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ボクシングニュース

体重超過で王座剥奪スティーブンソンが判定勝ち WBC、WBO世界Sフェザー級王座は空位に

<プロボクシング:WBC、WBO世界スーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦>◇23日(日本時間24日)◇米ニュージャージー州ニューアーク・プルデンシャルセンター

体重超過で王座剥奪された前WBC、WBO世界スーパーフェザー級王者シャクール・スティーブンソン(25=米国)が挑戦者のWBC、WBO2位ロブソン・コンセイソン(33=ブラジル)に判定勝ちを収め、2つの王座は空位となった。

サウスポースタイルから的確なパンチをヒットさせたスティーブンソンは4回終了間際、左ボディーでダウンを奪うなど、フルランドで主導権を握り続け、3-0の判定勝利を収めた。試合はコンセイソンの勝利のみ王座獲得の変則タイトル戦だった。

挑戦者のクリンチに不満を持ち、9回には反則で減点1も受けたスティーブンソンは「彼は本当に不器用でタフ。生き残る方法を知っている。私は戦おうとしたし、殴りたかった。だが彼はつかんできた。自分は本当にタフであることが分かった」と振り返った。22日(同23日)に同地で行われた前日計量でリミット(58・9キロ)を約700グラムオーバー。2時間の猶予も「健康が第一」と行使せず、2本の世界ベルトを手放した。今後はライト級転向を希望している。

スティーブンソンは「ライト級で世界王者と戦わなければならない」と気合十分。10月15日に予定される4団体統一同級王者デビン・ヘイニー(米国)-前3団体統一同級王者ジョージ・カンボソス(オーストラリア)戦の勝者との対戦を希望し「その勝者をロックオンしたい。(元3団体統一同級王者ワシル・ロマチェンコ(ウクライナ)とも戦いたい」と野望を口にしていた。

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無敗の統一王者スティーブンソン、体重超過で世界ベルト2本剥奪 1階級上のライト級転向を表明

プロボクシングWBC、WBO世界スーパーフェザー級王者シャクール・スティーブンソン(25=米国)が体重超過で王座を剥奪された。

23日(日本時間24日)、米ニューヨークでWBC、WBO2位ロブソン・コンセイソン(33=ブラジル)との防衛戦を控えていたが、22日(同23日)に同地で行われた前日計量でリミット(58・9キロ)を約700グラムオーバー。2時間の猶予も「健康が第一」と行使せず、2本の世界ベルトを手放した。

試合はスティーブンソンが勝てば王座は空位、約58・7キロで計量クリアしたコンセイソンが勝てば新王者となる。

スティーブンソンは18勝(9KO)無敗の2団体統一王者で「サウスポー版のメイウェザー」「次代のメイウェザー」と言われるほどのボクシングスキルがある。

自らの公式SNSを通じ、スティーブンソンは「全力は尽くした。私はもうスーパーフェザー級の体を作ることはできない。私はライト級に上げる」と1階級上を主戦場にすると表明していた。

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千葉開が東洋太平洋バンタム級王座獲得「ベルトを巻くのが夢だった。夢のような瞬間」

東洋太平洋バンタム級王座を獲得し、勝ち名乗りを受ける新王者千葉開(右)

<プロボクシング:東洋太平洋バンタム級タイトルマッチ12回戦>◇22日◇東京・後楽園ホール◇観衆742人

東洋太平洋バンタム級12位千葉開(29=横浜光)が新王者となった。初防衛戦だった同級王者栗原慶太(29=一力)に挑戦し、12回0分50秒、TKO勝ちで王座奪取に初防衛に成功。2度目の同王座挑戦でベルトを獲得した千葉は「ベルトを巻くのが夢だった。やってきたあかしがあるないは大きい。夢のような瞬間」と感慨に浸った。

序盤は王者に主導権を握られていたが、6回以降に反撃を開始。左ボディーや連打で攻めた。8回には左目上を切り裂かれるパンチも浴びたが、終盤もスタミナ切れすることなく11回にはラッシュ。「行けるという確信があった。勢いで行きました」(千葉)。疲労の見える栗原に対して最終12回も攻め続け、レフェリーストップに追い込んだ。

東洋太平洋王者となり、追われる立場になった。世界ランキングにも入っていた栗原をTKOで下したこともあり、世界主要団体でランキングに名を連ねることも有力だ。千葉は「1つ1つ階段をのぼりたい。地道にやっていきたいし、もっと上を目指したい」と決意を新たにした。

2度目の挑戦で東洋太平洋バンタム級王座を獲得した千葉開
所属ジム石井一太郎会長(右端)らセコンド、同門選手に祝福を受けた東洋太平洋バンタム級新王者千葉開(中央)

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本家公認「あしたのジョー」ヒロインから命名の白木ようこが黒星デビュー 打ち合い繰り広げる

プロデビュー戦同士の対決となった赤木理沙(右)と接近戦で打ち合う白木ようこ

<プロボクシング:女子アトム級4回戦>◇22日◇東京・後楽園ホール

人気漫画「あしたのジョー」のヒロイン・白木葉子にちなんだリングネームの白木ようこ(36=一力)がプロデビュー戦で黒星を喫した。

同じくプロデビューとなった赤木理沙(23=DANGAN越谷)との女子アトム級4回戦で拳を交え、3回1分42秒、レフェリーストップによるTKO負け。ゴングと同時に接近戦での打ち合いを繰り広げたが、3回にワンツーを浴びてダウンを喫した。再開後も攻められ、右拳で追撃されたところでレフェリーに試合を止められた。

所属ジムの小林一会長が「あしたのジョーの原作者」となる高森朝雄(梶原一騎)氏の長男・誠氏と交流があった縁で、同興行は「あしたのジョーメモリアル2022」として開催された。白木も本名は蟹江蓉子ながら「本家」公認としてヒロイン名をリングネームにプロデビューのリングに臨んでいた。

3回TKO負けを喫し、コーナーでうなだれる白木ようこ(中央)
「あしたのジョーメモリアル2022」興行でプロデビューした白木ようこ(右)

