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ボクシングニュース

大橋ジムのホープ保田克也が初王座「涙出ました」WBOアジア・パシフィック・ライト級新王者に

WBOアジアパシフィックライト級王者に輝いた保田克也は疲労困憊(こんぱい)の表情(撮影・中島郁夫)

<プロボクシング:WHO,S NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT>◇3日◇東京・後楽園ホール

WBOアジア・パシフィック・ライト級王座決定12回戦が行われ、同級1位の保田克也(31=大橋)が新王者となった。

プロ初王座挑戦で同級2位のアピチェット・ペッチマネー(33=タイ)との同級王座決定戦に臨み、3-0(115-113、116-111、118-109)の判定勝利でベルトをつかんだ。同級王座ベルトを手にし「むちゃくちゃうれしくて。うれしくてリングの上で泣きました」と感慨に浸った。 4回に右フックでダウンを奪えば、その直後に右ストレートでダウンを喫した。両者の意地のぶつかり合いで接近戦が続きながらも左ボディー、左ストレートを的確にヒットさせ、ジャッジの支持を得た展開となった。「パンチが当たっているのは自分だと思っていた。ただボクシングは難しいと思います」と苦笑いを浮かべた。

この試合前から12年ロンドン・オリンピック(五輪)男子ウエルター級代表の鈴木康弘トレーナー(35)とのコンビでテクニック面に加え、持久力やフィジカル面も強化した手応えがあった。終盤にかけて失速しなかった手応えがあったが「(周囲から)疲れているように見えていたようなので引き続きやっていきたい」と照れ笑いも浮かべた。

ただ大橋秀行会長(58)は「いつも後半にかけてスタミナが切れる保田が動けていたのは鈴木トレーナーの指導があってのこと」と評価。約4カ月後をメドに計画される初防衛戦については「指名試合になると思います」との見通しを明かした。保田は「まだチャンピオンとしては弱い方。課題を克服していきたい。マッチメークが簡単ではないと思いますが、やりたい相手はいます」とキッパリ。昨年2月のノンタイトル戦で負けた現日本同級王者・仲里周磨(26=オキナワ)へのリベンジも視野に入れていた、

アピチェット・ペッチマネー(左)に判定勝利した保田(撮影・中島郁夫)
WBOアジアパシフィックライト級王者に輝いた保田(撮影・中島郁夫)

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元中大主将のホープ保田克也が初挑戦でアジア王座奪取「まだまだ底辺。もっと上を目指したい」

WBOアジアパシフィックライト級王者に輝いた保田(撮影・中島郁夫)

<プロボクシング:WHO,S NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT>◇3日◇東京・後楽園ホール

WBOアジア・パシフィック・ライト級王座決定12回戦が行われ、同級1位の保田克也(31=大橋)がプロ初王座挑戦でタイトル奪取に成功した。同級2位のアピチェット・ペッチマネー(33=タイ)との同級王座決定戦に臨み、3-0(115-113、116-111、119-109)の判定勝利でベルトをつかんだ。保田は「何が何でも勝つつもりでいた。うれしいです。まだまだ底辺だと思っている。もっと上を目指したい」と気を引き締めた。

4回に右フックでダウンを奪取した保田だが、逆に右ストレートを浴びてダウンを許した。アマで400試合を経験し、代表チームでも活動していたというプロ無敗のアピチェットの右やカウンターに手を焼きながらも鋭い左でボディーや顔面を狙いうち。接近戦でもみ合うシーンが多くなったが、最後まで競り合い続けた。「計量の時。相手が自信満々でパンチもあたらなかったが、自分のペースで頑張ろうと12回を戦い抜きました」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

13年国体ライトウエルター級制覇などアマ64勝(30KO)12敗の実績を持ち、中大ボクシング部では主将も務めた。就職して3年後に大橋ジムに入門。中大OB勢では6月13日、保田の1学年下となる川浦龍生(三迫)が日本スーパーフライ級王座決定戦に出場予定。2学年下の三代大訓(横浜光)が元東洋太平洋スーパーフェザー級王者、但馬ミツロが現日本ヘビー級王者、3学年下でアマチュアの岡沢セオンは21年世界選手権金メダリストとなる。最近では日本フライ級王者・永田丈晶(協栄)も中大出身だった。

保田は「特色があるメンバーです。自分が1番地味ですが、ほとんどが卒業してから強くなっている。刺激になっている」とタイトル奪取への意識を高めていたが、ついにプロ12戦目でWBOアジア・パシフィック王座をつかんだ。

10回、アピチェット・ペッチマネー(左)に右ストレートを浴びせる保田(撮影・中島郁夫)
10回、アピチェット・ペッチマネー(右)に左フックを浴びせる保田(撮影・中島郁夫)
アピチェット・ペッチマネー(左)に判定勝利した保田(撮影・中島郁夫)
WBOアジアパシフィックライト級王者に輝いた保田克也は疲労困憊(こんぱい)の表情(撮影・中島郁夫)
WBOアジアパシフィックライト級王者に輝いた保田(撮影・中島郁夫)

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アマ10冠ボクサー藤田健児が2回TKOプロデビュー4連勝「次はスカッと倒す勝ち方できれば」

1回、ダニエル・ニコラス(右)のテンプルに左フックを浴びせる藤田(撮影・中島郁夫)

<プロボクシング:WHO,S NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT>◇3日◇東京・後楽園ホール

