手の伊布格勒(イーブーゲラ=中国)は145ポンド(約66・0キロ)でそれぞれパスした。

今年のROAD TO UFCは初戦を勝ち上がった選手たちが夏に準決勝を控え、10~12月のアジア開催のUFCファイトナイト大会で決勝が予定されている。なお昨年初開催されたROAD TO UFCでは中村倫也がバンタム級優勝を飾り、UFCとの契約権を奪った。また決勝で中村に敗れた風間敏臣もUFCと契約を結んでいた。

計量クリアし、対戦相手のロナル・シアハーン(右端)とフェースオフする鶴屋怜(左端)(C)Zuffa LLC/UFC
ROAD TO UFCフェザー級5分3回に向けて計量クリアした佐須啓祐(C)Zuffa LLC/UFC
ROAD TO UFCフェザー級5分3回に向け、計量パスした神田コウヤ(C)Zuffa LLC/UFC

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元WWEローズと元UFCヴァンザントがランジェリー競演、ファン「これは史上最高かも」

元WWEの「妖艶女王」マンディ・ローズ(ローズのインスタグラムから)

インスタグラムで人気の米女子ファイター2人が“ビキニ競演”した。昨年12月、WWEから電撃解雇された元NXT女子王者の「妖艶女王」マンディ・ローズ(32)がUFC女子で人気の高かった総合格闘家ペイジ・ヴァンザント(29=米国)とのピンク色のおそろいランジェリーを着用したツーショット写真を自身のインスタグラムに投稿。「もっともホットがコラボ」などとつづった。

また別ショットではローズが青いビキニ、ヴァンザントがオレンジ色のビキニを着用。両者ともに鍛えた肉体を公開している。インスタグラムにはローズは約354万人、ヴァンザントは約327万人のフォロワーを持つ。このツーショットには21万8000件を超える「いいね!」がつき、ファンからは「スマホが爆発した」「これは史上最高かも」「これまででもっとも素晴らしいことかもしれない」「この写真には美しいものがたくさんある」などとコメントも殺到していた。

SNSで人気の高い元WWEマンディ・ローズ(左)、元UFCベイジ・ヴァンザントがピンク色のランジェリーでコラボ(ローズ公式インスタグラムから)
SNS上で人気の高い元WWEマンディ・ローズ(左)と元UFCペイジ・ヴァンザントがビキニでコラボ撮影(ローズ公式インスタグラムから)

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【UFC】ウエルター級の佐藤天、ゴリンボに判定負けで無念のUFC4連敗

テンバ・ゴリンボ(左)と対戦した佐藤天(UFCブラジル公式インスタグラムから)

<UFCファイトナイト73大会>◇20日(日本時間21日)◇米ネバダ州ラスベガス・UFC APEX

UFCウエルター級の佐藤天(たかし=32)がUFC4連敗を喫した。UFC2戦目となるテンバ・ゴリンボ(32=ジンバブエ)とのウエルター級5分3回に臨み、0-3(27-30×3)の判定負けとなった。サウスポースタイルから接近して攻めたが、パワーに押されてケージ(金網)に押し込まれた。背後を奪われてグランドでも苦しめられた。2回には強烈な右ストレートを浴びてダウンし、ゴリンボの長い手足に巻きつかれて脱出するのが難しい展開となった。最終3回の終盤、上に乗ってパウンド攻撃したものの、最終的にジャッジの支持は得られなかった。

20年11月のミゲル・バエザ(米国)戦で一本負け、22年3月のグンナー・ネルソン(アイスランド)戦は判定負け、そして同年8月のブライアン・バトル(米国)戦は右ハイキックで敗れた。佐藤は「完全に後がない。全部大事な試合ですが、この試合は勝って弾みをつけて上へ行くか。本当に…という人生としてもターニングポイントになる試合」と強い決意で臨んだオクタゴンだった。

今回は約7週間前にゴリンボ戦の正式オファーを受け、練習拠点となる米フロリダ州のキルクリフFCで調整してきた。ゴリンボ戦に向け「手足の長さ以外は自分が上回っていると思う。そういう試合をしたい」と技術、パワー、フィジカルを生かして自らの連敗を止める意気込みを示していたが、無念の4連敗となった。

テンバ・ゴリンボ(上)からパウンドを狙われる佐藤天(UFCブラジル公式インスタグラムから)

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【UFC】連敗脱出狙う佐藤天「ターニングポイントになる試合」ゴリンボ戦へ計量パス

テンバ・ゴリンボ戦に向けて打撃トレーニングを積むUFCウエルター級の佐藤天(左)

UFCウエルター級の佐藤天(たかし=32)が背水の陣に臨む。20日(日本時間21日)、米ネバダ州ラスベガスのUFC APEXで開催されるUFCファイトナイト73大会で、テンバ・ゴリンボ(32=ジンバブエ)とのウエルター級5分3回を控える。19日(同20日)には同地で前日計量に臨み、170・5ポンド(約77・34キロ)でクリア。ゴリンボは170ポンド(約77・11キロ)でパスした。

