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大相撲ニュース

2シート合計4000万円超え?! 豪華付加価値付き大相撲プレミアシートが来年1月、誕生へ

【イラスト】こんな感じ?大相撲プレミアムシート

日本相撲協会が「大相撲プレミアムシート」の設置を検討していることが15日、分かった。東京・両国国技館の正面ボックス席2枠とマス席7枠を合体させた新シートで、NHKの放送ブースの両サイド合計2シートの新設を予定している。1シート20人による利用を想定し、来年1月の初場所から稼働させる。

プレミアムシートの金額は検討中だが、これまでの座席料金を換算するだけでも1日あたり40万円近くになる。日本相撲協会は、年間パッケージとしての販売を考えており、東京場所での開催は1年45日間あるため、新たな付加価値も考慮すると1シート2000万円を超える金額になる可能性がある。2シート合わせれば、4000万円を超えるビッグビジネスだ。

付加価値も現在調整中だが、相撲協会は以下のサービスを検討中だ。

(1)専用コンシェルジュの設置

(2)ビールなどアルコールも含めて飲み放題

(3)国技館の地下駐車場利用可

(4)専用モニター設置

(5)プレミアムシートの命名権

(6)懸賞旗の掲出

(7)通常は立ち入り禁止区域での土俵入り観戦

(8)打ち出し後に土俵前で記念撮影

(9)支度部屋などバックヤードツアー

(10)親方による生解説

このほかのサービスも考えられており、早ければ9月の秋場所で運用リハーサルが行われる。

協会関係者は「コロナ禍で赤字が続き、いろいろな策を考えないといけない時代になった。付加価値を考えれば、決して高くない。いい方向に進んで欲しい」と話している。

両国国技館(2022年5月8日撮影)
両国国技館(2011年2月11日撮影)

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4度目かど番の大関正代が心境吐露「考え過ぎてもしょうがない」気がかりは10キロ近くの体重減

正代(2022年5月9日撮影)

大相撲名古屋場所(7月10日初日・ドルフィンズアリーナ)を4度目のかど番で迎える大関正代が15日、東京都墨田区の時津風部屋での稽古後に取材に応じ「考え過ぎてもしょうがない。なるようになる」と心境を吐露した。

この日は出稽古に来た幕内錦木を7勝1敗と圧倒し、幕下力士も含めて13番取った。

先場所は軒並み不調に陥った大関陣の中で最も振るわず、5勝10敗に終わった。「立ち合いで腰が入っていなかったし、最後の最後までかみ合わなかった」と分析。馬力を生かして前に出る相撲を磨き直している。

気がかりなのが体重減だ。一昨年の秋場所で初優勝した際は170キロほどあったものの、現在は10キロ近く減っているという。相手への圧力の違いを感じているそうで「どうしても戻したい気持ちは出てくる。170キロには乗せたい」と話した。

大関在位10場所で2桁勝利は1度だけ。今年は早くも2場所で負け越した。賜杯レースに絡めない状況が続くが「頑張らないといけない。今は誰が優勝してもおかしくない」と自らを鼓舞した。(共同)

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琴ノ若が元大関高安らと申し合い8勝14敗「内容のある稽古になった」充実感にじませ

大相撲の佐渡ケ嶽部屋が15日、千葉県松戸市の部屋で稽古を公開し、進境著しい24歳の幕内琴ノ若が出稽古に訪れた元大関の幕内高安と熱のこもった内容を展開した。

琴恵光、琴勝峰を加えた4人の幕内力士で申し合いが行われ、琴ノ若は高安と18番続けて取るなど8勝14敗。「直接これだけ肌を合わせるのは初めて。自分の力を試すじゃないが、内容のある稽古になった」と充実感をにじませた。

所属する田子ノ浦部屋に自分以外の関取がいない高安は3部屋目の出稽古となり、4人の中で最多の27番を取って17勝10敗と大きく勝ち越した。息が上がる場面があった琴ノ若に対し、32歳の実力者は豊富なスタミナを見せつけた。「若さ負けしないように頑張った。体を張らせて、いい状態で名古屋場所に入りたい」と気合十分だった。(共同)

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伊勢ケ浜部屋おかみさん杉野森淳子さんら「永楽相撲功労賞」受賞「ご褒美」女性受賞者は初

「永楽相撲功労賞」表彰式に臨んだ、左から行司の木村寿之介氏、間垣親方夫人の白鵬紗代子氏、伊勢ケ浜親方夫人の杉野森淳子氏(撮影・小沢裕)

大相撲の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)の妻・杉野森淳子さん、間垣親方(元横綱白鵬)の妻・白鵬紗代子さん、幕内格行司の木村寿之介が、力士以外で相撲振興に寄与した人に与えられる「永楽相撲功労賞」を受賞した。14日、東京・永田町の永楽倶楽部で表彰式が行われ、3氏が出席した。

2横綱を輩出した伊勢ケ浜部屋をおかみさんとして支えてきた淳子さんは「人生の中で表彰された記憶は1度もなかったので、今回は思いもよらず、お話をいただいた時は、うれしく思いました。部屋を持って30年、ご褒美をいただいた気持ちになりました」とあいさつ。優勝45回の横綱に寄り添った紗代子さんは「このような賞をいただき、うれしく思います。8月から部屋を持つことになると思うんですが、伊勢ケ浜部屋のおかみさんを目指して、力士を育成してまいります」と話した。