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相撲一家生まれボクサー 元小結旭道山のおい波田大和が日本王座挑戦王手へ、父は行司木村寿之介

10月1日に日本スーパーフェザー級挑戦者決定戦を控える大相撲元旭道山のおい、波田大和

大相撲の元小結旭道山のおいでプロボクシング日本スーパーフェザー級1位波田大和(25=帝拳)が日本王座挑戦に王手をかける。10月1日、東京・後楽園ホールで同級2位原優奈(28=真正)との日本同級挑戦者決定戦を控え、21日に都内の所属ジムで調整。勝てば来春の同王座挑戦権を得られるため「高身長でジャブもうまい相手ですが、後半に勝機がくるはず」と静かに燃えた。

父も行司の木村寿之介(55)という相撲一家に生まれたものの、元世界3階級制覇王者長谷川穗積にあこがれ、ボクシングの名門、花咲徳栄高に進学して競技を開始。同3年時に総体と国体で準優勝した。プロ転向後も日本同級ユース王座を獲得するなど現在9連勝中。多彩な動きと左強打で日本王座が見える位置まで到達した。「おじから『1発目を気をつけろ』と。父には栄養管理などの助言をもらっています。目の前に集中し、勝つことだけ考えたい」と気合十分だった。

◆波田大和(はた・やまと)1997年(平9)1月18日、埼玉・草加市生まれ。幼少時に相撲、中学1年で野球部所属も同2年からキックボクシングジムへ。花咲徳栄高入学と同時にボクシング開始。15年にプロ転向。身長171センチの左ボクサーファイター

プロボクシング4回戦 波田大和対ムアポン・NPボクシングジム デビュー戦を勝利で飾った波田大和(中央)。左は父で行司の木村寿之介、右は伯父の元小結旭道山(2015年10月3日撮影)

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元日本、東洋フライ級王者矢尾板貞雄氏死去 86歳 引退後は評論家として活躍

矢尾板貞雄氏(1959年1月10日撮影)

プロボクシング元日本、東洋フライ級王者の矢尾板貞雄(やおいた・さだお)さんが13日、小脳出血のため東京都目黒区の病院で死去していたことが19日、分かった。86歳だった。

現役時代は華麗なフットワークを武器に、フライ級では国内無敵だった。59年1月、ノンタイトル戦で7度防衛中の同級世界王者パスカル・ペレス(アルゼンチン)に判定勝ち。白井義男以来、日本2人目の世界王者誕生の期待が一気に高まった。しかし、同11月に大阪で行われた世界戦では、ペレスから2回にダウンを奪いながら、13回KO負けを喫した。

18年の取材で矢尾板さんは「2回に奪ったダウンが致命傷。それほど効いていないのが自分でも分かった。なのにセコンドが『いけっ!』と。怒られるから、いくしかない。あれで自分のペースが狂った」。当時は統括団体も1つで全9階級。壁はとてつもなく高かった。敗れたとはいえ、中継したテレビの視聴率は実に92・3%。注目度も今とは比較にならなかった。

62年10月に世界再挑戦が決まったが、試合4カ月前に突然、引退表明。持病の神経痛の悪化と、自尊心を傷つけるような所属ジム会長の言動に耐え切れなくなったのが原因だった。皮肉にも代役で挑戦したファイティング原田が世界王座を奪取したが、「あの決断に悔いはない。やることは全部やったもの」と後悔はしていなかった。

引退後は鋭い観察眼でボクシング評論家として活躍。長くフジテレビのボクシング中継の解説者を務め、試合のラウンドごとの「矢尾板さんの採点は」というアナウンサーの実況が有名になった。一方、ふだんから試合会場に足しげく通い、4回戦から観戦。77年以来40年以上にわたり、対戦カードと選手のパンチの種類、自身の採点をラウンドごとに細かく大学ノートに書き込んだ。そのノートは実に50冊を超えた。

15年ほど前に甲状腺機能に異常をきたし、甲状腺眼症の手術を受けたが、3年前に取材した際は「今は試合を見て、ノートに書くことが、生き甲斐になっているんですよ」と元気そうに話していただけに、突然の訃報だった。【首藤正徳】

◆矢尾板貞雄(やおいた・さだお)1935年(昭10)11月28日、東京・渋谷区生まれ。55年9月にプロデビュー。58年に日本と東洋のフライ級王座獲得。62年10月に同級世界王者ポーン・キングピッチ(タイ)への挑戦が決まっていたが、同6月の東洋王座防衛戦後に突然引退を表明した。戦績は66戦53勝(7KO)11敗2分け。引退後はサンケイスポーツでボクシング評論家、競馬記者として活躍。フジテレビでも長くボクシングの解説を務めた。

後楽園ホールでリングサイドの関係者席で笑顔を見せる矢尾板貞雄氏(2018年2月28日撮影)
10月に世界戦を控える中、突然の引退を表明した矢尾板貞雄さん(1962年撮影)

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元日本、東洋フライ級王者の矢尾板貞雄さん死去、86歳 62年世界王者挑戦決定も突然引退

矢尾板貞雄さん

プロボクシングの元日本、東洋フライ級王者の矢尾板貞雄(やおいた・さだお)さんが午後5時35分、小脳出血のため東京都目黒区の病院で死去した。86歳だった。

東京・渋谷区生まれの矢尾板さんは55年9月にプロデビュー。58年に日本、東洋のフライ級王座獲得した。59年1月、ノンタイトル戦で7度防衛していた同級世界王者パスカル・ペレス(アルゼンチン)に判定勝ち。白井義男以来、日本2人目の世界王者誕生の期待が一気に高まったが、同11月に大阪で行われた世界戦では、ペレスから2回にダウンを奪いながら、13回KO負けを喫して世界王座獲得はならなかった。

62年10月、同級世界王者ポーン・キングピッチ(タイ)に挑戦することが決まったが、持病の悪化やジム内の問題を受けて突然、引退を表明した。戦績は53勝(7KO)11敗2分け。引退後はサンケイスポーツでボクシング評論家、競馬記者として活躍し、フジテレビでも長くボクシングの解説者を務めていた。