20年11月のミゲル・バエザ(米国)戦で一本負け、22年3月のグンナー・ネルソン(アイスランド)戦は判定負け、そして同年8月のブライアン・バトル(米国)戦は右ハイキックで敗れた。現在、3連敗中の佐藤は「完全に後がない。全部大事な試合ですが、この試合は勝って弾みをつけて上へ行くか。本当に…という人生としてもターニングポイントになる試合」と気合を入れ直した。

約7週間前にゴリンボ戦の正式オファーを受けたとしつつも「その前から準備していた。すごくやりたいと言ってきて5月ぐらいと言われていた」と準備期間に問題ないことを強調。練習拠点となる米フロリダ州のキルクリフFCで調整してきた。UFC2戦目が再起戦となるゴリンボついて「手足の長さ以外は自分が上回っていると思う。そういう試合をしたい」と技術、パワー、フィジカルを生かして自らの連敗を止める意気込みだ。

同じ拠点には、同じウエルター級のUFC日本人ファイター木下憂朔(23)がおり「一緒に切磋琢磨(せっさたくま)している。彼は23歳で僕が格闘技を始めた年齢なので。一緒に練習して自分に火かつくし、良い影響を受けている」と触発。今回も試合に向けてサポートしてもらっている。 約12キロという減量を終え、連敗脱出に向けてオクタゴン(金網)に立つ佐藤は「今回の試合は相手と言うよりも自分にとって大事な試合になる」と強い決意を示していた。

背水の陣となるテンバ・ゴリンボ戦に向けた調整するUFCウエルター級の佐藤天(左)
計量クリアし、対戦相手のテンバ・ゴリンボ(右)とフェースオフする佐藤天(UFCスペイン語の公式ツイッターから)

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【WWE】ロンダ・ラウジーが腕負傷から復帰「お前を攻撃し続ける」女子タッグ王座獲得を宣言

WWE女子タッグ王者ラケル・ロドリゲス(中央)の髪の毛を引っ張るロンダ・ラウジー(左端)。右端はシェイナ・ベイズラー(C)2023 WWE, Inc. All Rights Reserved.

<WWE:ロウ大会>◇15日(日本時間17日配信)◇米ノースカロライナ州グリーンズボロ・グリーンズボロコロシアム

元UFC女子バンタム級王者で、WWEのロウ、スマックダウンの元女子王者となるロンダ・ラウジーが負傷から復帰した。

3月に腕を骨折し、4月のレッスルマニア39大会にはベイズラーとのタッグで4WAY形式タッグ戦に強行出場。ショッツィに腕ひしぎ逆十字固めでギブアップを奪って勝利して以降、テレビマッチに出ていなかった。

この日、WWE女子タッグ王者リブ・モーガンの負傷欠場が発表。モーガンとコンビを組む同王者ラケル・ロドリゲスがチェルシー・グリーンとのシングル戦に出場して勝利した後、ラウジーが仲間のシェイナ・ベイズラーと登場。2人がかりでロドリゲスを襲撃し「私とシェイナがWWE女子タッグ王座を獲得するまで、毎週、お前を攻撃し続けるよ」と宣言。最後はラウジーがロドリゲスを抑え込み、ベイズラーがランニングニーでKOに追い込んだ。ベイズラーのコンビでWWE女子タッグ王座に挑戦することをアピールしていた。

WWE女子タッグ王者ラケル・ロドリゲス(左端)を襲撃したロンダ・ラウジー(中央)とシェイナ・ベイズラー(C)2023 WWE, Inc. All Rights Reserved.
WWE女子タッグ王者ラケル・ロドリゲス(手前)をKOし、満足げに立ち去るロンダ・ラウジー(後方左)とシェイナ・ベイズラー(C)2023 WWE, Inc. All Rights Reserved.

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堀口恭司が1月設立表明の新団体名「TOP BRIGHTS」発表、9・9群馬で旗揚げ興行開催

新格闘技団体TOP BRIGHTSを発表する前RIZINバンタム級王者堀口恭司(右)と団体代表を務める堀口の兄健太氏

前RIZINバンタム級王者の堀口恭司(32=アメリカン・トップチーム)が今年1月に設立を発表した新格闘技団体のネーミングを「TOP BRIGHTS(トップ・ブライツ)」に決定したと9日、発表した。同日、都内で同団体の代表を務める堀口の兄健太氏とともに会見。自身はエグゼクティブ・プロデューサーに就任する。9月9日、群馬県・ALSOK群馬アリーナで旗揚げ興行を開催する。1月30日からSNSなどで名称募集し、1万579件の応募があった中から選んだという。

出身地での第1回大会となり、堀口は「結構、群馬県は秘境と言われている、ネットでは。みんなが知らないが自分の地元なので知ってもらいたいので決めた」と明かした。大会はケージで開催され、キックボクシング、総合格闘技の試合が組まれる。また子供たちによる空手の試合も行われる予定。堀口は「自分の力が貸せるところで手助けしたい」とエグゼクティブ・プロデューサーとしての役割を解説した。