若手行司への育成、指導も評価された寿之介は「このような賞をもらうのは初めて。40年目になりますが、怒られることはあっても、表彰されるのは初めて。今後も頑張って、伊之助、庄之助を目指していきたいです」とコメントし、会場を沸かせた。

永楽倶楽部は早大創設者・大隈重信が1915年に創設した社交クラブを前身とした団体。創設100周年を記念して「永楽相撲功労賞」を設けた。今回が4回目で、女性の受賞者は初めてとなった。

「永楽相撲功労賞」を受賞し表彰式であいさつする間垣親方夫人の白鵬紗代子氏(撮影・小沢裕)
「永楽相撲功労賞」表彰式で受賞あいさつに臨む伊勢ケ浜親方夫人の杉野森淳子氏(撮影・小沢裕)
「永楽相撲功労賞」を受賞し表彰式であいさつする間垣親方夫人の白鵬紗代子氏。左は行司の木村寿之介氏、右は伊勢ケ浜親方夫人の杉野森淳子氏(撮影・小沢裕)
「永楽相撲功労賞」表彰式であいさつする伊勢ケ浜親方(右)。左へ受賞者の杉野森淳子夫人、間垣親方夫人の白鵬紗代子氏、行司の木村寿之介氏(撮影・小沢裕)
「永楽相撲功労賞」表彰式で乾杯のあいさつに臨む元横綱審議委員会委員長の海老沢勝二氏(撮影・小沢裕)

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新弟子検査 日大相撲部の大谷真惟とモンゴル生まれのガンゾリグ・オリギル体格基準パス

新弟子検査で身長を測る日大相撲部昨年度副主将の大谷真惟(日本相撲協会提供)

大相撲名古屋場所(7月10日初日、ドルフィンズアリーナ)の新弟子検査が14日、東京・両国国技館で行われた。

日大相撲部で昨年度の副主将だった大谷真惟(まさただ、22=宮城野)とモンゴル生まれのガンゾリグ・オリギル(16=伊勢ケ浜)の2人が167センチ以上、67キロ以上の体格基準を満たした。大谷は184センチ、188キロ、ガンゾリグは168センチ、79キロでパスした。合格者は内臓検査の結果を待ち、初日に発表される。

新弟子検査で身長を測るモンゴル出身のガンゾリグ・オリギル(日本相撲協会提供)

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正代4度目かど番名古屋場所へ「できればもうちょっと体重ほしい」体重増は好物のラーメンで

朝稽古を行う錦木(左)と正代(撮影・平山連)

大関正代(30)が14日、所属する東京・時津風部屋で朝稽古を行った。早朝から肌寒さを感じる天候の影響からコンディションに不安があったという中で、出稽古に来た幕内の錦木らとの計11番の申し合いで6勝5敗。久々の他部屋力士との稽古について「ずっと同じ相手と稽古するより、違うタイプの力士と稽古できる良さを感じました」と喜んだ。

5勝10敗と負け越した5月の夏場所について「ことごとく自分の相撲の形にならなかった。気持ちも全然上がらず15日間過ごしてしまった」と反省。名古屋場所(7月10日初日、ドルフィンズアリーナ)は4度目のかど番で迎える。「立ち合いで当たってからの一気の攻めや、相手の形にさせないように考えている」と、稽古場でもう一度自分の相撲を見つめなおす。

体重アップにも挑戦する。幕内優勝した20年秋場所時点は175キロあったが、現在は162、3キロ。「できればもうちょっと体重もほしい」と述べ、秘策として好物の家系や二郎系ラーメンを食べるという。宅配サービスを利用しながら、効率よく体重アップにつなげたい考えで「ただ(体重を)増やすのではなく、これから番数を増やしていきながら準備したい」と話した。【平山連】

朝稽古に臨む正代(撮影・平山連)

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引退を決断した元十両彩が語った ケガ、母の死、後輩の阿炎へ 錣山部屋初のたたき上げ関取

大相撲九州場所千秋楽、塵手水を切る彩(2019年11月24日撮影)

大相撲の元十両彩(いろどり、30=錣山)が、5月の夏場所を最後に引退した。最後の番付は西三段目18枚目で、5勝2敗だった。昨年11月に母・純子さんを亡くしながらも奮闘してきたが、両膝のケガで十分な稽古ができず、引退を決断した。

「ケガをして、満足いく稽古ができず、十両に戻って幕内にもいくつもりでやりたかったのですが…。稽古ができずに中途半端にはしたくなかったんです」

中卒で錣山部屋に入門し、12年かけて27歳で新十両に昇進した。18歳で幕下に上がるスピード出世だったが、そこから関取になるまで8年以上かかった苦労人でもある。新弟子から兄弟子まで、分け隔てなく接する優しい性格。師匠の錣山親方(元関脇寺尾)も、部屋付きの立田川親方(元小結豊真将)も「錣山部屋のムードメーカー」と認める存在だった。