80歳を超えてもプロボクシングの聖地、東京・後楽園ホールのリングサイドに取材し、40年以上も試合分析ノートを書き続けた。世界戦を控えた日本人ボクサーのジムワークにも足を運び、積極的にアドバイスを送るなど後輩たちの指導にも熱心だった。

後楽園ホールでリングサイドの関係者席で笑顔を見せる矢尾板貞雄氏(2018年2月28日撮影)
10月に世界戦を控える中、突然の引退を表明した矢尾板貞雄さん(1962年撮影)
矢尾板貞雄氏(1959年1月10日撮影)

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井上尚弥にザ・リング編集長からPFP1位の記念盾贈呈 名伯楽ローチ・トレーナーとも対面

米老舗専門誌ザ・リングのダグラス・フィッシャー編集長(左)から日本人初のパウンド・フォー・パウンド1位の記念盾を贈られた井上尚弥(大橋ジム提供)

プロボクシングWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が、米老舗専門誌ザ・リングから日本人初のパウンド・フォー・パウンド(PFP=階級を超越した最強ボクサー)ランキング1位の記念盾を贈られた。19日、大橋ジムが発表した。

6日から2週間の日程で敢行していた米ロサンゼルス合宿中に同誌のダグラス・フィッシャー編集長(52)の訪問を受け、直接、記念盾を手渡されたという。井上は6月7日、さいたまスーパーアリーナで開催されたノニト・ドネア(フィリピン)との3団体王座統一戦で2回TKO勝利。同誌選定のPFPランキングで3位から一気に1位となっていた。

また現地では元世界6階級制覇王者マニー・パッキャオ(フィリピン)の出世ジムとなるワイルドカードジムを拠点に練習。パッキャオを指導した名伯楽フレディ・ローチ・トレーナーとも対面し、記念撮影していた。18日の帰国時、井上は「(ローチ氏と)スパーリングの時にこんな感じでやっていたね、みたいな話をしました」と振り返っていた。

老舗専門誌ザ・リングから贈られた日本人初のパウンド・フォー・パウンド1位の記念盾を持つ井上尚弥(大橋ジム提供)
井上尚弥が米老舗専門誌ザ・リングから贈られた日本人初のパウンド・フォー・パウンド1位の記念盾(大橋ジム提供)
元世界6階級制覇王者マニー・パッキャオを指導したフレディ・ローチ・トレーナー(右)と対面した井上尚弥(大橋ジム提供)

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寺地拳四朗が肉体改造手応え「力の差見せたい」大阪トレ打ち上げ 京口紘人との統一戦へ

篠原トレーナー(後方)の指導でトレーニングするWBC世界ライトフライ級王者の寺地

WBC世界ライトフライ級王者・寺地拳四朗(30=BMB)が、肉体改造に大きな手応えを得た。

11月1日にさいたまスーパーアリーナでWBA世界同級スーパー王者の京口紘人(28=ワタナベ)との統一戦に臨む。寺地は3日連続で集中的に通った大阪市内のパーソナルジムでのトレーニングを打ち上げ。台風14号が接近する中、東京に戻って練習拠点の三迫ジムで実戦に即した最後の仕上げを行っていく。

父の寺地永会長が現役時代から師事する篠原トレーナーの指導で、体のバランスを中心としたトレーニングに着手してきた。寺地は「ここで体を作って、実戦的に仕上げていく」と試合前のルーティンを明かし、京口との軽量級世紀の一戦に向けて「緊張感もあるし、ワクワク感もあるし。ワクワクの方が強いかな」と武者震いした。

体の基盤を作り上げ、残り約1カ月半で仕上げていく。「こんな差があったんやぐらい、力の差を見せたいとは思う」。柔和な表情から飛び出す強気な発言。日本選手によるライトフライ級頂上決戦は、早くも熱を帯びてきた。

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WBOフライ級王者中谷潤人が米合宿で200回以上スパー、11・1スーパーフライ級転向へ初戦

米ロサンゼルスでスパーリング合宿中のWBO世界フライ級王者中谷潤人(左)(M.Tジム提供)

プロボクシングWBO世界フライ級王者中谷潤人(24=M.T)がスーパーフライ級初戦へ、すでに200回以上のスパーリングを消化した。11月1日、さいたまスーパーアリーナで、1階級上のWBO世界同級3位フランシスコ・ロドリゲス(29=メキシコ)との同級10回戦を控え、米ロサンゼルスで約2カ月間のロング合宿中。20日までにオンラインで報道陣の取材に応じた中谷は「本当にスーパーフライ級でトップの選手なので気合が入っている」と声をはずませた。

8月14日に渡米してから、主に午前中にスパーリングを消化。週3~4日、1日6回以上の実戦トレを積んでいるという。中谷は「本当にたくさんスパーリングやっているのですごく良い経験ができている。1週間前には12回もやりました。計200回ぐらいになるかな」と涼しい表情。「いろいろな人種の選手とやっているので特徴を探りながら、対応しながらやっています」と米国での実戦トレ効果を口にした。

ロドリゲスは21年9月にWBO世界同級王者井岡一翔(志成)に挑戦した経験のある元世界ミニマム級王者。井岡と競り合って判定負けしている。ボクシングファンから試合内容を比較されることも織り込み済みだ。中谷は「もちろん、比べられるということはあると思う。その時の最高のパフォーマンスを出したい。自分の長い距離で組み立てていければ」と意欲をみせた。

減量苦が少なくなることは中谷にとって大きなプラス材料となる。「本当にこれまで以上に力を発揮できると思うし、良いパフォーマンスを発揮したい。ワクワク感もある。スピードとパワーがつくと思う」とスケールアップしたファイトを見せるつもりだ。弟龍人マネジャーも帯同する米ロングラン合宿は10月3日に打ち上げる予定。その後、帰国して国内調整し、さいたまスーパーアリーナの大舞台に備える。

WBO世界フライ級王座は保持したまま、スーパーフライ級初戦に臨むという。来年以降の世界2階級制覇を見据え、中谷は「(スーパーフライ級の)チャンピオンなら誰とでもやりたい。段階的に良いパフォーマンスをしていけたら」と気合十分だった。【藤中栄二】