新団体の運営に携わるとともに、ファイター活動も並行して続ける堀口は4月22日(日本時間23日)、米ハワイで開催のベラトール295大会で予定されていた元UFCファイター、レイ・ボーグ(米国)とのフライ級マッチが組まれていたものの、ボーグの減量ミスで試合中止に。堀口は「しっかりと選手としてトップファイターになるためにこれまでと変わらず、アメリカで練習して。兄貴が代表を務める団体をこういう形で支えられたらと思う」と今後について説明した。

1月に設立を発表した新格闘技団体のネーミングをTOP BRIGHTSにしたと発表した堀口恭司(右)と団体代表を務める兄健太氏
会見の冒頭で1月に設立を発表した新団体の名称を「TOP BRIGHTS」と発表した堀口恭司

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【UFC】バンタム級王者スターリングがV3防衛 元2階級制覇王者セフードは2度目の引退示唆

挑戦者の元UFC2階級制覇王者ヘンリー・セフード(左)を攻めるUFCバンタム級王者アルジャメイン・スターリング(UFC公式インスタグラムから)

<総合格闘技:UFC288大会>◇6日(日本時間7日)◇米ニュージャージー州ニューアーク・プルデンシャルセンター

UFCバンタム級王者アルジャメイン・スターリング(33=米国)がレジェンドの元UFC2階級制覇王者に競り勝ち、3度目防衛に成功した。

元同級王者ヘンリー・セフード(36=米国)の挑戦を受け、2-1(48-47×2、47-48)の判定勝利で同王座の3度目防衛に成功した。20年5月に同級王座返上した後に1度引退し、約3年ぶりに現役復帰してきたセフードに競り勝った。

これでUFC9連勝としたスターリングは「ヘンリー・セフードには脱帽だよ。判定はどちらに向かうか分からなかった。(5ラウンドで)3-2だったかなと。もう少しうまくやれればよかった。彼はレジェンドだな」と振り返った。

08年北京五輪レスリング男子フリースタイル55キロ級金メダルで、UFCでも2階級(フライ級、バンタム級)制覇を成し遂げたセフードの挑戦を受けたスターリングは体格差を前面に押し出した。身長差7センチ(スターリング170センチ、セフード163センチ)、リーチ差17センチ(スターリング180センチ、セフード163センチ)を生かし、常に先手で攻めた。ケージ際で内股でテークダウンを奪取。強引なタックルで倒し、涼しい表情で左フック、左ジャブでけん制。セフードの力強い打撃、タックルを何とか切り抜けてベルトを死守した。

スターリングは次期挑戦者として挑発してきたUFC同級2位ショーン・オマリー(28=米国)の名前を挙げ「お前はどこにいるのか?」とリングに呼び込んだ。両者がにらみ合いと舌戦を展開し、最後はスターリングが「お前はここから出ていけ」と怒りをぶちまけた。

一方、3年ぶりのオクタゴン復帰となったセフードは「引退して数年経過したが、言い訳はない。スターリングは思っていたよりもタフだったし、戦略家だった。私をオクタゴンでみるのはこれが最後かもしれない」と2度目の現役引退を示唆していた。

元UFC2階級制覇王者ヘンリー・セフード(手前)の背後を取るUFCバンタム級王者アルジャメイン・スターリング(UFC公式インスタグラムから)

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【RIZIN】アーチュレッタ、井上直樹に有利な展開許すも「泥くささ」光った!逆転粘り判定勝ち

3回、フアン・アーチュレッタ(後方)は井上直樹をマットにたたき付ける(撮影・滝沢徹郎)

<RIZIN.42>ダイヤ6日ダイヤ東京・有明アリーナ

第8代ベラトール世界バンタム級王者のフアン・アーチュレッタ(35)が、日本人最年少となる19歳でUFCに出場した経験を持つ井上直樹(25=セラ・ロンゴ・ファイトチーム)との死闘を制した。

第12試合、バンタム級(リミット61キロ)5分3回で対戦し、判定3ー0で勝利した。

1、2回はグラウンドで優位なポジションを取られて苦しい試合展開となったが、抜群のボディーコントロールで決定打を許さなかった。

3回には持ち前のスタミナとレスリング力を発揮し、形勢逆転。残り1分を切ると、肩固めで絞め上げ、怪力を誇示した。

試合前に「泥くささ」がカギになると話していた通りの粘りで、勝利を奪った。親日家として知られ、試合後は旭日旗を手にアピール。「歴史から目を背けずに戦っていく」と、力強く語った。

3回、井上直樹(手前)はフアン・アーチュレッタに攻められる(撮影・滝沢徹郎)
3回、フアン・アーチュレッタ(左)は井上直樹に判定勝ちし喜ぶ(撮影・滝沢徹郎)
2回、フアン・アーチュレッタ(手前)は井上直樹にパンチを打ち込む(撮影・滝沢徹郎)
朝倉海(右)は対戦が決まったフアン・アーチュレッタと向かい合う(撮影・滝沢徹郎)
朝倉海(右)は対戦が決まったフアン・アーチュレッタと握手を交わす(撮影・滝沢徹郎)
朝倉海(中右)は対戦が決まったフアン・アーチュレッタとポーズを決める(撮影・滝沢徹郎)