彩は、初めて十両で勝ち越した直後の2019年12月25日の朝稽古で右膝を痛めた。翌年の初場所、春場所とも強行出場したが途中休場となり、手術を受けた。21年6月には、左膝も手術を受けた。

2度の手術後はいずれも本場所を全休し、2度とも三段目からの再起を目指してきた。そんな時、母が倒れた。九州場所初日を2日後に控えた21年11月12日のこと。脳幹出血だった。

九州場所宿舎から地元の埼玉・越谷市の病院に向かった。だが、翌13日に死去。まだ51歳だった。彩は通夜・告別式に出席することなく、九州に戻った。

「師匠は『無理しなくていい』と言ってくれました。でも、おふくろなら、私のせいで(本場所に)出られなくさせてしまったと心配する。力士として土俵を務めないといけないと思いました」

初日は不戦敗となったが、1勝3敗から3連勝して勝ち越した。

「こういうことが理由で負けたら情けない。おふくろに申し訳ないと思って、気持ちを奮い立たせました」

本場所を終えてから、錣山親方と一緒に実家に向かった。

15歳で角界入りする時も母は「自分の人生なのだから」と言って、背中を押してくれた。序ノ口デビューの場所で勝ち越し、初めての給金(場所手当など)は全額、母に渡した。「おふくろは照れくさそうに『いいのに、いいから』と言っていましたが、その後バレないように泣いていました」。それから12年かけて十両に上がると、土俵入りを泣きながら見てくれた。

最近2年はコロナ禍にあり、実家には戻らなかった。そのため、母との直接の対面は、19年3月に自身の入院先に見舞いに来てくれた時が最後だった。

心に穴が開いたが、自らを鼓舞して土俵に上がり続けた。しかし、今年3月に再度右膝を痛めて引退を決意。5月の夏場所を最後と決めて、締めくくった。

「入門した時、関取になりたいとは思っていましたが、なれるとは思っていなかった。無理だろうなと感じていましたが、引き上げてくれたのは、師匠が指導してくださり、立田川親方が新弟子のころから胸を出してくれたおかげです。みなさんのおかげで上がれました」

およそ全力士の1割しか関取になれない角界にあって、合計4場所とはいえ十両に上がれたことは成功と言っていい。しかし、本人は幕内に上がれなかった後悔があるという。だからこそ、後輩たちには伝えたいことがある。

「現役はあっという間に過ぎるので、一日中相撲のことを考えるくらいの気持ちで、全てを相撲に費やすくらいの気持ちでやって欲しいと思います」

特に関脇阿炎は、小学校時代からの後輩でもある。阿炎の紆余(うよ)曲折は間近に見てきた。

「大関、横綱に上がってもらいたい。そもそもがセンスの塊で、大人になって考え方も変わってきて稽古を一生懸命するようになりました。才能の塊が努力をしたら、こうなる。もっと上を目指して稽古して欲しい」

彩という四股名は、幕下の時に師匠と立田川親方が命名してくれた。「彩の国」埼玉出身。「引退してみて、ふと思い出すと、いい名前だったとあらためて思います。覚えやすいですしね」。自身は今、松本豊として車の普通免許を取得するため自動車学校に通っている。第2の人生はまだ模索中で「人の役に立ちたいですね。まだ何をやるかは決まっていません」。

最後に、立田川親方に、彩について聞いた。

「もっと早く(関取に)上げられたのではないかと、悔いが残っています。彩が25歳くらいの時、自分がケガをして回復まで時間がかかり、胸を出してやれなかった。もちろん稽古相手はいたけど、自分がケガをしないでぶつかり稽古で出していれば、もっと早く上げられた。幕内までいける力はありました」

彩にも幕内に上がれなかった悔しさが胸に残るが、立田川親方はこう続ける。

「相撲界でいろいろな経験をして関取にも上がったし、努力すれば報われることも、挫折も経験した。こういう経験は、次の仕事にもつながる。相撲界から離れても、錣山部屋にはかかわっていってほしい。錣山部屋から、中卒たたき上げで関取になったのは、彩が初めてなんです。豊が上がってくれたのは、自分たちにも錣山部屋にとっても自信になる。すごいことをやったんだと、自信を持って欲しい。師匠も僕も自信にしているんです。それは豊のおかげなんです」

これ以上の褒め言葉はあるだろうか。彩は18日に、両国のホテルで断髪式を予定している。入門まで15年、入門してから15年。ここから次の人生、自信をもって進めばいい。【佐々木一郎】

◆彩尊光(いろどり・たかてる)本名・松本豊。1992年(平4)3月10日、埼玉・越谷市生まれ。小4から相撲を始めた。15歳で錣山部屋に入門し、2007年春場所初土俵。19年夏場所で新十両。最高位は西十両11枚目。通算338勝282敗34休。180センチ。

初場所5日目、塩をまく彩(2020年1月16日撮影)
土俵入りをする彩(2019年9月13日撮影)

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若元春らしさ全開「バーターですよ」出稽古迎えた“格上”関取3人と9番「一矢報いれればなと」

出稽古に来た霧馬山(右)と相撲を取る若元春(代表撮影)