米ロサンゼルスのジムでサンドバッグ打ちするWBO世界フライ級王者中谷潤人(M.Tジム提供)
弟龍人マネジャー(右)とともに米ロサンゼルス合宿中のWBO世界フライ級王者中谷潤人(M.Tジム提供)

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井上尚弥がパッキャオ出世ジム拠点の米合宿から帰国 12月予定の4団体統一戦へ心身ともに触発

自身初となる米スパーリング合宿を終えて帰国したWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(右)と元WBC世界同級暫定王者の弟拓真

ボクシングWBAスーパー、WBC、IBF世界バンタム級王者井上尚弥(29=大橋)が、元世界6階級制覇王者マニー・パッキャオ(フィリピン)の出世ジムを拠点に、自身初の米スパーリング合宿を敢行した。6日から元WBC世界同級暫定王者の弟拓真(26=大橋)らと米ロサンゼルスに入って約2週間、実戦練習。18日に帰国した井上はパッキャオが調整したワイルドカードジムで世界ランカーらと計28回のスパーリングを消化したと報告した。

   ◇   ◇   ◇

収穫たっぷりの表情で井上が米国から帰国した。父真吾トレーナー、元世界3階級制覇王者八重樫東トレーナーのもと、弟拓真、元日本、WBOアジア・パシフィック・スーパーライト級王者のいとこ浩樹らと約2週間、米ロサンゼルスに滞在。パッキャオとタッグを組んできた名伯楽フレディ・ローチ・トレーナーの経営するワイルドカードジムを拠点に世界ランカーら6人と計28回のスパーリングを消化してきた。

自身初の米実戦合宿を終えた井上は「初日にジムへ行った時にたくさん(パッキャオの)写真が飾ってあったので見ました。ローチさんとも少し話したり。向こうの選手を含め、トレーナーや関係者の見ている中でスパーリングしたのは刺激的でした」と声をはずませた。WBA世界スーパーバンタム級1位アザト・ホバニシアン(アルメニア)らトップ選手たちと拳を交えた実戦練習は「日本に(パートナーとして)呼ぶことができないような選手たちとのスパーで充実しました」と手応えを示した。

12月に首都圏開催予定で計画されるWBO世界同級王者ポール・バトラー(33=英国)との4団体王座統一戦の交渉が大詰めに入っている。今回もバトラーと似た動きの元北米連盟フェザー級王者アダム・ロペス(米国)ともスパーリングを続け「毎回気が抜けないような相手でした」と触発されていた。

今後は国内でのスパーリング調整に入る。所属ジムの大橋秀行会長から海外パートナーを呼んでもらう予定で、パトラー戦決定の朗報を待ちながら実戦練習を続ける方針だ。井上は「また米国で試合する時の予行演習にもなりました。ところどころで米国合宿もありだなと思う。(スパーリング)パートナーに困らないし、いいと思う」と今後の米合宿にも前向きな姿勢だった。【藤中栄二】

◆日本人世界王者の複数団体王座統一メモ 国内の2団体統一王者は過去4人。12年にWBC世界ミニマム級王者井岡一翔がWBA世界同級王者八重樫東を下し、WBA、WBC世界同級統一王者となったのが国内初。以後、ミニマム級で高山勝成がWBO、IBF両王座を統一、ライトフライ級で田口良一がWBA、IBF王座を統一した。バンタム級では井上尚弥が19年にWBA、IBF王座を統一し、今年6月にノニト・ドネア(フィリピン)を下して日本人初の3団体統一王者となった。

◆パッキャオ出世メモ 98年12月にWBC世界王者となった後、2度目の防衛戦で体重超過して王座剥奪され、試合も3回KO負け。その後、3階級上のスーパーバンタム級に転向し、6連続KO勝ち後に渡米。フレディ・ローチ・トレーナーと出会った。同氏の推薦もあって代役挑戦者として01年にIBF世界同級王者レドワバ(南アフリカ)に挑戦し6回TKO勝利して2階級制覇に成功。同氏が経営する米カリフォルニア州ハリウッドにあるワイルドカードジムで調整し、6階級制覇王者となった。

〇…現日本、WBOアジア・パシフィック・スーパーバンタム級王者で元WBC世界バンタム級暫定王者の弟拓真は米合宿で計27回のスパーリングを積んだ。国内で臨む1日の回数よりも長い6回を1日おきに取り組み「いつもジムでやっている感じではない、良い緊張感でやれたと思う。次戦に向けて準備段階で、これから仕上げていけたら」と自信をみなぎらせた。12月開催予定の兄尚弥の次戦と同日同会場で防衛戦が組まれる見通しとなっている。

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ゴロフキンとの因縁対決制したアルバレス「グラスが持てない。手術が必要」痛めた左手さらに悪化

ゴロフキンを破ったアルバレス(AP)

ボクシング4団体統一スーパーミドル級タイトルマッチ<12回戦>◇17日(日本時間18日)◇米ラスベガス・T-モバイルアリーナ

「カネロ」の愛称で人気の4団体統一スーパーミドル級王者サウル・アルバレス(32=メキシコ)が、左手を負傷しながら3度目の対決を制した。挑戦者のWBAスーパー、IBF世界ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)を3-0の判定で下した。1階級下で戦った過去2戦は1勝1分け。因縁の対決に負けなしで終止符を打った。また5月に負けたWBA世界ライトヘビー級王者ドミトリー・ビボル(ロシア)へのリベンジに自信を示した。

    ◇    ◇    ◇

試合終了後、アルバレスはゴロフキンと抱き合い、健闘をたたえた。先に「ありがとう、私の友人。ファンに3つの素晴らしい試合を披露できた」と感謝の言葉を伝えた。KOで締めくくると宣言し、序盤からパワーあふれる右強打、右ボディーで攻めたが、中盤からゴロフキンの追い上げに苦しんだ。過去にはアルバレスのドーピング違反を契機に舌戦も繰り広げた両者の戦い。アルバレスは「彼は強いファイターだ。彼とリングを共有できてうれしい」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