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【RIZIN】ジョン・ドットソン、抜群の身体能力で15連勝狙った竿本樹生に3-0貫録判定勝ち

勝利後、インタビュールームで、ミュータントタートルズの着ぐるみとニット帽をつけて登場したジョン・ドッドソン

<RIZIN.42>ダイヤ6日ダイヤ東京・有明アリーナ

昨年末のRIZINデビュー戦で強烈なインパクトを残したジョン・ドットソン(38=JACKSON-WINK MMA)が、竿本樹生(26=BRAVE)の連勝を14で止めた。

第8試合、フライ級(リミット57キロ)5分3回で対戦し、判定3ー0で勝利した。

1回からスピード感あふれる攻防となったが、終始余裕十分の試合運びを見せた。

2回は相手をコーナーに追い込む猛攻でペースをつかむと、3回はニンジャチョークも繰り出した。2回以降は、竿本のパンチを被弾する場面もあったが、流血しながらも全く動じず。得意の左フックを浴びせ続けて勝利を収めた。

元UFCファイターのドットソンは、昨年の大みそかに、ベテラン所英男を1回KOで下す衝撃デビュー。今度はフライ級の最前線で活躍する竿本を退けた。人気のキャラクター「ミュータントタートルズ」の着ぐるみを着て登場するユニークな明るいキャラクターも人気で、一気にRIZINのスターになりそうだ。

竿本樹生に勝利したジョン・ドッドソンはセコンド、ラウンドガールと記念撮影する(撮影・滝沢徹郎)
3回、パンチを打ち合うジョン・ドッドソン(左)と竿本樹生(撮影・滝沢徹郎)
リングを彩るラウンドガール(撮影・滝沢徹郎)
リングを彩るラウンドガール(撮影・滝沢徹郎)
リングを彩るラウンドガール(撮影・滝沢徹郎)
リングを彩るラウンドガール(撮影・滝沢徹郎)

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【RIZIN】佐々木憂流迦2年半ぶり勝利 元EFCフェザー級王者ボイド・アレン相手に

3回、佐々木憂流迦(右)はボイド・アレンにパンチを打ち込む(撮影・滝沢徹郎)

<RIZIN.42>◇6日◇東京・有明アリーナ

元UFCファイター佐々木憂流迦(33=セラ・ロンゴ・ファイトチーム)が、約1年3カ月ぶりの復帰戦を勝利で飾った。

第6試合、フェザー級(66キロ)5分3回で、ボイド・アレン(33=南アフリカ)と対戦。元UFC世界王者ハビブ・ヌルマゴメドフが創設した格闘技団体EFCでフェザー級王者に輝いた相手を、判定3-0で退けた。

試合を通してグラウンドの攻防となった。多彩な関節技に苦しめられる場面もあったが、冷静に対処し決めさせず。後半からは形勢を逆転させ、粘りで勝利をたぐり寄せた。

佐々木は、22年2月に現フェザー級王者のクレベル・コイケに2回一本負け。再起を懸けた昨年7月の大会は、新型コロナウイルス感染により欠場するなど、不運が続いていた。20年末の滝沢謙太戦以来、2年半ぶりの白星。“寝技天狗”の笑顔がRIZINにかえってきた。

2回、佐々木憂流迦(上)はボイド・アレンにパンチを打ち込む(撮影・滝沢徹郎)
3回、佐々木憂流迦(上)はボイド・アレンの腕を攻める(撮影・滝沢徹郎)
佐々木憂流迦(右)はボイド・アレンに判定勝ちする(撮影・滝沢徹郎)

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【RIZIN】真っ赤に燃えた「シン・朝倉海」が帰ってくる 右拳骨折から1年4カ月ぶり復帰戦

出場全選手のインタビューに臨んだ朝倉海(2023年5月4日撮影)

<RIZIN.42>◇6日◇東京・有明アリーナ

真っ赤に燃えた「シン・朝倉海」が帰ってきた。人気格闘家・朝倉海(29=トライフォース赤坂)が、約1年4カ月ぶりの復帰戦を迎える。「僕が、どれだけ成長したか見せたい、シン・アサクラカイ、見せたいですね」。元谷友貴(33=フリー)とのメインイベントに臨む。

この時を待っていた。21年大みそか。「RIZIN.33」の日本バンタム級GP準決勝で、瀧沢謙太に判定勝ちしながらも、右拳を骨折した。以降も、症状は良くならず、翌年7月2日の「RIZIN.36」(沖縄アリーナ)のメインイベントに出場予定も、右手第2中手骨骨折後変形治癒偽関節の痛みで欠場を余儀なくされた。昨年末の「RIZIN.40」も、リングに立つことはかなわなかった。同大会で行われたBellator(ベラトール)対抗戦は、RIZINが5戦全敗。海は「世界から見ても、RIZINがなめられている。すごく悔しかった。日本も強いということを証明したい」。残ったのは、いら立ちだけだった。