2年3カ月ぶりの出稽古解禁から1週間がたった13日、東京・日本橋にある荒汐部屋に、関脇阿炎(28=錣山)、平幕の霧馬山(26=陸奥)と北勝富士(29=八角)の関取衆が出稽古に参集。荒汐部屋の関脇若隆景(27)、その兄で平幕の若元春(28)らが迎え入れる形で稽古を行った。

関取衆5人による約1時間にわたる、熱のこもった申し合い稽古で、若元春は出稽古に来た3人と9番(4勝5敗)取った。これまでの実績からは“格上”相手の稽古に「役力士ばかりで(みんな)強いですよ。弟(若隆景)にも歯が立たない。ちょっと一矢報いれればなと(笑い)。イマイチですね」と言葉とは裏腹に楽しそうに話した。

出稽古解禁の“朗報”にも「関取が1人しかいない部屋が(出稽古で他の関取と)稽古出来るようになるので(関取が複数いる自分の部屋の)アドバンテージが消えるのかな。僕は出稽古禁止中に番付を上げてきたので、隙を突いて(笑い)」と笑いに変えた。

今年1月の初場所で新入幕を果たすと、5月の夏場所まで3場所連続9勝6敗と地力を発揮。名古屋場所(7月10日初日、ドルフィンズアリーナ)では、上位総当たりとなる前頭3枚目前後への番付アップが予想される。それでも「ずっと幕内に上がった時から、上のお相撲さんとやってる、っていう感じで取っている。だから勝てなくてもともと」と番付を特別に意識することなく、地力をつけてきた。三役も目前の番付だが「目の前にあっても見えないですよ、僕は(笑い)。今の場所(番付)しか考えてないので」と自然体を押し通す。チャレンジャー精神か? という問いに「もちろん、ずっとそうです。僕は(幕内に)上がって1年もたってないので。上で何年も取ってきた人たちとやるのは光栄だし、胸を借りるつもりでやってます」と、これまで通りを貫く構えだ。

その三役昇進も狙える名古屋場所に向けて「楽しみは楽しみ。思い切り当たれればOKみたいな気持ちで臨むだけなので、ワクワクはしているかもしれない」。30年ほど前、社会現象も巻き起こすなど相撲界に空前の大フィーバーを巻き起こした若貴ブーム。その時以来の兄弟同時三役の期待もかかるが「期待されてないんじゃないですか? 今いる番付が自分の最高だと思って、最高の相撲を取りきるだけです」とノラリクラリも、若元春らしいキャラ全開。「まだまだ全然(弟若隆景の)バーターですよ、優勝されちゃいましてバーター感、強まりましたよ」と笑って返した。

力強いぶつかりを見せる若隆景(左)と阿炎(代表撮影)

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霧馬山「稽古場では激しくやって、稽古終わったらゴメンねって」荒汐部屋への出稽古で充実20番

土俵上で激しい稽古を見せる若隆景(右)と霧馬山(代表撮影)

2年3カ月ぶりの出稽古解禁から1週間がたった13日、東京・日本橋にある荒汐部屋に、関脇阿炎(28==錣山)、平幕の霧馬山(26=陸奥)と北勝富士(29=八角)が参集。荒汐部屋の関脇若隆景(27)、その兄で平幕の若元春(28)が迎え入れる形で稽古を行った。

部屋付きの鶴竜親方(元横綱)と足を運んだ霧馬山は、親方衆も集まる中での稽古に「久しぶりなんで…気合入ってました」と、つい力が入ったようで、5人の関取衆で最多の20番(12勝8敗)を取った。特に若隆景とは「ちょっと気合が入っちゃいました。いい稽古になった。稽古場では激しくやって、稽古終わったらゴメンねって」と充実の内容を展開した。

連日の荒汐部屋通いを続けており「出来れば初日前までやりたいですけど」。実際は22日までの期間限定のため、その希望は叶わないが、それほど部屋での稽古では味わえない感覚を養えている。今後、稽古以外で強化したいことを聞かれると「もっと体を作りたい。体を作るのは大事。みんなから(体が大きくなったと)言われます」。

現在の体重140キロは維持したまま、ジムでのトレーニングなどで、さらに強靱(きょうじん)な体を作る。2場所連続10勝も「できればもっと勝ちたい」と、さらに上を目指すためにも必須条件として体を鍛え上げる。

土俵上で激しい稽古を見せる霧馬山(左)と若隆景(代表撮影)
土俵上で激しい稽古を見せる霧馬山(左)と若隆景(代表撮影)
出稽古に参加した阿炎(左)と霧馬山(中央)(代表撮影)
引退相撲の案内ポスターを持つ荒汐親方(元幕内蒼国来)(代表撮影)

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阿炎、名古屋場所へ気合の出稽古「体調確認、いろいろ試した」16番申し合いでキレのある動き

出稽古に来た阿炎(右)と相撲を取る若元春(代表撮影)

関脇阿炎(28=錣山)が13日、東京・荒汐部屋に出稽古に訪れた。「自分の体調を確かめるために、出足と受け身といろいろ試してやった」と、同部屋の関脇若隆景らと16番の申し合い稽古を行った。名古屋場所(7月10日初日、ドルフィンズアリーナ)に向けた稽古はこの日が初めてだったが、鋭い立ち合いなどキレのある動きを見せた。