2勝1分けでゴロフキンとの因縁に決着をつけたが、代償も大きかった。アルバレスは「左手の手術が必要になる。左手でグラスが持てない、本当にひどい状態だが、私はファイター。それがここにいる理由だ」と明かした。昨年11月のカレブ・プラント(米国)戦から「おかしくなった」徐々に痛みが増してきたという。「私は人生でいくつかの非常に困難なことを経験してきました。唯一のことは、努力を続け、前進することです」と強調した。

今年5月にWBA世界ライトヘビー級王者ドミトリー・ビボル(ロシア)に敗退し、米老舗専門誌ザ・リングのパウンド・フォー・パウンド(PFP=階級を超越した最強ボクサー)ランキング1位からも陥落。負けられないゴロフキンとの3度目対決だった。「私は負けで困難な時期を経験してきました。そして負けが素晴らしいことを示してきた。それは謙虚になることを可能にする」と再起を飾った喜びを口にした。

今後に見据えるのは、ビボルとの再戦。11月に防衛戦を控えるビボルが勝てば、来年5月にリベンジの機会が設けられそうだ。アルバレスは「手と体を休める必要がある。もっと強くなって戻る。彼を倒す」と雪辱に燃えていた。

ゴロフキンを破りベルトを掲げるアルバレス(AP)
ゴロフキン(左)への右パンチをヒットさせるアルバレス(AP)
アルバレス(右)が右ストレートでゴロフキンの顔面をヒットさせる(AP)
ゴロフキン(左)のボディーを攻めるアルバレス(AP)
ゴロフキン(左)を激しく攻めるアルバレス(AP)
アルバレス(左)のパンチをかわすゴロフキン(ロイター)
にらみ合うアルバレス(左)とゴロフキン(ロイター)
打ち合うゴロフキン(左)とアルバレス(AP)
アルバレス(右)の顔面にパンチを浴びせるゴロフキン(AP)
互いに健闘をたたえ合うアルバレス(奥)とゴロフキン(AP)
アルバレスに敗れたゴロフキンはファンに感謝する(AP)

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アルバレスが判定3-0勝利、4年ぶり3度目ゴロフキンとの対決 2勝1分けと無敗守る

ゴロフキン(左)の顔面に強烈なパンチをヒットさせるアルバレス(AP)

<プロボクシング:WBAスーパー、WBC、IBF、WBO統一世界スーパーミドル級タイトルマッチ ◇17日(日本時間18日)◇米ネバダ州ラスベガス・T-モバイルアリーナ

4団体統一スーパーミドル級王者サウル・アルバレス(32=メキシコ)が3度目対決を制した。

挑戦者となるWBAスーパー、IBF世界ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)を判定3-0で下した。17年9月の初対決は引き分け、18年9月の2度目はジャッジ2人が2ポイント差という2-0の僅差判定勝利だった。3戦で2勝1分けと負けなしで決着をつけた。

負けるわけにはいかない立場だった。今年5月にWBA世界ライトヘビー級王者ドミトリー・ビボル(ロシア)に敗退。米老舗専門誌ザ・リングのパウンド・フォー・パウンド(PFP=階級を超越した最強ボクサー)ランキング1位から陥落した。ゴロフキン戦は世界にPFP1位に匹敵する実力があることを証明しなければならなかった。過去2度とも判定までもつれこんでいることもあり、アルバレスは「12ラウンド以内にこれを終わらせるという重圧を自分にかけている。非常に難しいだろうが、人生で簡単なことはない。私は常に難しいことを達成しようとしている」とKOで因縁を決着させる意気込みを示していた。

2試合ともに微妙なジャッジとなった上、アルバレスのドーピング違反による舌戦で両者間に緊張感が走り、3度目対決まで約4年の歳月が経過した。ようやく決まった決着戦は、再びアルバレスが勝利した。

アルバレス(左)と対戦するゴロフキン(AP)
ゴロフキン(右)にパンチを放つアルバレス(AP)
アルバレス(左)のボディーにパンチを放つゴロフキン(AP)
試合前のリングに立つアルバレス(AP)

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アルバレスが左手負傷明かす「手術が必要になる」3度目対戦のゴロフキンを僅差で下す

アルバレス(左)のパンチをかわすゴロフキン(ロイター)

<プロボクシング:WBAスーパー、WBC、IBF、WBO統一世界スーパーミドル級タイトルマッチ12回戦>◇17日(日本時間18日)◇米ネバダ州ラスベガス・T-モバイルアリーナ

4団体統一スーパーミドル級王者サウル・アルバレス(32=メキシコ)が3度目対決を制した。挑戦者となるWBAスーパー、IBF世界ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)を3-0(116-112、115-113×2)の僅差判定で下した。

17年9月の初対決は引き分け、18年9月の2度目はジャッジ2人が2ポイント差という2-0の僅差判定勝利だった。3戦で2勝1分けと負けなしで決着をつけたアルバレスは「ゴロフキンは強いファイターだ。彼とリングを共有できてうれしい。我々は3度の素晴らしい試合をみせた。左手の手術が必要になる。左手でグラスが持てないが、元気だ。しかし私はファイターであり、それがここにいる理由だ」と激戦を振り返った。

負けるわけにはいかない立場だった。今年5月にWBA世界ライトヘビー級王者ドミトリー・ビボル(ロシア)に敗退。米老舗専門誌ザ・リングのパウンド・フォー・パウンド(PFP=階級を超越した最強ボクサー)ランキング1位から陥落した。ゴロフキン戦は世界にPFP1位に匹敵する実力があることを証明しなければならなかった。過去2度とも判定までもつれこんでいることもあり、KOで因縁を決着させる意気込みを示していたが、またも僅差の判定だった。

ゴロフキンとの因縁の対決を制し、次戦に見据えるのは、再戦条項を保持しているビボルへのリベンジしかない。リング上でアルバレスは「彼(ビボル)を倒す」と宣言し、雪辱に燃えていた。

にらみ合うアルバレス(左)とゴロフキン(ロイター)
間合いを取るゴロフキン(左)とアルバレス(ロイター)
ゴロフキンを破りベルトを掲げるアルバレス(AP)
試合後、ファンの声援に応えるゴロフキン(AP)