アマ10冠のホープ藤田健児(29=帝拳)がプロデビューから無傷の4連勝を飾った。

WBOオリエンタル(日本未公認)フェザー級ユース王者ダニエル・ニコラス(23=フィリピン)との同級8回戦に臨み、2回0分54秒、TKO勝利を収めた。サウスポースタイルから強烈な左を打ち込んで主導権を握ると、冷静にラッシュを続けてレフェリーストップ勝ち。「結果は良かったですが、攻め方が雑でした。有効打を当てて印象が良かっただけ。満足していません」と口元を引き締めた。

昨年10月のロニー・カンボス(フィリピン)戦で4回勝ちして以来、約8カ月ぶりのリングだった。同12月に左ふくらはぎを痛めて試合間隔が空いた分、元世界2階級制覇王者・粟生隆寛トレーナーのもと両肩の力を抜く「脱力」をテーマにプロ仕様スタイルを追求してきた。レフェリーストップによる勝利だったことで、藤田は「倒すという勝ち方にこだわりたい。次はスカッと倒す勝ち方ができれば。この試合も次への通過点でしかない」と先を見据えていた。

勝利した藤田(撮影・中島郁夫)

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日本Sバンタム級13位福井勝也が1年ぶり復帰戦6回TKO勝ち 右手手術からの完全復活を証明

スー・ハンビン(右)に左アッパーを浴びせる福井(撮影・中島郁夫)

<プロボクシング:WHO,S NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT>◇3日◇東京・後楽園ホール

日本スーパーバンタム級13位・福井勝也(26=帝拳)が約1年ぶりの復帰戦を飾った。

元韓国同級王者スー・ハンビン(23)との同級8回戦に臨み、6回2分54秒、TKO勝ちを収めた。

3回に左フック5連打、4回に左アッパー4連打とスーを攻め続け、左目上を切り裂き、右目下も腫れあがった。そのまま効果的にパンチをねじ込み続けると6回、スーの右目下内出血の悪化を受けてレフェリーストップ勝ちとなった。

昨年6月、ジェイソン・ブエナオブラ(フィリピン)に7回KO勝ちした際、右手脱臼骨折を負い、悩んだ末、同9月に手術を受けた。右拳での練習再開は今年3月で、それまでは大和心トレーナーとのコンビで左拳のみの練習を継続してきた。

待望のカムバック戦で勝利をもぎ取った福井は、リング上で安堵(あんど)の表情を浮かべていた。

勝利した福井勝也(撮影・中島郁夫)

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井上尚弥メキシコ人パートナーと第1弾スパー完了 来週からテクニシャン3人と第2弾スパー開始

5月下旬から来日し、井上尚弥の第1弾スパーリングの練習パートナーを務めたメキシコのクリストファー・ロペス(大橋ジム提供)

プロボクシング前4団体統一バンタム級王者で現WBC、WBO世界スーパーバンタム級1位の井上尚弥(30=大橋)が第1弾となるメキシコ人パートナーとの実戦トレーニングを完了させた。7月25日に東京・有明アリーナでWBC、WBO世界同級王者スティーブン・フルトン(28=米国)への挑戦を控え、フルトンと同じ身長170センチでオーソドックス(右構え)のクリストファー・ロペス(25=メキシコ)と5月下旬からスパーリングを重ねてきたが、今週を持って終えた。フルトンに近い体格で、より攻撃的なロペスとのスパーリングで効果的な調整ができたという。

今月中旬からスパーリング第2弾として、3月にも井上のスパーリングパートナーを務めた米国のホープ、ジャフェスリー・ラミド、メキシコ人パートナーのブライアン・アコスタ、セサール・バカ・エスピノサという計3選手が再来日。統一王者フルトンと同じテクニシャンたちとの実戦練習に入る。井上は「来週からスパーリングを再開します」と話し、本格的なフルトン対策に入るようだ。

12年ロンドン五輪ウエルター級代表の鈴木康弘トレーナー(右)の号令のもと、サンドバッグを打ち続ける井上尚弥
5日間の集中合宿を終えたチーム井上。左から山口聖矢、井上浩樹、井上尚弥、鈴木康弘トレーナー、井上拓真、太田光亮トレーナー、八重樫東トレーナー
元世界3階級制覇王者八重樫東トレーナー(右)のもと、サンドバッグを打ち続けるメニューを消化した井上尚弥
鈴木康弘トレーナー(左)のボディープロテクター目がけて連打を打ち続ける井上尚弥
鈴木康弘トレーナー(右)のボディープロテクターに向けて全力の連打を続ける井上尚弥

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井上尚弥「過去一練習」自衛隊式「耐乳酸トレ」導入の5日間集中合宿打ち上げ フルトン戦へ万全

12年ロンドン五輪ウエルター級代表の鈴木康弘トレーナー(右)の号令のもと、サンドバッグを打ち続ける井上尚弥

7月に世界4階級制覇を目指すプロボクシング前4団体統一バンタム級王者・井上尚弥(30=大橋)が2日、横浜市内でフィジカル面を鍛える集中合宿を打ちあげた。7月25日、東京・有明アリーナでWBC、WBO世界スーパーバンタム級王者スティーブン・フルトン(28=米国)挑戦に向けてフィジカル面のさらなる強化に着手。「普段のジムワークでやらないメニューを組み込んでやった。多分、試合前では過去一練習している感じになりました」と充実した笑みを浮かべた。