所属する錣山部屋の部屋付きの立田川親方(元小結豊真将)から勧められ後輩力士を連れて来訪。6人の関取が集まり、約2時間の稽古で汗を流した。稽古場の外からファンが見学し、徐々に戻りつつある日常を実感。「本場所はずっと見られるわけですから、良いと思います」と歓迎した。

5月の夏場所は7勝8敗と負け越したことに「思うようなことをさせてもらえない。そういう面ではすごく勉強になった」。この経験を今はプラスに捉える。この日から3日間、荒汐部屋で出稽古する予定。「それ以降は体と相談してやっていく」と話した。

土俵を離れると1児の父。自宅では愛娘をお風呂に入れる担当。「時間が間に合えば、幼稚園の送迎も行ってますよ」とパパぶりを披露した。「行ってきます」と家を出ると、来月で2歳になる娘から「ばいばい」と言われることをうれしそうに語った。約1カ月後に迫る名古屋場所。パパとして、娘に良いところを見せようと意気込んでいる。

力強いぶつかりを見せる若隆景(左)と阿炎(代表撮影)

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元幕内蒼国来の荒汐親方 引退から2年半、ようやく引退相撲決定「長いよね。やっとという感じ」

引退相撲の案内ポスターを持つ荒汐親方(元幕内蒼国来)(代表撮影)

大相撲の荒汐親方(元幕内蒼国来)が13日、取材に応じ、10月2日に東京・両国国技館で引退相撲を開催することを明かした。引退から約2年半がたち、念願の開催にこぎつけた。「長いよね。やっとという感じはある」と率直な心境を語った。

中国・内モンゴル自治区出身の荒汐親方は19年9月に日本国籍を取得。先代荒汐親方(元小結大豊)の定年退職した翌20年3月に現役引退し、部屋を継承した。中国出身として初の師匠となった。

引退相撲の気になる出し物については「部屋持ち親方としてできることがいいですね。自分の引退相撲というより、部屋を知ってもらえるように、力士たちといろいろできたらいいかな」と説明。断髪式の最後のはさみは先代師匠が入れるという。慣れ親しんだちょんまげとのお別れに「切ってもらう瞬間に味わうんじゃないですか。今のところは早く切りたい」と話した。

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若隆景、関脇・阿炎らの出稽古で朝稽古参加喜ぶ「いろんな関取と稽古…ありがたかった」

朝稽古に臨む若隆景(代表撮影)

関脇の若隆景(27=荒汐)が13日、気迫にあふれる朝稽古を行った。関脇の阿炎(28=錣山)、幕内の霧馬山(26=陸奥)と北勝富士(29=八角)が同部屋に出稽古で訪れ、「いろんな関取と稽古できたのはありがたかった」と喜んだ。名古屋場所(7月10日初日、ドルフィンズアリーナ)の成績次第で大関昇進の可能性を残す。22日まで出稽古解禁期間を生かし、調整を重ねる。

関取衆の申し合いが始まると、ガラス張りの窓の外から見学したファンたちが釘づけになった。関取だけに許される稽古用の白まわしを締めたのは実に6人(若隆景、若元春、荒篤山、阿炎、霧馬山、北勝富士)。17番取った若隆景はいつものように「本当に下から(攻める)」という意識を持ちながら、阿炎や霧馬山と胸を合わせて9勝8敗だった。

5月の夏場所は中日を終え3勝5敗と黒星が先行した。その後は3連勝するなど巻き返し、後半戦唯一の土は12日目の横綱照ノ富士戦のみ。9勝6敗で終えた。関脇の地位で勝ち続ける重みを知るからこそ「しっかり地道にいくだけです」。今後も他の部屋には行かず、出稽古に来た関取衆たちと汗を流す。名古屋場所に向けて「初日からしっかりとしていきたいです」と誓っていた。

土俵上で激しい稽古を見せる若隆景(右)と霧馬山(代表撮影)
土俵上で激しい稽古を見せる霧馬山(左)と若隆景(代表撮影)
土俵上で激しい稽古を見せる霧馬山(左)と若隆景(代表撮影)
力強いぶつかりを見せる若隆景(左)と阿炎(代表撮影)

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昨年の学生横綱で日大出身の川副圭太が宮城野部屋入りへ 165cm115kgの小兵

相撲の昨年の学生横綱で、大相撲の幕下15枚目格付け出し資格を持つ日大出身の川副圭太(23)が宮城野部屋に入る方向であることが12日、複数の関係者の話で分かった。周囲に報告済みで、部屋付きで指導する間垣親方(元横綱白鵬)の内弟子となる。初土俵は秋場所(9月11日初日・両国国技館)となる見込み。

熊本・文徳高時代に国体少年個人を制した。165センチ、115キロの小兵で前さばきのうまさと土俵際の粘りが持ち味。個人で優勝した昨年11月の全国学生選手権後は故障の回復を優先していた。(共同)

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1年ぶり復帰元大関朝乃山と胸合わせた十両朝乃若「全然歯が立たない。幕内で一緒にやりたい」