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アルバレスがゴロフキンを判定3-0で下す スーパーミドル級王座戦/ライブ詳細

<プロボクシング:WBAスーパー、WBC、IBF、WBO統一世界スーパーミドル級タイトルマッチ>◇17日(日本時間18日)◇米・ラスベガス

プロボクシングWBAスーパー、IBF世界ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)が17日(日本時間18日)、米ネバダ州ラスベガスのT-モバイルアリーナで4団体統一スーパーミドル級王者サウル・アルバレス(32=メキシコ)と3度目の対決を果たし、アルバレスがゴロフキンに3-0の判定勝ちを収めた。

ゴロフキンを破りベルトを掲げるアルバレス(AP)

ゴロフキン判定0-3アルバレス

◆ラウンドVTR◆

1R

試合開始から10秒以上、見合う展開でスタート。先にアルバレスが左フックでけん制。ゴロフキンの積極的なジャブが目立つも、アルバレスが右強打を狙った動きを連発した。動きが慎重なゴロフキンに対し、アルバレスは少しずつプレッシャーをかけながら左ジャブを繰り出した。両者ともに静かな滑り出しとなった。

(アルバレスの10-9)

試合前のリングに立つアルバレス(AP)

アルバレス(左)と対戦するゴロフキン(AP)

2R

両者様子をみながら入ると、先にアルバレスが大振りの左フックで威圧した。ゴロフキンのカウンターの左フックを浴びると、右フック、右ストレートを打ちながら前に出た。力強いワンツーを連発。ガードの上に強烈な右を打ち込んだ。ゴロフキンは冷静な動きで右ボディーストレート、左ジャブで応戦した。

(アルバレスの10-9)

ゴロフキン(右)を攻めるアルバレス(AP)

アルバレス(右)の顔面に左パンチをヒットさせるゴロフキン(AP)

3R

アルバレスがプレッシャーをかけて前に出ると、ゴロフキンも左ジャブでけん制した。近い距離でクリンチが入った後、アルバレスがロープに追い詰めるシーンが増えた。さらにワンツーからの左と3連打でゴロフキンを後退させ、左フックで動きを止めようとした。スロースターターのゴロフキンも動きにエンジンがかかってきた。

(アルバレスの10-9)

打ち合うアルバレス(左)とゴロフキン(AP)

ゴロフキン(左)をロープに追い詰めるアルバレス(AP)

4R

パワーで押したアルバレスに対し、ゴロフキンは左フック、ワンツーで応戦。ガードの上からでもパワフルに連打を打ったアルバレスの動きを止めようと、ゴロフキンも足を止めてパンチをねじ込もうとした。相手の様子を見ながら、アルバレスがパワフルな右を繰り出すと満員で埋め尽くされた観客席がわいた。

(アルバレスの10-9)

アルバレス(右)の右パンチがゴロフキンの顔面にヒット(AP)

5R

アルバレスがゴングと同時に強引に右ストレートを打ち込んできた。下がりながらもゴロフキンは左フックなどで対抗。アルバレスはスピードある左ジャブ、右ストレートを繰り出すゴロフキンとの距離をつぶしながら左フック、右ボディーストレートを打ち込むとゴロフキンも軽くよろめいた。アルバレスがパワーで押す展開が続いた。

(アルバレスの10-9)

コーナーで指示を受けるアルバレス(AP)

6R

ゴロフキンが前に出ながらアルバレスの動きを封じようと試みた。左ジャブ、右ストレートと積極的に打ち込み、主導権をにぎり返そうとすると、アルバレスも手数こそ減ったものの、パワフルな強打で応じた。ゴロフキンの左フック、左ジャブがヒットするようになり、少しアルバレスが休んだようにもみえた。

(ゴロフキンの10-9)

コーナーで指示を受けるゴロフキン(AP)

7R

先にアルバレスが右ストレートを放つと、ゴロフキンが足を使いながら左ジャブ、左フック、強弱をつけた右ストレートで攻めた。アルバレスのワンツーをガードで回避しながらゴロフキンは再び左フック、右アッパーで反撃。手数の減ったアルバレスに対し、ゴロフキンはスピードと手数で上回った。

(ゴロフキンの10-9)

打ち合うゴロフキン(左)とアルバレス(AP)

8R

ゴロフキンが左アッパー、左ジャブで攻め始めると、アルバレスは力強い右オーバーハンドや左フックを放った。アルバレスの強引なパンチを見極めながら、ゴロフキンは足を使っていたが、アルバレスの左フック、左ボディーを浴びた。何とかロープ際に追い詰めたゴロフキンだったが、決定的なシーンはつくれずにアルバレスに回避された、

(ゴロフキンの10-9)

ゴロフキン(右)を攻めるアルバレス(AP)

9R

ゴロフキンがプレッシャーをかけ、的確にパンチをヒットさせた。時折、アルバレスがワンツーで前に出るが、徐々にゴロフキンがロープ際に追い詰めてパンチをねじ込んだ。アルバレスの動きを読み、逆に左ジャブ、左フックを打ち込んでペースを握った。後半に入ってエンジンがかかってきたゴロフキンがアルバレスのパワーを封じてきた。

(ゴロフキンの10-9)

間合いを取るゴロフキン(左)とアルバレス(ロイター)

にらみ合うアルバレス(左)とゴロフキン(ロイター)

10R

アルバレスが右強打を武器に前に出ると、バックステップで回避したゴロフキンが左ジャブ、左フックで反撃。アルバレスの左フック、右アッパーを避け、右アッパーで対抗。残り1分はアルバレスがパワーで押しながらワンツー、右ストレートを放って威圧した。ゴロフキンの動きを止めようとするアルバレスの強打が目立った。

(アルバレスの10-9)

アルバレス(左)のパンチをかわすゴロフキン(ロイター)

11R

ゴロフキンが大振り気味なパンチのアルバレスの動きをみながら、左ジャブを打ちながら前に出た。軽快なステップで左フックを当てた。両者の距離が近くなり、ゴロフキンが左フックや細かいパンチを当てていく。アルバレスはパワフルな右ストレートなどをみせるものの、ヒットしなかった。ゴロフキンの手数が多く攻め続けた。