元世界3階級制覇王者・八重樫東トレーナー(40)、12年ロンドン・オリンピック(五輪)ウエルター級代表・鈴木康弘トレーナー(35)のもと、5月29日から5日間、計7回のセッションのメニューを消化。自衛隊体育学校出身の鈴木トレーナーによる「耐乳酸トレーニング」も導入し、1分間強度の高いサンドバッグ打ち、ボディープロテクター打ちなどに取り組んだ。当初は野外での走り込み合宿を計画していたが、雨模様の天候を考慮。今回は所属ジム内でボクシングのメニューも組み込んだ集中合宿となった。

井上は「走り込みとは違う良い集中期間になった。普段、ジムワークでやらないメニューを組み込んでやった。ボクシングの理にかなった練習になったと思う」と手応えを示した。

来週からはスパーリングを再開する予定。今月中旬には米国のホープ、ジャフェスリー・ラミド(米国)やメキシコ人パートナー2人が来日し、統一フルトン対策に入るという。

5日間の集中合宿を終えたチーム井上。左から山口聖矢、井上浩樹、井上尚弥、鈴木康弘トレーナー、井上拓真、太田光亮トレーナー、八重樫東トレーナー
元世界3階級制覇王者八重樫東トレーナー(右)のもと、サンドバッグを打ち続けるメニューを消化した井上尚弥
鈴木康弘トレーナー(左)のボディープロテクター目がけて連打を打ち続ける井上尚弥
鈴木康弘トレーナー(右)のボディープロテクターに向けて全力の連打を続ける井上尚弥

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【ボクシング】元中大主将の保田克也が後輩に負けじとプロ初王座挑戦、ベルト獲得を狙う

WBOアジア・パシフィック・ライト級王座決定戦に向けて計量パスした同級1位保田克也(左端)と同級2位アピチェット・ペッチマネー(右端)

プロボクシングWBOアジア・パシフィック・ライト級1位・保田克也(31=大橋)が母校の後輩に負けじと「中大旋風」を起こす王座獲得を狙う。

3日、東京・後楽園ホールで「WHO,S NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT」のメインに登場。同級2位・アピチェット・ペッチマネー(33=タイ)との同級王座決定戦に臨む。2日には東京・文京区の日本ボクシングコミッションで前日計量に臨み、両者そろってリミットより200グラム少ない61・0キロでクリアした。

13年国体ライトウエルター級制覇などアマ64勝(30KO)12敗の実績を持ち、中大ボクシング部では主将も務めた。就職して3年後に大橋ジムに入門。昨年2月、現在の日本同級王者仲里周磨(オキナワ)に敗れながらたどり着いた王座挑戦となるだけに「何が何でもタイトルを取りたい。初メインなのでKOで締めくくりたい」と気合十分だ。 12年ロンドン・オリンピック(五輪)男子ウエルター級代表で5月から大橋ジムトレーナーに就任した鈴木康弘氏(35)の指導を受け、乳酸に耐える「耐乳酸トレーニング」で持久力アップを実感。「フィジカル面の自信になりました」と手応えを示した。

中大勢は6月13日、保田の1学年下となる川浦龍生(三迫)が日本スーパーフライ級王座決定戦に出場予定。2学年下の三代大訓(横浜光)が元東洋太平洋スーパーフェザー級王者、但馬ミツロが現日本ヘビー級王者、3学年下でアマチュアの岡沢セオンは21年世界選手権金メダリストとなる。最近では日本フライ級王者・永田丈晶(協栄)も中大OBだ。保田は「特色があるメンバーです。自分が一番地味ですが、ほとんどが卒業してから強くなっている。刺激になっている」とプロ初タイトル奪取への意識を高めていた。

プロ初のタイトル戦に臨むWBOアジア・パシフィック・ライト級1位保田克也(中央)。左端は大橋秀行会長、右端は鈴木康弘トレーナー

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【ボクシング】アマ10冠・藤田健児がプロ4戦目でユース王者撃破へ計量クリア

ダニエル・ニコラス(右)とのプロ4戦目に臨むアマ10冠の藤田健児

アマ10冠のホープ・藤田健児(29=帝拳)が全勝のユース王者撃破でランキング入りへ弾みをつける。

2日、東京・後楽園ホールで開催される「WHO,S NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT」でWBOオリエンタル(日本未公認)フェザー級ユース王者ダニエル・ニコラス(23=フィリピン)との同級8回戦を控え、2日には東京・文京区の日本ボクシングコミッションで前日計量に出席。56・7キロでパスしたニコラスに対し、藤田はリミット57・1キロでクリアした。

昨年10月のロニー・カンポス(フィリピン)戦で4回KO勝ちして以来、約8カ月ぶりのリング。昨年12月に左ふくらはぎを痛め、試合間隔が空いた分、プロ仕様のスタイルを追求してきたという。「やりずらい相手ですが、自分の柔らかさを出していければと思う」と静かに燃えた。外国勢のユース王者に勝ち、8回戦で2連勝すれば待望のランキング入りも見えてくるだけに大事な1戦となる。

プロ4戦目へ計量クリアしたアマ10冠の藤田健児

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帝拳ジムのホープ福井勝也が右手手術を乗り越え、約1年ぶりリング「1年分の思いぶつけたい」

右手手術から約1年ぶりの復帰戦に向けて計量クリアした日本スーパーバンタム級13位福井勝也

プロボクシング日本スーパーバンタム級13位の福井勝也(26=帝拳)が約1年ぶりの復帰戦に臨む。2日、東京・後楽園ホールで開催される「WHO,S NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT」で、スー・ハンビン(23=韓国)との同級8回戦を控える。3日には東京・文京区の日本ボクシングコミッションで前日計量に臨み、55・3キロでクリア。スーは54・5キロでパスした。