悔しさと焦り。どうしようもない感情を胸に、リハビリに向き合ってきた。昨年7月に患部を手術。複数の病院を訪れ、多くの医師の見解に耳を傾け、アドバイスを吸収してきた。「骨自体、折れにくくなっている」と、以前よりも強固な右拳を手に入れた。

進化したのは右拳だけではない。休養期間中には、2度の渡米を敢行。さまざまな出会いの中、対戦相手の分析の点で、意識の変化があった。現地では、UFC世界バンタム級1位のメラブ・ドバリシビリ(ジョージア)と練習。「彼も試合直前まで相手の試合映像を見て相手の弱点、相手の出す攻撃というのを分析しなさいと教えてもらって。今までもたくさん分析をやっていたんですけれど、それ以上に映像を見てかなり分析してきました」。本場で、格闘技の“最先端”を吸収した。

メラメラと燃えている。試合2日前の出場選手インタビューで、赤く染め上げた髪で登場した。「気合を入れて、やる気を出すためにカラーを入れました」と、ファイトパンツの色に合わせた。

シン・朝倉海にふさわしく、新技も用意した。「名前はないですね。一瞬で決まる技なので、瞬き厳禁で集中して見てほしい」。眠りから覚めた、朝倉海。「必ずKOして会場を爆発させるので楽しみにしていてください」。もはや、制御不能。「シン・ゴジラ」「シン・エヴァンゲリオン劇場版」「シン・ウルトラマン」「シン・仮面ライダー」。あまたのシン・シリーズを抑え、リアルなシン・朝倉海が、有明の地をじゅうりんする。

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【RIZIN】朝倉未来「男は、やるとき、やりゃいいでしょ」1年4カ月ぶり総合格闘技で勝利

牛久絢太郎(手前)に判定勝利する朝倉未来(撮影・河田真司)

<RIZIN LANDMARK 5 IN YOYOGI>◇29日◇東京・国立代々木第1体育館◇観衆1万3837人(札止め)

「路上の伝説」が、強さを見せつけた。人気格闘家の朝倉未来(30=トライフォース赤坂)が1年4カ月ぶりとなる総合格闘技で、元RIZINフェザー級王者の牛久絢太郎(28=K-Clann)に3-0で判定勝ちした。

リング上で、「格闘家の朝倉未来のファンの皆さん、お待たせしました。『ただいま』。1年何カ月、試合しない間いろいろ言われましたけど、男は、やるとき、やりゃいいでしょ。また今年中に会いましょう。ありがとうございました」と、短くビシッと決めた。

強い男として、帰ってきた。「格闘家の朝倉未来にまた期待してもらえるような試合、というのが自分の中のテーマ」と位置づけていた一戦。三十路(みそじ)を迎えた中で、結果で示した。過去には歳について「年齢的な部分には何も感じていません、総合は30歳を超えてから強くなると最近思っていて。UFCの王者でも30歳超えている選手が多いじゃないですか」と話していたように、熟成を経て戻ってきた。

格闘家だけでなく、実業家としての顔も目立つが、自身としてのスタイルを貫き、勝者として仁王立ちした。美学がある。「努力ってモチベーションを上げないといけないと思いますけれど、1つのことにモチベーションを保つのが苦手で、いろいろなことをしながら格闘技をしている。逆に格闘技だけをするとモチベーションが下がると思うんですよ。自分はいろいろなことをしていても、モチベーションを発揮して一気に追い込むことが出来るので、それは性格の問題かなと思います」と話したことがあった。

周囲の雑音に惑わされることはなかった。信じる道を歩んできた。そして、つかんだ勝利。金銭では味わえないモノをかみしめた。

3回、牛久絢太郎(手前)に足をつかまれる朝倉未来(撮影・河田真司)
1回、牛久絢太郎(左)を攻める朝倉未来(撮影・河田真司)
1回を終える朝倉未来(撮影・河田真司)
コールされ、両手を広げ会場を沸かせる朝倉未来(撮影・河田真司)
入場する朝倉未来(撮影・河田真司)
3回、牛久絢太郎(左)を攻める朝倉未来(撮影・河田真司)
2回を終える朝倉未来(撮影・河田真司)
2回、牛久絢太郎(左)を攻める朝倉未来(撮影・河田真司)
3回、牛久絢太郎(右)を攻める朝倉未来(撮影・河田真司)
3回、牛久絢太郎(右)を攻める朝倉未来(撮影・河田真司)
牛久絢太郎(手前)に判定勝利する朝倉未来(撮影・河田真司)
試合を終え、たたえ合う牛久絢太郎(手前)と朝倉未来(撮影・河田真司)
3回、牛久絢太郎(左)を攻める朝倉未来(撮影・河田真司)
観客の声援を受けながら引き揚げる朝倉未来(撮影・河田真司)
入場する朝倉未来(撮影・河田真司)
3回、朝倉未来(左)を攻める牛久絢太郎(撮影・河田真司)
RIZINガールからトロフィーを受け取る朝倉未来(撮影・河田真司)