(ゴロフキンの10-9)

ゴロフキン(左)への右パンチをヒットさせるアルバレス(AP)

12R

ゴロフキンが左フックを軸に攻め始めると、アルバレスも左フックで反撃した。アルバレスの左右両ボディー攻撃はクリンチでストップ。接近戦となり、ゴロフキンは左ジャブ、左フックなどで前に出ようとしたが、アルバレスも最後の力を振り絞った下がらずに左フックを狙う。距離が接近した展開となりクリンチが多くなりながら試合終了。終了ゴングと同時に両者が抱き合いながら言葉を交わした。

(ゴロフキンの10-9)

互いに健闘をたたえ合うアルバレス(奥)とゴロフキン(AP)

試合後、ファンの声援に応えるゴロフキン(AP)

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アルバレス-ゴロフキン 17年初対決、薬物違反に王座剥奪も/過去2戦の軌跡

計量クリアし、フェースオフするサウル・アルバレス(左)とゲンナジー・ゴロフキン(マッチルーム社公式インスタグラムより)

<プロボクシング:WBAスーパー、WBC、IBF、WBO統一世界スーパーミドル級タイトルマッチ>◇17日(日本時間18日)◇米ラスベガス・T-モバイルアリーナ

プロボクシングWBAスーパー、IBF世界ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)が17日(日本時間18日)、米ラスベガスのT-モバイルアリーナで4団体統一スーパーミドル級王者サウル・アルバレス(32=メキシコ)との3度目対決に臨む。1階級上のスーパーミドル級初戦で、アルバレスの保持する4本のベルト獲得を狙う。

両者の過去2戦の軌跡を追う。

◆初対決 17年9月16日、お互いの強打の応酬が展開されたが、ダウンなど決定打となるパンチはなく、12回が終了。ジャッジは114-114が1人、115-113でゴロフキンを支持、118-110でアルバレスを支持し、三者三様のドロー。3団体統一王者だったゴロフキンは「(採点は)私のせいではない。私は常にプレッシャーをかけた。まだすべてのベルトは私が持っている。まだ私が王者だ」と話した。

◆再戦発表 18年1月29日に再戦が発表され、同年5月5日に2度目対決することが決定。ゴロフキンは「再び戦う準備ができている。これは世界が望んでいる戦い。最初の戦いでのジャッジはいくつか同意できなかった。今回は疑いの余地なく、世界ミドル級王者としてリングを降りる」とコメント。アルバレスは「この2度目対決は最高の戦いを見たいと願うすべてのファンの利益と喜びのため。私は彼をKOするのでジャッジは言い訳にならない」。

◆アルバレス薬物違反 18年3月5日、アルバレスのドーピング検査で陽性反応。禁止薬物クレンブテロールが検出され、アルバレスはメキシコ故郷グアダラハラでの汚染牛肉摂取を言い訳にした。

◆アルバレス出場停止 18年3月23日、ネバダ州アスレチック委員会から一時的な出場停止処分を受け、同4月10日に公聴会が設定されたが、公聴会1週間前にアルバレスがゴロフキンとの2度目対決を辞退。公式に延期となり、同4月18日には6カ月の出場停止処分に。

◆ゴロフキンIBF王座剥奪 18年6月6日、指名期限を守らなかったことを理由にIBFから同団体王座を剥奪された。同9月15日にアルバレスとの2度目対決の交渉が進んでいたが、条件面は難航。

◆再戦再決定 18年6月13日、アルバレスとゴロフキンが同9月15日のメキシコ独立記念日の週末に再戦することで合意

◆薬物違反で舌戦 ファイトウイークの同9月11日にゴロフキンがアルバレスの薬物違反についての言い訳に触れ「牛肉だったとは思えない。医薬の専門家はドーピングで肉ではないと判断した。ナンセンスだし、彼の手と腕に注射の跡があった」と苦言。アルバレスは「おぼれる人の悲鳴だ。土曜日の結果への言い訳だ。11年以来VADA(ボランティア・アンチドーピング協会)によって監視されてきた」と反論。

◆2度目対決は僅差 同9月15日 アルバレスが2-0(115-113×2、114-114)の僅差判定でゴロフキンから勝利。アルバレスは「私は偉大なファイターで、今夜それを示した。もしファンがもう1度と希望するなら、もう1回やります」。負けたゴロフキンは「ジャッジはカネロ(アルバレス)だが、今夜、誰が勝ったは言わない。とてもエキサイティングが試合だったと思う。私は彼よりもうまく戦ったと思った」。

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ゴロフキン現役続行「もちろん続けます」因縁アルバレスに僅差判定負けも手応え

アルバレス(右)の顔面にパンチを浴びせるゴロフキン(AP)

<プロボクシング:WBAスーパー、WBC、IBF、WBO統一世界スーパーミドル級タイトルマッチ12回戦>◇17日(日本時間18日)◇米ネバダ州ラスベガス・T-モバイルアリーナ

挑戦者となるWBAスーパー、IBF世界ミドル級王者ゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)が因縁の相手との3度目対決に敗れた。4団体統一スーパーミドル級王者サウル・アルバレス(32=メキシコ)に挑戦したが、0-3(112-116、113-115×2)の判定負けを喫した。17年9月の初対決は引き分け、18年9月の2度目はジャッジ2人が2ポイント差という0-2の僅差判定負け。今回も僅差の敗退だった。

3戦で2敗1分けとなったゴロフキンは「私は160ポンド(ミドル級)で3つのベルト(日本未公認IBO王座を含む)を持っている。もちろん続けます」とキッパリ、40歳に到達したものの、即座に現役を続行する姿勢を示していた。過去2度のアルバレス戦とは違い、今回は1階級上のスーパーミドル級で対戦。自身初となる同級でのタイトル戦で得た手応えがあったようだ。