朝稽古に励む元大関の朝乃山(代表撮影)

大相撲の名古屋場所(7月10日初日、ドルフィンズアリーナ)で約1年ぶりに復帰する元大関朝乃山(28=高砂)が11日、都内の高砂部屋で朝稽古を行った。計24番の申し合いで、十両の朝乃若に対しては9勝3敗。本人の取材対応はなかったが、胸を合わせた朝乃若は「やっぱり大関経験者なので、全然歯が立たない。できたら幕内で一緒にやりたいです」と話した。

昨年5月の夏場所中の外出禁止期間中に飲食店へ通っていたことが発覚。ちょうど1年前に、新型コロナウイルス対策のガイドライン違反で、日本相撲協会から6場所の出場停止処分を受けていた。

師匠の高砂親方(元関脇朝赤龍)は「本当に大変な1年だったと思う」と愛弟子の胸の内を代弁した。処分から半年ほどはつらそうな様子だったが、徐々に復調してきたという。謹慎中には「自分の相撲を忘れるな」と伝えていたといい「本人が一番自覚していると思う。今から変わっているところが見える」と精神面の成長を期待した。

この1年間は大関経験者だからといって特別扱いはされなかった。部屋の掃除からちゃんこ番まで他の力士たちと同じように担当。この日の稽古にも幕下以下の力士が締める黒色のまわしで臨んだ。再起を誓う名古屋場所では三段目での復帰が濃厚となっている。高砂親方は「どんどん動きも良くなり、体も戻ってきている。名古屋場所から再出発してほしい」と願っていた。【平山連】

【イラスト】朝乃山の番付変遷
朝稽古中に師匠の高砂親方(右)と話す元大関の朝乃山(代表撮影)
朝稽古に励む元大関の朝乃山(代表撮影)
朝稽古に励む元大関の朝乃山と十両の朝乃若(代表撮影)
稽古場に掲げられた元大関の朝乃山の木札はこの日「幕下」になっていた(代表撮影)

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1年ぶり復帰の朝乃山「動き良くなっている」高砂親方 名古屋場所三段目から出直しへ

朝稽古に励む元大関の朝乃山(中央)

大相撲の高砂部屋が11日、都内の部屋で朝稽古を公開し、名古屋場所(7月10日初日、ドルフィンズアリーナ)から復帰する予定の元大関の朝乃山(28=高砂)が同部屋の力士たちと稽古に臨んだ。

申し合いで計24番取った朝乃山は十両の朝乃若に9勝3敗と順調な仕上がりを見せた。師匠の高砂親方(元関脇朝赤龍)は「どんどん動きも良くなってきてる」と太鼓判を押した。

1年前のこの日、日本相撲協会から処分が下った。当時大関の朝乃山は協会が定めた新型コロナウイルス対策のガイドラインに違反したとして、6場所出場停止と6カ月の報酬減額50%の処分を科された。今年5月の夏場所で処分は終了し、7月の名古屋場所から復帰。三段目からの出直しとなりそうだ。

節目を迎えた愛弟子について高砂親方は「長かったですけど、名古屋場所から再出発する。三段目からだと思いますが、復活ということで頑張ってもらいたい」と期待を寄せた。

大関経験者だからといって、この1年間特別扱いは一切しなかったという。部屋掃除などの雑務から、ちゃんこ番まで。幕下以下の他の力士たちと同じように担当させた。「みんなと同じだからやらないといけない。それが部屋のルールですから」(高砂親方)。現在の住まいも「うちの幕下は幕下部屋があるから」と、2~3人部屋で生活しているという。

当初は辛そうにしていたが、徐々に復調してきたとみている。「半年くらいたって顔つきも体も変ってきた」と復帰後を見据えて、地道な稽古やトレーニングに打ち込んでいたという。本場所で相撲が取れない愛弟子を思って「1年空くから自分の相撲を忘れるな」とアドバイスを送ったという。「場所までまだあと1カ月くらいあるからどんどん気持ちも高まってくると思う。(名古屋場所で)初日に出て、いつもの感覚を戻せばいい」と願った。【平山連】

【イラスト】朝乃山の番付変遷
朝稽古に励む十両の朝乃若(中央)

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相撲協会元顧問の小林慶彦氏らに9812万5758円の支払い命じる「妥当な判決」八角理事長

八角理事長(元横綱北勝海)(2020年4月3日撮影)

日本相撲協会が元顧問の小林慶彦氏(67)と同氏が代表取締役を務めたコンサルティング会社に損害賠償を求めた訴訟の判決が8日、東京地裁で言い渡された。東京地裁は、小林元顧問らに9812万5758円の支払いを命じた。同協会は、元顧問が在職中に背任的行為などをしたとして、5億1732万5439円の賠償を求めていた。

日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)は「元顧問が私腹を肥やすため多数の企業から裏金を受け取るなどして、協会に多大な損害を与えたと認定した妥当な判決。2度とこのようなことが起きないよう、今まで以上にコンプライアンスの徹底に注力してまいります」とのコメントを発表した。