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【RIZIN】スダリオ剛が再起戦で圧勝「お父さんになって初の試合。かっこいい姿見せたくて」

1回、ロッキー・マルティネス(左)を攻めるスダリオ剛(撮影・河田真司)

<RIZIN LANDMARK 5 IN YOYOGI>◇29日◇東京・国立代々木第1体育館

ヘビー級(120キロ)5分3ラウンドで、元十両の貴ノ富士ことスダリオ剛(25=HI ROLLERS ENTERTAINMENT/PUREBRED)が、4カ月ぶりの再起戦を圧勝で飾った。

初回から第3代PXCヘビー級王者で第6代DEEPメガトン級王者のロッキー・マルティネス(37=グアム/SPIKE22)からマウントを奪い、ひじ打ちで左まゆを切り裂くと、2、3回とマウントポジションからパンチとひじ打ちを連打。終始、一方的に攻め続けた。マルティネスの異常ともいえるタフネスにKOこそ逃したが、文句なしの3-0の判定勝利を収めた。

昨年大みそかのRIZIN40で、現在は兄弟UFCファイターとなったジュニア・タファに1回TKO負けを喫した。「前回は悪いところしか出ていなかった。やってるつもりではいたけど、相手のことも知れていなかった。おごりが出ていたのかなと。日々、対戦相手のことを考えて過ごしています。負けて、より、格闘技に真摯(しんし)に取り組みたいと思った」と猛反省して再起を期していた。

試合後はリング上から「先月に子どもが生まれて、お父さんになって初めての試合。かっこいい姿を見せたくて、本当に勝ててよかった」。一児の父になったことが最高の発奮材料になっていた。

☆スダリオ剛 (子どもは)生まれて1カ月ちょっと。家にいます。(マルティネスについて)予想通り、ぐらつかせたがタフな選手。簡単にKOできないと思っていたけど、できなかったですね。スタンドでぐらつかせた時は、KOしようと思っていたけど、気持ちが強い選手。マルティネス選手はRIZIN初期からいて。ミルコ選手にも、試合内容では勝っていた。強いイメージでいた。どこか折れても、心は折れないように、挑めたので、結果的に上回ったと思いますけど、気持ちで立ち向かって行けたのは大きい。

勝利したスダリオ剛(右)にトロフィーを手渡すRIZINガールの山口梓(撮影・河田真司)
入場するスダリオ剛(撮影・河田真司)
1回、ロッキー・マルティネス(左)を攻めるスダリオ剛(撮影・河田真司)
リングを回るRIZINガールの山口梓(撮影・河田真司)
リングを回るRIZINガールの荒井つかさ(撮影・河田真司)
勝利したスダリオ剛(右)にトロフィーを手渡すRIZINガールの山口梓(撮影・河田真司)
ロッキー・マルティネス(右)に判定勝利したスダリオ剛(撮影・河田真司)

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【RIZIN】元貴ノ富士ことスダリオ剛、前回完敗から意識改善「格闘技に真摯にと思った」

「RIZIN LANDMARK 5 IN YOYOGI」に向けて試合前会見に臨んだスダリオ剛

大相撲の元貴ノ富士ことスダリオ剛(25=HI ROLLERS ENTERTAINMENT/PUREBRED)が27日、都内で「RIZIN LANDMARK 5 IN YOYOGI」(29日、東京・国立代々木第1体育館に)に向けて試合前会見に臨んだ。

元UFCファイターのロッキー・マルティネスとの一戦に向けて「汚名返上じゃないけど、いい勝ち方をすれば、株が上がる。おいしい」と対戦を心待ちにした。

昨年12月の「RIZIN.40」大みそか大会では、ジュニア・タファに1回TKO負けを食らった。

「前回は悪いところしか出ていなかった。やってるつもりではいたけど、相手のことも知れていなかった。おごりが出ていたのかなと。日々、対戦相手のことを考えて過ごしています。負けて、より、格闘技に真摯(しんし)に取り組みたいと思った」と、意識の改善があった。

「今回は前回大会に比べて比じゃないぐらいいい」

慢心ではなく、確固たる自信を胸に、勝利へ突き進む。

「RIZIN LANDMARK 5 IN YOYOGI」に向けて試合前会見に臨んだスダリオ剛

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堀口恭司、ベラトール1年ぶり参戦マッチ中止に 対戦相手レイ・ボーグが減量失敗で体重超過

堀口恭司(2022年12月撮影)

総合格闘技RIZINの前バンタム級王者・堀口恭司(32=アメリカン・トップチーム)の1年ぶりとなる米総合格闘技ベラトール参戦マッチが中止となった。22日(日本時間23日)に米ハワイで開催されるベラトール295大会で元UFCファイターのレイ・ボーグ(29=米国)とのフライ級マッチが中止になったと21日(同22日)、発表された。ボーグの体重管理の問題が理由。過去もフライ級ウエートで体重超過したことがあった。堀口にとって22年4月のベラトール279大会(米ハワイ)のバンタム級ワールドGP初戦でパッチー・ミックス(米国)に判定負けして以来、約1年ぶりのベラトール参戦だった。