スロースターターのゴロフキンは序盤にアルバレスのパワーに対抗できなかったものの、後半にかけて反撃を開始。ワンツー、右強打と単調な攻撃となったアルバレスに対し、プレッシャーをかけて左ジャブ、左フックを打ち込んで応戦。追い上げが遅かったことで判定負けとなったが、40歳とは思えないスタミナを持っていることを改めて証明した形となった。

アルバレスに敗れたゴロフキンはファンに感謝する(AP)
互いに健闘をたたえ合うアルバレス(奥)とゴロフキン(AP)
ゴロフキンを破ったアルバレス(AP)
ゴロフキン(右)にパンチを放つアルバレス(AP)
アルバレス(左)のボディーにパンチを放つゴロフキン(AP)
ゴロフキン(左)の顔面に強烈なパンチをヒットさせるアルバレス(AP)
アルバレス(右)の顔面に左パンチをヒットさせるゴロフキン(AP)
ゴロフキン(右)を攻めるアルバレス(AP)
アルバレス(左)と対戦するゴロフキン(AP)

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亀田興毅氏「小泉首相ばりに感動した!」メインでTKO負けした挑戦者の奈良井翼を激賞

日本スーパーフェザー級タイトルマッチ 6回、坂(右)からダウンを奪われる奈良井(撮影・前岡正明)

<ボクシング:日本スーパーフェザー級タイトルマッチ10回戦>◇17日◇メルパルク大阪

元世界3階級制覇王者の亀田興毅氏(ファウンダー、35)が、メインの日本タイトル戦で2度のダウンを奪いながら逆転でTKO負けした挑戦者の奈良井翼(22=RK蒲田)を激賞した。

自身が手がける「3150FIGHT」へのチャレンジ的興行の「SURVIVAL vol.1」が17日、メルパルク大阪で行われ、メインは日本スーパーフェザー級タイトルマッチが行われた。同級3位の奈良井翼(22=RK蒲田)が、王者坂晃典(30=仲里)に挑み、1回と4回にダウンを奪うも、6回55秒TKOで逆転負けした。

興毅氏は「すごい試合やった。小泉首相ばりに感動した!」と大絶賛。特に奈良井の大善戦をべたぼめし「負けて男を上げた。彼は『3150FIGHT』に出てもらいたい」と来年1月6日に予定するビッグイベントへの出場切符を確約した。

日本スーパーフェザー級タイトルマッチ 6回、坂(右)からダウンを奪われる奈良井(撮影・前岡正明)

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坂晃典ダウン応酬の壮絶な試合制し、2度目防衛「あまり覚えてない」“弟子”から逆転TKO

日本スーパーフェザー級タイトルマッチ 奈良井を破りタイトルを防衛した坂(撮影・前岡正明)

<ボクシング:日本スーパーフェザー級タイトルマッチ10回戦>◇17日◇メルパルク大阪

ダウン応酬の壮絶な試合を制した王者坂晃典(30=仲里)が2度目の防衛を果たした。

同級3位の奈良井翼(22=RK蒲田)と対戦。坂は1回に右フックでダウンを喫し、4回にも左からの連打で2度目のダウンを喫した。

しかしあきらめない。5回に右ボディーでダウンを奪い返す。5回の途中採点公表でジャッジ3人とも47-45で挑戦者リードのアナウンスを聞き、スイッチが入った。6回、左アッパーでダウンを奪い、明らかにダメージを示した相手に連打で55秒TKO。気力だけの逆転勝利だった。

試合後は「あ、そうか。逆転勝利になるんですね。あまり覚えてないんで。応援してくれた人のためにも、このまま終われないと思った」と言った。

挑戦者の奈良井は高校時代にジムへ通ってきていた。当時、すでに坂は日本王者で、いわば“弟子”に負けるわけにはいかなかった。

大苦戦、大激闘を制し「レベルの差を見せつけると言っていたが全然でしたね。日本(タイトル)からやり直しを感じた試合」と反省を忘れなかった。

日本スーパーフェザー級タイトルマッチ 6回、レフェリーが試合を止め奈良井(左)を破りタイトルを防衛した坂(撮影・前岡正明)
日本スーパーフェザー級タイトルマッチ 6回、右で奈良井(左)からダウンを奪う坂(撮影・前岡正明)
3150FIGHT SURVIVAL ラウンドガールの礒部希帆(撮影・前岡正明)
3150FIGHT SURVIVAL ラウンドガールの西野咲(撮影・前岡正明)
3150FIGHT SURVIVAL ラウンドガールの礒部希帆(撮影・前岡正明)
3150FIGHT SURVIVAL ラウンドガールの西野咲(撮影・前岡正明)
日本スーパーフェザー級タイトルマッチ 6回、右で奈良井(左)からダウンを奪う坂(撮影・前岡正明)
日本スーパーフェザー級タイトルマッチ 6回、右で奈良井(左)からダウンを奪う坂(撮影・前岡正明)

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王者千本瑞規が2度目の防衛、世界王者「必ずなる」宣言も冷静「もっと経験した方がいいのかな」

東洋太平洋女子ミニマム級タイトルマッチ パク・ヘスを破りタイトルを防衛した千本(撮影・前岡正明)

<ボクシング:東洋太平洋女子ミニマム級タイトルマッチ8回戦>◇17日◇メルパルク大阪

王者千本瑞規(28=ワタナベ)が2度目の防衛に成功した。

パク・ヘス(34=韓国)と対戦。ジャブをついて主導権を奪いにいくが、倒すまでの決定打はなかった。ジャッジ1人はドローの判定に「勝ててよかったです。パク選手、タフで強かったです。(判定2-0は)自分の力不足。ジャブの差し合いでポイントをとれたとは思うが、パク選手が強かった」と振り返った。

これで5戦全勝(1KO)とした。目指す世界王者に向けては「必ずなります」と宣言も、「もっと経験した方がいいのかなとは思いました」と冷静に自身を見つめた。

東洋太平洋女子ミニマム級タイトルマッチ 2回、パク・ヘス(右)に左を放つ千本(撮影・前岡正明)
東洋太平洋女子ミニマム級タイトルマッチ 2回、パク・ヘス(左)に右を放つ千本(撮影・前岡正明)

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