日本相撲協会は2017年12月に提訴。八角理事長らが出廷し、両国国技館の改修工事などをめぐり、小林元顧問が施工業者から裏金を受け取っていたと証言していた。一方、小林元顧問は、裏金受領を否定し、工事の価格交渉にかかわっていないと反論していた。

日本相撲協会は判決のポイントをまとめた文書を、以下の通り報道陣に公開した。

▽元顧問は、北の湖前理事長に重用され、近しい立場にいたことから、当協会が締結する契約関係について、一定の影響力を行使できる立場にあった

▽元顧問は、取引業者からあっせん手数料等の名目で、当協会との契約締結ないし取引の見返りとして、下記の通り、計7社から金銭を個人的に受領した

(1)A社 国技館改修工事の電気設備工事の受注 7791万円

(2)B社 木戸サイネージシステム工事等の受注 629万2840円

(3)C社 パチンコメーカーとの力士の名称等利用許諾契約を仲介 4212万5000円

(4)D社 同上 3240万円

(5)E社 国技館内での飲食物販についての出店・営業契約等を締結 542万6639円

(6)F社 本場所の取組映像の配信に関する契約を締結 148万5429円

(7)G社 同上 579万4550円

▽元顧問が金銭を個人的に受領した行為は、当協会における公正な業者選定等を阻むものであり、業務委託契約の委託の趣旨に反し、不法行為を構成し、被告会社も責任を負う

▽当協会が契約の対価として過分に支払うことになった、または当協会が本来得られたはずの契約の対価が得られなくなった金額計4866万1958円は、当協会の損害と認定

▽元顧問は、パチンコメーカーとの間の力士の名称等利用許諾契約の締結交渉に際して、仲介業者の代表者に金銭を要求し、計1700万円を受け取った。このうち、500万円を受け取る様子が、インターネットの動画サイトに投稿された。その結果、当協会の社会的評価が著しく低下したため、500万円は当協会の損害と認定

▽元顧問は、取引業者から金銭を受領したほか、国技館改修工事の業者選定で特定の業者が選定されるべく取り計らうなどし、業務委託契約の趣旨に反する行為を行った。債務の本旨履行とはいえない部分に対する対価相当額4446万3800円は、当協会の損害と認定

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元稀勢の里・二所ノ関親方が稽古場初公開「強くて、たくましい力士を輩出したい」茨城・阿見町

広々とした2面の土俵を備える稽古場で指導する二所ノ関親方

さる5日に茨城・阿見町に完成した部屋で、関係者を招いて部屋開きを行った二所ノ関親方(元横綱稀勢の里)が7日、代表取材に応じ、2面の土俵を備えた広々とした稽古場を初公開した。

5日の部屋開きの際は、2つある土俵のうちの1つを式典用のため壊していたが、前日6日に作り直し、この日から稽古を再開。幕内経験のある幕下の友風ら若い衆が約2時間、稽古で汗を流した。稽古を見守った二所ノ関親方は「2面だと、調整組としっかりやる組と分けたりすることで効率よく(できる)。いつも通り、気合の入った稽古でした」と話した。新たな船出に「向上心のある力士が多いので、しっかり鼓舞しながら1人1人の弱点を見つけながら、特技を生かすのが私の役目。みんなに愛されるような強くて、たくましい力士を輩出したいですね」と語った。

広々とした2面の土俵を備える稽古場で汗を流す二所ノ関部屋の力士たち

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翔猿「全然違いますね。ピリッと引き締まりますね」出稽古再開で高安が来訪

解禁された出稽古で追手風部屋に足を運び、若い衆に胸を出す高安

大相撲の幕内の翔猿(30=追手風)は6日、約2年3カ月ぶりの出稽古再開に「やっとかなという感じです」と歓迎した。

解禁初日から元大関で幕内の高安(32=田子ノ浦)が同部屋を来訪。他の部屋の力士たちとの稽古は「やっぱり全然違いますね。ピリッと引き締まりますね」と独特の緊張感を感じ取っていた。

関取衆の申し合いでは高安や同じ部屋の小結大栄翔と6番取り、2勝4敗。「上位でやるためには、上位の人たちと稽古した方がいいのかなと思います」と語り、出稽古の良さを実感していた。

夏場所は初日から4連勝と好調なスタートを切ったが、7日目から6連敗で7勝8敗に終わり「連敗している時は全然切り替えられなくて、きつかった」と明かす。名古屋場所(7月10日初日、ドルフィンズアリーナ)に向けて終盤戦まで衰えぬ体力アップを課題に挙げ、「とりあえず勝ち越し目指して頑張ります」と話していた。

解禁された出稽古で追手風部屋に足を運び、基礎運動で汗を流す高安

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大栄翔「いつもと違う緊張感の中で」出稽古解禁初日から高安と三番稽古

解禁された出稽古で追手風部屋に足を運び、若い衆に胸を出す高安

大相撲の小結大栄翔(28=追手風)が6日、出稽古解禁初日から恩恵を受けた。

同部屋を訪れた幕内の高安(32=田子ノ浦)と三番稽古を行うなど精力的な姿を見せ「ありがたく胸を借りるつもりでやった。いつもと違う緊張感の中でやれた」と、かみしめるように語った。