昨年6月にジェイソン・ブエナオブラ(フィリピン)に7回TKO勝ちした際、右手脱臼骨折を負って9月に手術を受けた。右拳の練習開始は今春からだったという。約1年ぶりのリングに向け「(気持ちが)空回りしないように。1年分の思いをぶつけたい。冷静にやれば勝てると思う。タイトル戦線に絡んでいきたいので、そう思われるような試合をみせたい」と待望のカムバックに気持ちを高ぶらせた。

高校総体ライトフライ級優勝などアマ戦績59勝16敗のホープ。4月1日、東京・後楽園ホールで行われた同門の日本スーパーバンタム級7位・那須川天心の公開練習でスパーリングパートナーも務めていた。

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大橋ジムがWBA世界2位アポリナリオとプロモート契約 8・30後楽園で世界ランカー対決へ

大橋秀行会長(2022年10月撮影)

プロボクシングの大橋ジムは1日、WBA世界フライ級2位デーブ・アポリナリオ(24=フィリピン)とプロモート契約を結んだと発表した。

同ジムの世界戦略の一環として契約したもので、身長165センチの左ボクサーファイターで18勝(13KO)というKO率の高い無敗のホープ。フライ級では、WBA2位のほか、WBC14位、IBF5位、WBO12位と世界主要4団体すべてでランキング入りしており、世界挑戦間近という期待のフィリピン人ボクサーだ。

8月30日、東京・後楽園ホールで計画されている大橋ジム興行フェニックスバトル103大会が同ジムとの契約後初試合になる見通し。大橋秀行会長(58)は「世界ランカー同士の試合が決まりました」とアポリナリオのカードが発表間近であることを明かした。

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聖地で衝撃KOの2階級制覇王者・中谷潤人がロマゴン戦にも前向き「オファーが来たら受けます」

相模原市ホームタウンアスリートの認定式に出席したWBO世界スーパーフライ級王者中谷潤人

プロボクシングWBO世界スーパーフライ級王者・中谷潤人(25=M・T)が1日、在住する神奈川・相模原市のホームタウンアスリートに認定された。同市のホームタウンアスリートはF1ドライバーの角田裕毅(23)に続く2人目。同日、同市役所で開催された認定式に出席し、本村健太郎市長(53)から認定証を渡された。中谷は「17歳から相模原市に来させてもらっている。もっと相模原市の方に知ってもらえればうれしい」と同市のPR活動に前向きな姿勢を示した。

5月20日(日本時間21日)、米ラスベガスで元WBA世界同級王者アンドルー・モロニー(オーストラリア)とのWBO世界同級王座決定戦に臨み、2回、11回とダウンを奪った後、最終12回に強烈な左フックでモロニーをキャンバスに沈める強烈フィニッシュで勝利。聖地でWBO世界フライ級に続き、世界2階級制覇を成し遂げた。秋頃とされる初防衛戦は指名試合になる可能性が高い。

現在、WBOのスーパーフライ級上位には元世界3階級制覇王者・田中恒成(27=畑中)や元世界4階級制覇王者のローマン・ゴンサレス(35=ニカラグア)がランクされている。デビューから46連勝し、ミニマム級で新井田豊、高山勝成、フライ級で八重樫東の日本勢にも勝利を挙げてきた“ロマゴン”との対戦を問われた中谷は「ロマゴン選手は小柄なので僕の長い距離で戦えれば簡単だと思うが、経験はあるし近い距離で戦える選手。僕を強くしてくれる選手だと思う。オファーが来たら受けます」と前向きな姿勢を示した。

他団体王者との統一戦を希望している中谷は「王者であれば誰でも対戦したいですが、評価の高い(WBC世界同級王者フアン・フランシスコ・)エストラーダ選手と戦いたい」と同階級で最強と言われるビッグネームを挙げていた。

相模原市の本村健太郎市長(左)から同市ホームタウンアスリートの認定証を受け取るWBO世界スーパーフライ級王者中谷潤人
相模原市ホームタウンアスリートに認定されたWBO世界スーパーフライ級王者中谷潤人

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井上尚弥が22年IBF年間最優秀選手に選出 授賞式は欠席も大橋会長「ありがとうございます」

井上尚弥が受賞したIBF22年の年間最優秀選手のトロフィー(大橋ジム提供)

プロボクシング前4団体統一バンタム級王者で現WBC、WBO世界スーパーバンタム級1位の井上尚弥(30=大橋)が、IBFの22年度の年間最優秀選手に選出された。5月31日(日本時間6月1日)、米イリノイ州シカゴで開催されている第38回IBF年次総会で発表された。

井上は7月25日に東京・有明アリーナで行われるWBC、WBO世界同級王者のスティーブン・フルトン(米国)戦に向けて調整中のため、代理人が同日の授賞式に出席したという。受賞の報を受けた所属ジムの大橋秀行会長は「7月25日の世界戦に向けて練習に集中しているので出席はできず、トロフィーは代理人が受け取りました。ありがとうございます」とコメントした。

井上は19年5月、当時のIBF世界同級王者エマヌエル・ロドリゲス(プエルトリコ)から同団体王座を獲得。その後、昨年12月に当時のWBO世界同級王者ポール・バトラー(英国)を下して史上9人目となる4団体王座統一を成し遂げるまでIBF王座の6度防衛に成功していた。