なおベラトールから解雇されたボーグは自らのフェイスブックを更新し「今週末は計画通りにいかなかった。私は戦わない。このようなミスをしたら、引退すると自分に約束していた。従って今後は正式に試合から離れる。がっかりさせてしまった人々に謝罪したい」などと現役引退を表明した。

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【ベラトール】堀口恭司1年ぶり参戦「試合に勝って、フライ級のベルトを作ってもらいたい」

米ハワイで開催されるベラトール295大会で23年初戦を迎える前RIZINバンタム級王者堀口恭司

前RIZINバンタム級王者・堀口恭司(32=アメリカン・トップチーム)が、必勝を誓った。20日、ベラトール295大会(22日、日本時間23日)に向けて、開催地の米・ハワイからオンライン会見に出席。フライ級マッチで対戦する元UFCのレイ・ボーグ(29=米国)との一戦に向けて「ベラトールでは2連敗。汚名返上する」と強い意志をみせた。

22年4月の「Bellator 279」のバンタム級ワールドGP準々決勝で、パッチー・ミックスに判定負け。その時と同じハワイが舞台となる。「ハワイでいい思い出がない。しっかり勝って良い思い出を作りたいなと思います」と笑った。1年ぶりのベラトール復帰戦。「試合に勝って、フライ級のベルトを作ってもらいたい」と意気込みを口にした。

ベラトール295大会へ向けて開催地・ハワイからオンライン会見に臨む堀口恭司

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【RIZIN】朝倉海、進化した「シン・朝倉海」を魅せる 技、技術、体、英語も新生

公開トレーニングで笑顔を見せる朝倉(撮影・宮地輝)

「シン・朝倉海」が有明の地に上陸する。人気格闘家・朝倉海(29=トライフォース赤坂)が19日、「RIZIN42」(5月6日、東京・有明アリーナ)に向けて、都内の所属ジムで公開練習を行った。

21年の大みそかの「RIZIN.33」で、右手を負傷。1年5カ月ぶりの復帰戦を迎える。「僕が、どれだけ成長したか見せたい、シン・アサクラカイ、見せたいですね」とニヤリと笑った。

進化した姿で、じゅうりんする。リングに戻るまで、2回の渡米を経験。UFCのトップ戦線のレベルを肌で感じ、落とし込んできた。「知らなかった技術、技、知識があった」と肥やしに、静かに成長を続けてきた。「UFCのトップの選手でも、打撃は負けない」と、現在地も確認できた。だからこそ、自信を持って言った。復帰を待ち望んでいるファンに向けて「驚くと思います」。

テクニックだけではない。体も新生。リハビリ期間中の昨年7月に、手術を敢行。複数の病院を訪れ、医師の見解に耳を傾け、アドバイスを吸収した。「骨自体、折れにくくなっている」と“武装”は完了。渡米により、英会話も「完璧ではないけど、多少聞き取ることは出来る」と、ブラッシュアップした。

「2ラウンドで」と、KO宣言。朝倉海の新劇場を、有明アリーナで魅せる時が来た。

トレーニングを公開した朝倉(撮影・宮地輝)
トレーニングを公開した朝倉(撮影・宮地輝)
公開トレーニングを終え、報道陣に笑顔で応じる朝倉(撮影・宮地輝)
公開トレーニングを終え、取材に応じる朝倉(撮影・宮地輝)
公開トレーニングを終え、取材に応じる朝倉(撮影・宮地輝)
トレーニングを公開した朝倉(撮影・宮地輝)
トレーニングを公開した朝倉(撮影・宮地輝)
公開トレーニングを終え、ケーリッシュコーチ(左)と握手する朝倉(撮影・宮地輝)
公開トレーニングを終え、記念撮影でポーズを決める朝倉(撮影・宮地輝)

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【RIZIN】勝利に飢えている斎藤裕1年ぶりの再起戦「どうせ決着するなら完全決着で」

3月、RIZINランドマーク5大会記者会見でポーズを決める斎藤裕(左)と平本蓮

勝利に飢えている。総合格闘技のRIZINランドマーク5大会が29日、東京・代々木第1体育館で開催される。

秋田・能代市出身でフェザー級(66・0キロ)元王者の斎藤裕(35=パラエストラ小岩)が、1年ぶりの再起戦に臨む。昨年4月、王者・牛久絢太郎(28=K-Clann)とのタイトルマッチで敗戦。今大会では勢いに乗る平本蓮(24=剛毅會)と激突する。斎藤は「勝つだけ。それ以外ないです」と勝負にこだわる。【取材・構成=山田愛斗】

    ◇   ◇   ◇

斎藤は負けたままでは終わらない。昨年4月、挑戦者として臨んだ王者牛久とのフェザー級タイトルマッチは判定0-3で敗戦。自身にとってキャリア初の3連敗を喫した。試合後、「今後はゆっくり休む時間が増える。近い人たちと相談して(去就を)決めたい」と無期限休養を宣言。進退に関する明言を避けていたが、現役続行を決断した。