高安との三番稽古は5勝6敗。大栄翔は「なかなかあそこまで当たりも強くて、残り腰もあるという力士はあんまりいない」と、大関経験者の実力に舌を巻いた。

稽古後には腰に効くというストレッチ方法を高安から教わった。「高安関は昔に腰を痛めていて、自分も今、腰が痛かった。教えていただいたストレッチ方法はかなり効きました」と感謝。土俵の外でも他の部屋の力士たちと交流を重ねられる機会を久々に得て「改めて出稽古というのは良いものだなと思います」としみじみと語った。

夏場所は初日に横綱照ノ富士を破るなど11勝4敗。5度目の殊勲賞に輝いたが、「まだまだ立ち合いの厳しさだったり、その後の攻めの厳しさ、土俵際の詰めの甘さとか。そういういろんな課題がある」と引き締まった表情を見せた。

名古屋場所(7月10日初日、ドルフィンズアリーナ)での目標は2場所連続で2桁以上の白星をつかむこと。そのためにも「相撲の技術ももちろんですけど、しっかり気持ちも強く持っていきたい」と意気込んでいた。

解禁された出稽古で追手風部屋に足を運び、基礎運動で汗を流す高安

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相撲出稽古2年3カ月ぶり解禁 高安、さっそく追手風部屋へ「やっぱり関取衆との稽古はいいな」

解禁された出稽古で追手風部屋に足を運び、関取衆と申し合い稽古する高安

新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、20年3月の大相撲春場所前を最後に禁止されていた、力士による出稽古が6日、2年3カ月ぶりに解禁され早速、幕内の高安(32=田子ノ浦)が追手風部屋への出稽古に足を運んだ。

16人の力士が所属する田子ノ浦部屋だが、関取は高安1人だけ。これ以上の稽古相手はいないと言われた、兄弟子だった横綱稀勢の里(現二所ノ関親方)引退後も、しばらくは胸を借りていたが、ルーティンともいえた出稽古はコロナ禍で出来ず、さらに二所ノ関親方の昨夏の独立後は胸を借りることも出来ず、部屋で幕下以下の若い衆を稽古相手にする日々が続いていた。

部屋での稽古に工夫を凝らすものの、物足りなさがあった高安にとって、待ちに待った出稽古の解禁。東京・江戸川区の部屋から埼玉・草加市の追手風部屋に出向いた高安は、朝8時半に稽古場に下りた。四股など基礎運動で汗をかいた後、土俵に入り追手風部屋の関取衆と申し合い。小結大栄翔、幕内の翔猿、十両の大奄美、大翔鵬とタイプの異なる力士相手に18番取って11勝7敗。最後は大栄翔と連続9番の三番稽古で締めくくった。

追手風部屋への出稽古は大関時代以来。「懐かしいですね、本当に。やっぱり関取衆との稽古はいいな、という充実感」と久々の出稽古に満足そうな第一声だった。「気が引き締まりますし、いろいろな個性がある力士が(いて)、いい勉強になりますので、本当にみなさんの配慮に感謝したいです」と実感を込めた。

待ち望んでいた出稽古。「心待ちにしていましたし、本当に今日は浮き浮きしたような気持ちで稽古が出来ました」と感激の言葉は続く。優勝経験もある突き押しの強烈な大栄翔との手合わせも「部屋でやるより何倍もいい稽古が出来ますし、本当にありがたい」と有意義だった。出稽古解禁は22日までの17日間だが「ここから徐々にペースを上げていって、いろいろな部屋に行って精力的にやりたいです」と、この期間を無駄にはしない。

3月の春場所は優勝した関脇若隆景と優勝決定戦を争い、5月の夏場所は三役目前の東前頭筆頭に番付を上げた。15場所在位した大関へ復帰の足がかりにしたいところだったが、夏場所は6勝9敗と負け越し。「自分の調整ミス。場所前の稽古が足りなかった。修行が足りない、稽古が足りないということですから」と反省を素直に受け入れつつ「(それを)受け止めて名古屋場所では悔いを残したくないので、精いっぱいつとめたいですね。千秋楽まで優勝争いに絡む、場所を盛り上げて素晴らしい場所にしたい、ただそれだけです」と前を向いた。

積極的に出稽古を活用する高安だが「メリハリをつけたいと思う。休む時は休んで、やる時はしっかりやって自分の体と相談しながら、体調がいいときはたくさんやりたいですし。本場所15日間で力が出ることが一番いいので、いいコンディションで初日を迎えたい。そこを目標に置きたい」とスタミナも考慮しながらこなすつもりだ。

稽古終了後には大栄翔とストレッチする姿もあった。「『助けてください』と言われたので。まあ、ちょっと相談されて、ちょっとコツを教えてあげただけですけど」と出稽古ならではの交流も味わった。前日、部屋開きに足を運んだ二所ノ関部屋にも「二所ノ関親方に胸を出してもらっていただけるのであれば行きたいと思います」と“元弟弟子”としての出稽古に意欲的だった。

解禁された出稽古で追手風部屋に足を運び、若い衆に胸を出す高安
解禁された出稽古で追手風部屋に足を運び、すり足をする高安
解禁された出稽古で追手風部屋に足を運び、基礎運動で汗を流す高安

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