今年1月に4本の世界ベルトをすべて返上し、スーパーバンタム級への転向を表明。当初、5月7日に横浜アリーナで予定されていたフルトン挑戦は3月の拳負傷で延期されたものの、現在は7月25日に向けて横浜市内のジムで元世界3階級制覇王者の八重樫東トレーナー、12年ロンドン五輪ウエルター級代表の鈴木康弘トレーナーのもと、集中的な体力系の合宿に取り組んでいる。

井上尚弥(2023年3月6日撮影)

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英国でも“美しすぎるラウンドガール”が大注目 23歳アポロニア・ルウェリン、人気急上昇中

※写真はイメージ

英国にも人気急上昇中の“美しすぎる”ラウンドガールがいる。

英リーズ出身のアポロニア・ルウェリン(23)は、ユーチューバー兼ラッパーでプロボクサーとしても活動するKSIらインフルエンサーたちが出場するプロボクシング興行「ミスフィッツボクシング」でラウンドガールを務めている。今年1月の英ロンドン・ウェンブリー・アリーナで開催された同興行で大きな注目を集め、現在は英紙ザ・サンやデイリー・スターでも、ルウェリンがインスタグラムなどで更新するビキニショットが紹介され、その動向が報じられている。

ルウェリンはモデルとして活動していたが、ラウンドガールに取り組んだ後からSNSでのフォロワー数も伸び、TikTokに約70万人、インスタグラムには55万人以上のフォロワーがいる。現地紙のインタビューで「ラウンドガールの仕事はすぐに成果をあげた。ミスフィッツ興行を宣伝する投稿をSNSですると私のフォロワー数がすぐに1万人近く増えました」と明かしている。

ラウンドガールを務めることによるファン増加はボクシング会場でも実感しており「ラウンドボードを持っているだけなのに試合後、ファンは一緒に写真撮影したいと求めてきてくれる。(ラウンドガールは)私にとっては仕事というより社交的なイベントのようなもの」と前向きに語っていた。

ルウェリンは19歳の時にラウンドガールを務めていたが、ギャラが安いことで一時辞めていたという。今回のミスフィッツ興行のギャラは「以前の9倍以上」の高額オファーだったことで再びカムバックしたという。

日本ではグラビアモデルとして活躍する雪平莉左らラウンドガールが注目されているが、英国でも同じようにリングを彩るラウンドガールに熱視線が送られている。

ラウンドガールのコスチュームを着用したショットを紹介するアポロニア・ルウェリン(ルウェリン公式インスタグラムから)
ラウンドガールのコスチュームでバックショットをみせるアポロニア・ルウェリン(ルウェリン公式インスタグラムから)
胸元が強調されたラウンドガールのコスチュームを着用するアポロニア・ルウェリン(ルウェリン公式インスタグラムから)
米旅行中のビキニ姿の写真を公開した英人気ラウンドガールのアポロニア・ルウェリン(ルウェリン公式インスタグラムから)
スペイン旅行中のプールサイドショットを公開した英人気ラウンドガールのアポロニア・ルウェリン(ルウェリン公式インスタグラムから)
日焼けしたボディーをSNSで発信する英人気ラウンドガール、アポロニア・ルウェリン(ルウェリン公式インスタグラムから)

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【ボクシング】アマ13冠・堤駿斗「自分自身のペースでしっかりやる」国内最速で世界王座奪取も

東洋太平洋フェザー級王者に輝いた堤(撮影・中島郁夫)

<プロボクシング:東洋太平洋フェザー級王座決定戦12回戦>◇31日◇東京・後楽園ホール◇観衆819人

同級2位堤駿斗(23=志成)が国内最速3戦目での同王座獲得に成功した。

世界挑戦の経験を持つ同級3位ジョー・サンティシマ(27=フィリピン)と拳を交え、3-0の判定勝利。田中恒成、清水聡の4戦目を超える国内最速でアジア王座を手にした。22年7月のプロデビューから約10カ月で初タイトルを獲得した。

ダウンこそ奪えなかったものの、左ジャブからの右、左フック、右アッパーで圧倒。ジャッジ1人がフルマークという完勝劇だった。アマ13冠の実力を発揮し「ダウンは取れなかったが明確な勝利。(最速の)実感はないが勝てば自然と記録がつく。眼前の試合を乗り越えれば世界王者になれる」と笑顔。国内最速4戦目の世界王座奪取という可能性を残したが「自分自身のペースでしっかりやる。プロ4~6戦目で化けられる」と先を見据えていた。

12回、ジョー・サンティシマ(右)に左アッパーを浴びせる堤(撮影・中島郁夫)
12回、ジョー・サンティシマ(左)に右アッパーを浴びせる堤(撮影・中島郁夫)
東洋太平洋フェザー級王者に輝きラウンドガールとポーズを決める堤(撮影・中島郁夫)
LIFE TIME BOXING FIGHT 14ラウンドガールの上原沙弓理(撮影・中島郁夫)

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【ボクシング】アマ13冠・堤駿斗が国内最速3戦目で東洋太平洋獲得に成功「ほっとしています」

東洋太平洋フェザー級王者に輝きラウンドガールとポーズを決める堤(撮影・中島郁夫)