「自分に納得していないというところが一番にありますよね。それは大きかったです。気持ちがなければ多分、やるというふうにはならなかったと思うんですけど、『あれが最後か?』というのはずっとあって、ちょっと違うかなと思いました」

「答え」を出すことは焦らず、牛久戦後は自分が思うままに過ごした。「しばらくやりたくないなとは思いましたね」と格闘技からいったん距離を置いた。「(試合が)終わってすぐ、もうやらない、試合をしないと決めるよりは、ストレスフリーな生活をして、そこからだなと思いました」。北海道、大分、沖縄に足を運ぶなど旅行を満喫。サウナに入ったり、大好きなラーメンを週2、3回のペースで食べたりと「楽しいしかない」生活で心身のリフレッシュに努めた。

3月3日に平本との対戦が発表されたが、復帰を決めたのは「正式にオファーがあってから」だという。それまでは本格的な練習を控えてきたが、ランニングやスポーツジムに週2回通うなど、軽めの運動は続けてきた。「健康を維持しながら次はいつかな、誰かなと思いながら、その試合の話が来たので、『だったらもう1回やるか』という気持ちになりました」。再び戦うスイッチが入った。

今回は挑戦を受ける立場だ。総合格闘技で30戦近いプロキャリアを誇る斎藤に対し、キックボクシング出身の平本は4戦(2勝2敗)と経験は浅いが、現在2連勝中。「ベテラン対若手」の構図で、対戦の打診があった当初は「『正直、何とも言えないな』という感じでしたが、よくよく考えると、いい相手だな、いろんな意味で注目されるだろうなと」。ツイッター、インスタグラムでフォロワー計約60万人の人気者を倒せばインパクトは大きい。

総合格闘技歴では斎藤に分があるが、平本は10代から立ち技格闘技「K-1」で活躍してきた実力者だ。「強い選手だと思います。もともと立ち技の選手ですし、MMA(総合格闘技)選手とは違った打撃を持ってますよね。それは脅威というか、過去の試合を見ても打撃の強さは見て取れて、MMAに対応してきてるなと」。試合をするたびに進化を続ける24歳を警戒する。

今大会は斎藤の試合以外にも、人気格闘家の朝倉未来(30=トライフォース赤坂)が参戦するなど豪華なカードが並ぶ。チケットは完売。有料で試合を配信するPPVの売り上げも好調だという。

「自然と自分の試合が一番いい試合になると思ってますね。対戦相手もそうだし、自分もその気概を持ってやりたいという気持ちもあるので、結果的に一番印象に強く残る試合にしたいです」

「どうせ決着するなら完全決着で」と、KOか一本勝ちを目指すスタンスに変わりないが、何よりもファンの喜ぶ顔が見たい。

「僕は自分が勝つことで、みんながすごくハッピーな感じになると思っているので、内容もこだわりたいんですけど、結果にこだわって勝つ姿を見せたいですね。それしかないです」

元王者の威厳を示し、約2年ぶりに勝ち名乗りを受ける。

同じ勝負師として誇らしかった。野球少年だった斎藤は、3月のWBCで世界一に輝いた侍ジャパンの面々に魅了されたという。各試合を画面越しに観戦。「ダルビッシュ選手だったり、ベテランが若手を引き上げていく感じやチームワークがすごく良くて、本当に日本が誇るメジャースポーツというか、誇らしい気持ちになりました」。一致団結し、逆境をはね返していく姿が頼もしく見えた。

競技は違うが、同じ東北ゆかりの選手には親近感がある。WBCでは岩手出身の大谷翔平投手(28)や佐々木朗希投手(21)が優勝に貢献。「大谷選手は次元が違うというか、すごい選手になりましたね。東北勢の活躍は同じ東北人としてうれしいし、すごく刺激になります」と力を込める。

大リーグでも圧倒的なパフォーマンスを見せる大谷。斎藤が主戦場にする総合格闘技界で例えるなら、世界最高峰の米UFCに参戦し、選手層の厚い花形階級で王座争いに絡むことが近いのかもしれない。

「日本人がアメリカに行き、(激戦区の)ライトヘビー級とかで活躍するレベルの話だと思います。体もすごく大きいし、ライトヘビー級の本当に上位ランカー、チャンピオンクラスという感じじゃないですか。格闘技業界じゃ考えられないですよ。大谷選手はアメリカで立ち位置を確立して素晴らしいですね」

近い将来、果たして「総合格闘技界の大谷」は誕生するのか?

◆斎藤裕(さいとう・ゆたか)1987年(昭62)10月8日生まれ、秋田県能代市出身。能代第二中、能代工(現能代科学技術)、日大工学部を経て11年11月にプロデビュー。プロ戦績は29試合20勝7敗2分け。修斗第10代世界フェザー級王者。RIZIN初代フェザー級王者。趣味は銭湯巡り。好きな芸能人は有村架純。大切にしている言葉は「信念」。173センチ、66キロ。

1年ぶりの再起戦に臨む斎藤裕(撮影・山田愛斗)
RIZINランドマーク5大会の出場選手ら。前列左から2人目が斎藤

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