<プロボクシング:東洋太平洋フェザー級王座決定戦12回戦>◇31日◇東京・後楽園ホール◇観衆819人

アマ13冠で東洋太平洋フェザー級2位の堤駿斗(23=志成)が国内最速3戦目で同王座獲得に成功した。

世界挑戦の経験を持つ同級3位ジョー・サンティシマ(27=フィリピン)と同王座を懸けて拳を交え、3-0(118-110、119-109、120-108)の判定勝利を収めた。元世界3階級制覇王者田中恒成(畑中)、元東洋太平洋、WBOアジア・パシフィック同級王者清水聡(大橋)のプロ4戦目を抜く国内最速での同王座奪取となった。

22年7月のプロデビューから約10カ月での初タイトル獲得。ダウンこそ奪えなかったものの、ポイント差で完勝と言える内容だった。堤は「せっかく回ってきたチャンスを1回目でつかむことができて、ほっとしています。プロキャリア3戦目で12回戦。強敵に力の差をみせることができて良かった。(国内最速記録に)この機会をつかむことで自然と記録がついてくる。目の前の試合を乗り越えれば世界王者になれると思う。日々精進したい」と安堵(あんど)の笑みでベルトを手にした。左ジャブからの右、左フック、接近戦での右アッパーなど多彩な攻撃で主導権を握ると、7回には切れ味よい右で相手の左目下を切り裂き、11回、12回は連打で追い詰めた。

この3戦目から元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者内山高志や元世界4階級制覇王者井岡一翔を担当してきたトレーナー、佐々木修平氏との初コンビを組み、効果的にパンチ力を生かすスタイルに着手。左ジャブから効果的に右を生かすパターンを吸収してきた。さらに今年4月から約1カ月間、米ラスベガスでキューバ人トレーナー、イスマエル・サラス氏のもとスパーリングを中心とした実戦練習も積んできた。その成果をリングの上で示した。

幼少時代、空手で一緒だった無敗の格闘家・那須川天心(24=帝拳)がプロボクサーに転向し、4月8日のプロデビュー戦で判定勝利を収めてスーパーバンタム級で日本、東洋太平洋ランキングク入り。またアマ時代のライバルだった「ミライモンスター」松本圭佑(23=大橋)が同18日に日本フェザー級王座を獲得した。2人の活躍にも刺激を受けながら、自身もプロ初タイトル獲得に成功した。

国内最速となるプロ4戦目での世界王座奪取のチャンスもある。しかし堤は「今日の試合結果では厳しいですが、世界での経験を積む機会はある。自分自身のペースでしっかりやっていきたい」と着実にキャリアを積む姿勢を示していた。

◆堤駿斗(つつみ・はやと)1999年(平11)7月12日、千葉市出身。幼少時代から空手、小学5年でボクシングに転向。キックボクシングも並行し、同じジムで那須川天心と一緒に練習し、交流も深い。中学2年からボクシングに専念。プロ主催のU-15、アマ主催のアンダージュニアなどで全国制覇。習志野高時代はフライ級、バンタム級で高校6冠を達成。16年世界ユース選手権(フライ級)を日本男子で初制覇、全日本選手権も制覇するなどアマ13冠。家族は両親と兄、弟。身長171センチの右ボクサーファイター。

12回、ジョー・サンティシマ(左)に右アッパーを浴びせる堤(撮影・中島郁夫)
12回、ジョー・サンティシマ(右)に左アッパーを浴びせる堤(撮影・中島郁夫)
東洋太平洋フェザー級王者に輝いた堤(撮影・中島郁夫)

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「ベストボディ」出身石田梨緒、上原沙弓理がラウンドガール ホワイトのビキニ風衣装で興行彩る

LIFE TIME BOXING FIGHT 14ラウンドガールの上原沙弓理(撮影・中島郁夫)

<プロボクシング:Life Time Boxing14大会>◇31日◇東京・後楽園ホール

志成ボクシングジム主催興行となるLife Time Boxing14大会で、健康的なボディーの美しさを競うコンテスト「ベストボディ・ジャパン」で活躍する2人がラウンドガールを務めた。ベストボディ・ジャパン京都大会3連覇中の石田梨緒(27)、ベストボディ・ジャパン横浜大会で22年優勝、23年準優勝の上原沙弓理(20)が第1試合のからリングに登場。日本大会でもトップ10入りしている2人はホワイトのビキニ風コスチュームを着用し、第1ラウンド終了後からラウンドボードを持ってリングウオーク。聖地・後楽園ホールに集まった観客に向けて笑顔をふりまいた。

現役大学生の上原は昨年大みそかの世界スーパーフライ級2団体王座統一戦となった井岡一翔-ジョシュア・フランコ戦でラウンドガールとしてデビュー。モデルとして活動している。また石田はパーソナルトレーナー兼メンタル心理カウンセラーとして選手サポート、出張トレーニングなども展開している。

LIFE TIME BOXING FIGHT 14ラウンドガールの上原沙弓理(撮影・中島郁夫)
LIFE TIME BOXING FIGHT 14ラウンドガールの石田梨緒(撮影・中島郁夫)
LIFE TIME BOXING FIGHT 14ラウンドガールの石田梨緒(撮影・中島郁夫)
LIFE TIME BOXING FIGHT 14ラウンドガールの石田梨緒(撮影・中島郁夫)
LIFE TIME BOXING FIGHT 14ラウンドガールの上原沙弓理(撮影・中島郁夫)
LIFE TIME BOXING FIGHT 14ラウンドガールの石田梨緒(撮影・中島郁夫)
LIFE TIME BOXING FIGHT 14ラウンドガールの上原沙弓理(撮影・中島郁夫)
LIFE TIME BOXING FIGHT 14ラウンドガールの石田梨緒(撮影・中島郁夫)
LIFE TIME BOXING FIGHT 14ラウンドガールの上原沙弓理(撮影・中島郁夫)
LIFE TIME BOXING FIGHT 14ラウンドガールの石田梨緒(撮影・中島郁夫)

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【ボクシング】犬にかまれて世界戦ピンチ!? 親子2代世界王者ティム・チュー右腕負傷で緊急手術

28日に母国で犬にかまれて病院に搬送されて手術を受けたというWBO世界スーパーウエルター級暫定王者ティム・チュー(チュー公式インスタグラムから)

プロボクシングWBO世界スーパーウエルター級暫定王者ティム・チュー(28=オーストラリア)が犬に右腕をかまれ、緊急手術を受けたと30日(日本時間31日)、オーストラリア、米英の複数メディアが一斉に報じた。

チューは6月18日、母国オーストラリアのゴールドコーストで同級11位カルロス・オカンポ(27=メキシコ)との防衛戦を控えていたが、28日にバーベキューをしていた際、犬に右前腕をかまれて裂傷したため病院に搬送。病院では担当医と外科医の治療を受けた後、手術が決まったという。

チューの長年のマネジャーとなるグレン・ジェニン氏は「傷は表面的なもの。術後の経過はすべて良好だ。ティムが100%健康で6月18日のカルロス・オカンポとの対戦に向けて準備できていることは疑いの余地はない」とコメント。興行主となるノーリミット・ボクシングのジョージ・ローズCEOも「みなさんと同じようにこのニュースに私も最初はショックで心配した。世界戦から3週間前に選手が入院するのは決して理想的な準備ではないが、現時点での1番のニュースはティムが大丈夫だということだ」と声明を出した。

現在、同級は4団体統一王者ジャーメル・チャーロ(33=米国)が君臨。オカンポ戦をクリアすれば、チューはチャーロに挑戦する流れとなっているだけに、負傷の回復が心配なところだ。

94年11月にオーストラリアのシドニーで生まれたチューは父が元3団体統一ライト級王者コンスタンチン・チュー、弟ニキータもプロボクサーのボクシング一家。21年11月に井上岳志に3-0の判定勝利を挙げ、23年にWBO世界スーパーウエルター級暫定王座決定戦を制して親子2代の世界王者となっていた。

6月18日、母国オーストラリアで同級11位カルロス・オカンポ(右)との防衛戦を控えていたWBO世界Sウエルター級暫定王者ティム・チュー(チュー公式インスタグラムから)

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アマ13冠・堤駿斗「これが1本目のベルトに」31日国内最速の東洋太平洋王座獲得狙う

東洋太平洋フェザー級王座決定戦に向け、計量クリアしたアマ13冠の堤駿斗

アマ13冠でプロボクシング東洋太平洋フェザー級2位の堤駿斗(23=志成)が国内最速の同王座獲得を狙う。

31日、東京・後楽園ホールで同級3位のジョー・サンティシマ(26=フィリピン)との同級王座決定戦を控え、30日に東京・文京区の日本ボクシングコミッションで前日計量に臨み、100グラム少ない57・0キロでクリア。サンティシマは600グラム少ない56・5キロでパスした。

東洋太平洋王座の国内最速は田中恒成、清水聡の持つプロ4戦目。プロ3戦目で挑戦する堤は計量後にサンティシマとともに東洋太平洋王座ベルトを手にして写真撮影に応じ「ベルトを見てタイトル戦の実感がわいてきた。これが1本目のベルトになるように。よりワクワクしてきました.1本目をしっかり取る気持ちでいくぞ、と思う」と気持ちを引き締めた。

自身初の12回戦となる。過去2戦よりもスパーリング数をより増やし、実戦形式の練習を積んできた。最長で10回のスパーリングも消化。デビューから2戦連続で判定勝ちだった堤は「自分のボクシングをする中でチャンスがあれば。流れの中でチャンスをつかみたい」とプロ初KOで王座奪取する意欲も示した。

今年2月から担当トレーナーには、過去に元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者内山高志、現在は元世界4階級制覇王者井岡一翔のミットを持ってきた佐々木修平氏が就任。佐々木氏からも「調整はバッチリ」と太鼓判を押された堤は「良い内容で東洋太平洋王座を獲得したい」と充実した笑み。16年に日本男子初の世界ユース選手権優勝(フライ級)を成し遂げたアマ13冠の逸材がプロボクシングの歴史を塗り替える準備を整えていた。

東洋太平洋フェザー級王座決定戦の前日計量クリアしたアマ13冠の同級2位堤駿斗(左端)と同級3位ジョー・サンティシマ(右端)
東洋太平洋フェザー級王座決定戦に向け、計量パスした同級3位ジョー・サンティシマ

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大橋ジムのホープ保田克也がプロ初王座挑戦「終盤に仕留めていきたい」6・3後楽園で待望の一戦

6月3日、東京・後楽園ホールでタイトル初挑戦を控えるWBOアジア・パシフィック・ライト級4位の保田克也

プロボクシングWBOアジア・パシフィック・ライト級4位の保田克也(31=大橋)がプロ12戦目で初王座に挑戦する。6月3日、東京・後楽園ホールで開催される「WHO,S NEXT DYNAMIC GLOVE on U-NEXT」で同級5位アピチェット・ペッチマネー(33=タイ)との同級王座決定戦を控え、所属ジムで最終調整中。17年8月のプロデビューからキャリア6年目。保田は「やっとチャンスが巡ってきました」と気合を入れ直した。

所属ジムには前4団体統一バンタム級王者井上尚弥をはじめ、現在、世界王者に井上拓真、アジア王者には武居由樹、桑原拓、平岡アンディ、中嶋一輝、日本王者にも松本圭佑と王者クラスがそろう。ジム内でも競争が激しい環境でチャンスは多く巡ってこないと分かっている。自身も昨年2月、現在の日本同級王者・仲里周磨(オキナワ)に敗れており「もう何試合か勝たないとタイトル戦はないと思っていた」という危機感を抱いていた中、待望のタイトル挑戦を迎えた。

今年3月から本格的に12年ロンドン五輪ウエルター級代表・鈴木康弘トレーナーの指導を受けている。技術面とともに実感しているのはフィジカル強化だという。「(鈴木氏の現役時の所属先)自衛隊体育学校のトレーニングがすごく、心拍数を上げるトレーニングでスタミナがつきました。今はスパーリングも終盤で疲れない自信がある」と手応えを示した。

対戦相手となるアピチェットが15勝(5KO)無敗。KOこそ少ないものの、大橋秀行会長は「相手はトップアマ。良い技術戦になると思う。お互いにテクニックは一流。ハイレベルな攻防が繰り広げられるかもしれない」と分析。サウスポーから動きの速さとカウンターを得意とする保田のスタイルが試合展開を面白くしそうだ。序盤はアピチェットの動きを確認しつつ、4回までは確実にポイントを奪うプランが頭にある保田は「スタミナには自信がついたので、終盤に仕留めていきたい」とKOへの意識を高めた。

プロ12戦目で初のメイン登場に「何時に会場へ行けばいいのか。ウオーミングアップはいつやればとか。自分の時間でいいのかを考えてしまう」と不慣れな一面ものぞかせる保田だが、ゴングが鳴れば自然と戦闘スイッチが入る。同門たちの躍進、そして唯一、黒星をつけられた仲里の日本王座獲得…。すべてが「刺激になっている」と口調を強める大橋ジムのホープが、強い決意を持ってリングに立つ。

◆保田克也(やすだ・かつや) 1992年(平4)4月19日、茨城・小美玉市生まれ。6歳から空手を始め、中学1年からキックボクシングに転向。同3年時から地元のBOY,S水戸ジム(中島俊一会長)で本格的にボクシングを開始。中大ボクシング部では主将。13年国体ライトウエルター級優勝など、アマ戦績は64勝(30KO)12敗。就職してから3年後に大橋ジム入門し、17年8月に1回KO勝ちでプロデビュー。身長174センチの左ボクサーファイター。

王者クラスが数多く在籍する大橋ジムでプロ12戦目にして初めてタイトル挑戦するWBOアジア・パシフィック・ライト級4位の保田克也

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【ボクシング】元女子世界5階級制覇王者の藤岡奈穂子が引退「卒業、やりきりました」

現役引退を表明した元女子世界5階級制覇王者・藤岡奈穂子

プロボクシング元女子世界5階級制覇王者・藤岡奈穂子(47=竹原慎二&畑山隆則)が29日、現役引退を表明した。

同日、東京・大田区の所属ジムで竹原慎二会長、柴田貴之マネジャーとともに会見し「引退ということですが、卒業ではないかなと。やり切りました」と引退する意思を口にした。昨年4月、米サンアントニオでマーレン・エスパーザ(米国)とのWBA、WBC世界ミニマム級王座統一戦に臨み判定負けしたのがラストマッチだった。

藤岡は「負けたら引退と決めていましたが、試合後に(米プロモート大手)ゴールデンボーイ・プロモーションの副社長から『もう1度、呼ぶ』と言われて揺れる自分がいて(1度は)再起を選びました」と昨年7月から約3カ月ほど米国でトレーニングを積んでいた。しかし条件面などで試合成立までいかず「自分の中で期限を決め、1年間やって何もなければ引き際かなと。やることはやったと思います」と引退を決意する経緯を説明した。

今後については何も決めていないものの、故郷の宮城・大崎市への恩返しや後進の指導に興味を持っているという。現時点で地元に戻る予定はなく「2拠点でも3拠点でも必要と言われればいきたい」と意欲満々。所属ジムの竹原会長は「よく今まで頑張ってくれた。ジムでは女子選手ながら見習う点も多く、男子選手の手本にもなり、リーダーシップをとってくれた。頑張り屋さんで自分から率先してやるタイプだった。2年前に政治家になったらと勧めましたが本人にその気はないみたいです」と秘話も明かした。

ソフトボールの実業団に所属していた藤岡は09年6月にプロデビュー。11月3月の東日本大震災で世界初挑戦が延期となって故郷も被災しながらも同5月、WBC女子世界ミニマム級王座を獲得し、故郷を勇気づけた。13年にWBA女子世界スーパーフライ級王者山口直子に勝利し2階級制覇に成功。15年にはWBO女子世界バンタム級王座を決定戦で奪取して3階級制覇、17年にはWBA女子世界フライ級王座を決定戦で制して4階級制覇、そして同年12月、WBO世界ライトフライ級王座を決定戦で勝ち取り、男女通じて日本初の5階級制覇を成し遂げていた。

引退会見に出席した元女子世界5階級制覇王者藤岡奈穂子(中央)。右端は所属ジム竹原慎二会長、左端は柴田貴之マネジャー

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